思いっきり、B級アクション!オープニングのメロディが「ダーティハリー」です! これがうれしい!はっきり言っておもろない人はおもろないでしょう。しかーしっ、B級アクション映画をこよなく愛するおっさん連中にはこれがいいのです!舞台はネバタの荒野の中にポツンとたたずむ警察署。はっきり言って巨大な密室です。この巨大な密室を舞台に理不尽、制御不能の殺し合い、出てくる奴は殺し屋に詐欺師、サイコパス、悪徳警官。およそ社会にとっては害悪でしかないクズばかり。この害虫、害獣に敢然と立ち向かう紅一点の新人警察官は唯一の物語の良心!所詮B級アクションと言うなかれ、この「所詮B級アクション」がまた心地いいのです。
ネバタ州の荒野にたたずむガンクリーク警察署。ネバタでは今、州司法長官殺害事件のニュースで持ちきりだった。そんなある夜二人の軽犯罪者が留置所に運び込まれた。一人は街中での乱闘騒ぎを止めに入った新人の女性警官ヴァレリーを殴り飛ばした怪しげな男。もう一人は泥酔したまま車を暴走させ警官を轢きかけた飲酒運転の酔っ払い男。二人とも向かい合わせの留置場に放り込まれる。ヴァレリーを殴った男は腹部を撃たれ負傷している。どうやら匿ってもらうためにわざと捕らえられたらしい。彼の名はテディマレット。マレットが放り込まれた後にやってきた飲酒運転の泥酔男は警官たちが去ったあとゆっくりと顔をマレットに向けた。マレットは彼の顔を見て驚愕する。泥酔したように見えた男の名はボブヴィディック。組織の殺し屋である。彼はマレットを殺すために留置場に潜り込んだのである。署長を誘き出し、殴り倒して牢の鍵を盗み出す。牢から出たヴィディックがマレットを手にかけようとした瞬間、マレットを救ったのは新人警官ヴァレリーだった。ヴァレリーはマレットから彼が命を狙われる理由、組織と司法長官殺害事件にからむ驚愕の事実を聞き出す。そして署内に組織のために働く汚職警官がいることも判明。その時、ガンクリーク署に組織が放ったもう一人の殺し屋アンソニーラムが乗り込んでくる。サイコパスの彼は署内の警官を皆殺しにし、地下の留置所に迫る。留置所を守り孤軍奮闘するただ一人の正義漢ヴァレリーはカオス状態の署内を守り切れるのか?夜は始まったばかりである。
殺し屋ボブヴィデックを演じているのが濃い~濃い~主演俳優ジェラルドバトラー。「300(スリーハンドレッド)」、「オペラ座の怪人」から一気にスターダムに駆け上がった人。「エンド・オブ・ホワイトハウス」から始まるSPマイクバニングシリーズからアメリカの善を演じてきた彼が組織の殺し屋役を演じるのがなんか新鮮。もともと凄みのある顔やから殺し屋役も合格です!もう一人組織から命を狙われる詐欺師マレット役のフランクグリロがこれまた輪にかけたようなアクの強さ。苦みとアブラギッシュ、思いっきりドロドロのコーヒーにブランデーをぶち込んだようなこの共演に観ている人は少々胸焼けするかも...。
男くささ満開の曲者俳優二人を向こうに回してこの物語唯一の良心、新米女性警官ヴァレリーを演じたアレクシスラウダーはまさに新進気鋭の黒人女優、この作品では主演格。孤軍奮闘、弱い男の警官が皆殺しにされた後、知恵と勇気と見事な銃の腕前で曲者たちに臨むその姿はまさに黒豹のよう。その辺のキャストのバランスの調和がないようでその危ういアンバランスさがまた面白いのです。
まあー、世間は今、安部さんの国葬を巡ってアベガーなる異常者たちのとんでも発言、志半ばで無念にも凶弾に倒れた日本の守護神をそこまで貶める理由は何か?わからんわ、けど反対反対と騒ぎ立てる左翼政治家たちの心情はよくわかります。自分たちの政治家としての資質が安部さんの足元にも及ばないことへの一種ジェラシーだと思います。ああみっともない!
そんな気の滅入るときに観るのはこの作品は最高です!ああ、今日は映画の話だけにしようと思うたのにまた書いてもたわ!
夏空に、沈む朝日と
うらはらに、笑顔の民は
まるで朝顔