ナポレオン | kazuのブログ

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令和6年の元旦。本来なら「あけましておめでとうございます」やけどとてもそんな気分にはなれない幕開けです。能登半島で起こった震度7の地震。はたまた現地に物資を運ぼうとした海保の航空機と日本航空の旅客機が衝突、日本航空の乗客乗員は無事に脱出したものの海保の隊員5名の尊い命が奪われました。なんでこんな事ばっかし起こるんや?コロナが空けてみんな、さぁっていう時に神様って言うのはおらんねやな。

震災により亡くなられた方々、海保の隊員の方々心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

我が社もどん底の辛酸をなめている中、こんな心境でどうかと思いましたがやっぱり映画館へ足を運びました。監督リドリースコット、主演ホアキンフェニックス、「ナポレオン」。なっかなか映画に集中もできんけどね。一言でいうと「衰えたかな、リドリースコット」です。主演がホアキンフェニックスでどんなナポレオンボナパルトを見せてくれるのか大いに期待したんですが。どうなんやろな―、自分は何を期待してたんやろなあ。冒頭、フランス革命のクライマックス、マリーアントワネットが断頭台の上へ上るシーンから始まります。いきなり首が落ちる!王妃の首が高々と持ち上げられる。R12指定、さすが良きにつけ悪きにつけのリドリースコット!生々しくリアルです。キリスト教が主体の国ではホラー映画以外はあんまり首は飛ばんのやけどね。

1793年、フランス革命において王妃マリーアントワネットが断頭台に上る中、囃し立てる民衆の中に冷めた目で見つめる一人の将校がいた。ナポレオンボナパルトである。彼は祖国フランスが革命で揺れ動く中、一気に出世街道を駆け上がっていったのである。混乱の中、フランスはイギリス、スペインなどの諸外国からの干渉を受けていた。諸外国からの支援を受ける王党派はその資金力で南部の都市トゥーロン港に大砲を抱えていたが、ナポレオン率いる隊が夜襲をかけ大砲を奪取。たちまちのうちにトゥーロンを占領。その勢いに乗じて国内の王党派を制圧。彼は将軍、総司令官へと上り詰めたのである。そんな中、ナポレオンは一人の未亡人ジョセフィーヌと出会う。夫は処刑され子供を抱えていた彼女とナポレオンは結婚。だが、野心家で奔放な彼女はすぐに若い愛人を作り、ナポレオンが戦場に赴いている間、逢瀬を重ねた。フランスの内乱を治めた後はイタリア遠征、エジプト遠征と戦場では連戦連勝のナポレオンであったがジョセフィーヌの不貞を部下から聞き、エジプト遠征の途中でパリへ帰ってくる。ジョセフィーヌを激しくなじり、追い出そうとしたが涙を流しすがるジョセフィーヌの姿に思いとどまる。だが彼女は跡継ぎを作るためだけの存在となり二人の関係は冷え切ってしまう。その頃ナポレオンは遂に軍人の枠を超え皇帝の座に就くまでに上り詰めた。ナポレオンの名を残すためには跡継ぎだけが必要だったのである。

かつて他国からの干渉により揺れ動いていたフランスであったが今ではナポレオンの存在により他国の侵略と征服を繰り返すヨーロッパ全土を脅かす強国までになっていた。だがロシア遠征での失敗の後、彼の勢いにも陰りが見え始める。一度は失脚しエルバ島へ流されるが島から脱出、政権を取り戻す(ナポレオン百日天下)。ナポレオンはワーテルローでイギリス、オランダそしてプロイセンの連合軍との戦いに臨むがかつての軍神のごとき力は残っていなかった。

 

フランスへ添乗に行った時、ルーブル美術館で「ナポレオン戴冠式」の絵画を見ました。この絵はルーブルの目玉ですよね。本作で描かれた「戴冠式」がそっくりだったのかものすごく印象に残っています。しかしこの作品自体ナポレオンの何を描きたかったのかどうも不明瞭に感じます。ホアキンもなんか釈然としない演技。そんな感じがしましたね。カリスマ性、あるいはもっと異常性を演じてほしかったのかもしれません。リドリースコットやなあ、と言う映像は冒頭でお話ししましたマリーアントワネットの「首」のシーンだけ。良きにつけ悪きにつけね。

トラファルガーの海戦なんてナポレオンの人生、戦歴においてもっと大事やと思うんやけど描かれてたあ?オレ寝取ったんかなあ?ネルソン提督なんて出てたあ?こんなんのやりとり、軍事作戦なんて期待してたんやけどなんか空振り。けどそこまで懇切丁寧に描くと尺がもっと長くなってまうわなあ。それだけこの人の人生って波乱万丈が凄すぎるっていうことかあ...。