マッドハイジ | kazuのブログ

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おいおいおいおい、とんでもない作品を考えおったなー。「インディジョーンズ」「ヴァチカンのエクソシスト」「ミッションインポッシブル」このゴールデンルートで7月は名作、人気シリーズにどっぷり浸るつもりだった。ところがですねぇ、興味本位、ある意味、怖いもの観たさ。それに人間、毎日ステーキばかりじゃ飽きる。そういう考えが事故の元、ヴァチカン、ミッションの間に挟んでしまったのがこの作品。「マッドハイジ」

おい嘘やろ?いまだにこの原作に感激し、感動している全世界の純真無垢な少年少女たちを奈落の底に落としてしまう作品。ペーター出てきます。オンジ出てきます。クララ出てきます。ロッテンナマイヤーさん出てきます。ハイジが情事に耽る、斧で相手の体を真っ二つに...?これは悪魔の憑依やね。

アルプスの山並みが映えるスイス。この美しい国スイスを今、一人の男が牛耳っていた。マイリ大統領。彼は巨大産業マイリズチーズ社のワンマン社長でもあり、スイス国内でのチーズや乳製品の販売を独占し、マイリズチーズ社以外の製品は生産、流通、販売してはならないと言う無茶苦茶な法律を打ち立てていた。これに反対するデモ隊には軍隊を投入、皆殺しにすると言うまさに悪逆非道の独裁者だった。

独裁政権から20年、アルプス山麓アルムの山小屋でおじいさんに育てられ大人の女性に成長したハイジは羊飼いのペーターと納屋で情事に耽っていた。とかく悪い噂のあるペーターとの関係におじいさんは釘を刺すのだがペーターが好きでたまらないハイジにはどんな忠告も耳に入らない。

ペーターは闇チーズの商売に手を染め羽振りのいい暮らしをしていたのだがある日、マイリの軍司令官クノールに捕まり町の広場でしかもハイジの目の前で頭を吹っ飛ばされてしまう。目の前で無残にも愛するペーターを殺されたハイジは絶叫し逃げ出すがクノールの部隊に捕獲され女子刑務所へ。サディストの所長ロッテンマイヤーの監視下の元、そこで同様に捕まったクララと出会うが同房の筋骨隆々の女囚たちから猛烈なイジメに合う。ここでは女囚たちを建国記念祭で行われるシュヴィンゲン(格闘技)大会の選手にと過酷なシゴキが行われていた。昼はシゴキ、夜はイジメの毎日に遂にハイジは爆発、クララとともに食堂で他の女囚を相手に暴れて独房に入れられる。だがハイジは所長のロッテンマイヤーを殺し逃亡、命からがら森の中の古びた教会にたどり着く。瀕死の彼女の前に現れたのはスイスの守護者ヘルヴェティア。彼女はハイジに戦う術を教えた。短期間でメキメキ腕を上げ女性戦士となったハイジはペーターの復讐と愛する祖国スイスのため、美しいアルプスの山々を血で染めるがごとく独裁者マイリに立ち向かっていくのだった...。

 

うはーっ、観ていて恥ずかしくなるほどチープな映画です。これ、原作者のヨハンナシュピリは120年も前に亡くなった人やからこんなことしてええんでしようか?この作品の著作権とか子孫の方々とか、これだけの名作を管理してはる人がおるんでしょうけど...。まあ、あの世から見てはったら激怒やろね。原作の趣旨を180度変えてしまうと言うこれもまた芸術と言えるんでしょうか?

この作品に登場するヘルヴティアと言う女性の姿をした精霊のような人。彼女がハイジを鍛えるわけですが、ハイジ同様スイスじゃ有名人のようです。スイスにとって女神のような存在であり、やっぱりスイスを守る、守護神かな。切手やコインでも登場してます。スイスの平和を守る象徴やね。そんな彼女がハイジを戦士にするためスイス伝統の武器どころか日本刀まで登場、誰でも登場なんでもありのバトルロワイヤル作品です。

それからペーターねぇ。ヤクの売人ならぬチーズの売人。闇チーズってあんの?ハイジとペーターの不順異性交遊?不良です。無茶苦茶やがな。こうやってまた喜ぶ輩がおるからこう言うの作る輩がおるんでしょうが。

 

笑ってすましたいところですが、ただ一つ、ペーターが黒人と言う違和感。決して差別ではありませんよ。ただ、こんな作品にも多様性ですか?先日、公開された「リトルマーメイド」の人魚も黒人です。これも物議を醸していました。こんなことする必要あんの?ジェームズボンドまで黒人にすると言う話まであります。多様性ってこんなん?なんかおかしい方向に行ってません?来年度のアカデミー賞から賞の選定基準として黒人やアジア系、ヒスパニック系を何人入れないといけないとか、スタッフにトランスジェンダーを入れないといけないとか、自分はアジア人やけどアホか?そんなんせんでも今年、ミッショルヨーが、キーホイクァンがとってるやん。実力のない人間でも賞取らさなあかん訳?シドニーポワチエは?デンゼルワシントンは?ハルペリーは?彼ら彼女らは時分を磨いて確固たる地位を築いたわけでしょ?適材適所と言うのがあります。

逆で言えば、ブラットピットが「黒いジャガー」を出来る?トムクルーズが寅さんできる?あほちゃいまっか?

近頃の作品観てて、同性愛者やトランスジェンダーなんて設定がやたら多いこと。必要もないのに。こんなバカな流れ誰か止めれんのかね?

作品は無茶苦茶やったけどそれはそれでまたええと思います。それよりも何よりもこの黒人のペーターの違和感、それを感じました。