デッド・ドント・ダイ | kazuのブログ

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サラリーマン社長のムービートラベル

私は、あまりホラーは観ない。なんでか?単純明快「怖い」からです。「なんでわざわざ怖いもん金出して観に行かなあかんねや?」という疑問がいつも根底にあるから...深夜、駅から自宅へ歩いて帰るとき、うーん、やっぱり怖い。

で、なんでそんなホラー映画の「顔」ともいえるゾンビものを観に行ったかといううと、主演がビルマーレイ、アダムドライバーという新旧のクセもの俳優に「個性きついワー」と言うほどのティルダスウィントンと言ったいい役者が揃っているというのも一因、もう一つはこの時期、まだ新作が一挙に公開されていない、と言うのも一因。

でも観に行ってびっくりした―。この三人の他にダニーグローバー、スティーブブシェミ、おまけにセリーナゴメスまでキャストに名を連ねています。「デッド・アンド・ダイ」とはそんなにいい作品なのか?

アメリカの田舎町、センターヴィル。レストランと言えばダイナー一軒、宿泊場所はモーテル一軒のそうそう観光客も来ないのんびりした町。ところが今日はなんか変だ。なかなか日が暮れない、どの時計も動かない、ペットや家畜が突然消える、ラジオから流れるニュースによるとある企業による北極での掘削作業によって地球の地軸がずれているらしい...というラジオの声も途切れがち。翌日、ダイナーの従業員と清掃員の二人の女性が、内臓を抉り出された死体となって発見される。保安官事務所のクリフとロニーが現場に駆け付ける。ロニーが発した一言に一同あ然...「ゾンビの仕業だな」

こんな時によくもそんな冗談を!果たして犯人は...ゾンビだった。夜になると次から次へと墓からはい出し、襲われた住人達もゾンビと化す。ゾンビに立ち向かうのは保安官事務所の三人と近頃、葬儀屋になった正体不明の女主。この人、道着に日本刀を華麗に使いこなす、なんか不気味だが妙に頼りになる。かくして恐怖の一夜が始まった、だがこれだけでは終わらない彼らの目の前には驚愕の光景が...。

ええーっ!!こんな映画にこんだけの役者が出てんの?主演のビルマーレイやアダムドライバーはいざ知らず、ティルダスウィントンなんて「ナルニア国」で氷の女王を演じアカデミー賞にも輝いている大作、名作にひっぱりだこの女優さんです。他に「アルマゲドン」や「ミラーズクロッシング」「レザボアドッグス」などの大作、話題作に出演の超クセ者俳優スティーブブシェミ。それから「リーサルウエポン」シリーズのマータフ刑事役で有名なダニーグローバー。マータフ刑事のゾンビなんてショックですわ。脚本だけだと超C級映画。それにこんだけの役者が顔をそろえる?そうそうセリーナゴメスもでとったな。他にアメリカ、ヨーロッパの大物シンガーたちが顔をそろえてるとのこと(私は全く知りませんが)。

まあ、ゾンビ映画といっても半分コメディと言うかふざけてるというか...ゾンビに日本の武士道、おまけにUFOまでもう、ちゃんこ鍋状態。なんでもゾンビの意識の中には生前の渇望が残っているとか。お菓子をあさる子供のゾンビに、ギターを引きずるミュージシャンゾンビ、野球をやったり、テニスをやったり、モデルの仕事が忘れられないポーズを付けるゾンビまで。おまけに保安官補のロニーが乗り回すミニカーの車のキーには「スターウォーズ」のキーホルダーが...。ビルマーレイが出演と分かった時点でおふざけ映画と思ってはいたのですが、思いっきりギャグをかまそうと思っているのだけど笑えませんなぁ。そして、アダムドライバーが作品の中でしょっちゅう吐くセリフ「最悪の結末が待っている」。そう!その通り!この手の映画でハッピーエンドはありません。後味のわるーい、脂ぎったまずーい料理の味覚...。

しかし、朝から朝食代わりにパンを頬張りながら観る映画ではありません。