思い出の作品...スタンド・バイ・ミー | kazuのブログ

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前回、少年時代の友人、K君について触れました....

彼のことを思い出したら、この映画について書き込みたくなったんですわ。


「スタンド・バイ・ミー」

監督ロブ・ライナー  主演リバー・フェニックス
リチャード・ドレイファス



感動したとか、よかったとか、じゃなくて思いだしたというか、望郷の念と

言うか、むっちゃくちゃ懐かしくて、それでなんかこみあげてきて、観終っ

ったとたん「あいつら何してんのかな」なんて思ったりして...


この作品見てそんな人一杯いたんとちゃうかな?

環境や状況は全くちゃうけど、俺にはおった!!こんな友達が。

それも、この映画と全く同じ4人組。


物語はオレゴンの小さな田舎町に住む12歳の四人の少年たちが30キロ離れ

た森の中に死体が転がっているという噂を聞いてそれを見つけて新聞に載ろ

うと二日間の旅に出かけると言う、ただそれだけのもの。

けど大冒険なんですよ、12歳の少年達にとっては,,,,,,,


彼らはそれぞれ家庭に問題を抱えてて、この物語の語り部となる少年は最近、

兄を交通事故で亡くし、この優秀だった兄を溺愛していた父親から愛情を得

られずにいる、リーダー各の少年はアル中のろくでなしの父親から暴力を受

けている、その上、家庭がああだからと不良少年だと決めつけられ学校の金

を盗んだと色めがねでみられている。また、戦争から帰ってきて精神に異常

をきたした父親がいる少年、自分の中では戦争の英雄なのに、そのためか彼

自身もキレ安く、どこか精神的に危うい。


そんな少年たち4人が「死体探し」の旅に出る。原作はスティーブン・キン

グ、そう怖ーいホラーばっかり書いてる人です。それが思春期
の切ない。物

語りを書きました。「死体探し」と言うのが彼らしいね...。


こんなシーンがありました。森の中で野宿をした夜、焚き火に当たりながら

この物語の語り部の少年ゴーディに、リーダー各の少年クリスが秘密をうち

明けるシーン。


ゴーディ「学校の給食費用、本当に盗ったの?」

クリス「ああ、盗ったよ、でも先生に返しに行ったかもしれない。

    でも金は返ってなかったんだ。そしたら何日か経ってその

    女の先生、新しいスカートを学校に着てきた」

ゴーディ「ああ!!あの茶色の水玉模様のやつだ!!」

クリス「返しに来たのが家柄のいい奴や、成績優秀な奴だったら、

    ああはならなかっただろうな...」

この後、しっかり者のこのリーダー各の少年はさめざめと泣きだします。



色んなことでひどい傷つき方をしてるんですよ...少年たちは。

胸が締め付けられるようなシーンでした。



我々4人組はこんなひどい親も先生もいなかったけど、この頃は何かと

親から離れたがってましたね。この映画の少年たちの旅を観て思い出し

のが西宮の下町から親に黙って、大阪梅田の三番街まで出かけたこと..

この少年たちの冒険とはかけ離れていたけど、それでもその当時の小学

生にしたら大冒険のドキドキものでした。だからほんとにダブルんです

よ、あの時の自分たちの姿と...

今ではもっと遠いところからそこを通って通勤してるし、三番街の回り

なんて毎日、チャリンコで営業に走り回ってます。( ´艸`)


この時の友達がK君のほかに、H君、M君、この4人は小学5年生から

中学卒業するまで付き合ってました。自分が大阪の高校へ行くことにな

ったり、神戸へ引っ越したりで、もう30年近く会ってないと思います。

だから、この物語のラスト「人は12歳の頃の友達を2度と持つことは

できない...」と言うあの締めの言葉は本当によくわかるんです。

そしてその切なさに追い打ちをかけるようなあのベン・E・キングの主

題歌、♫Satnd by me...Satnd by me...♫

(そばにいて...そばにいて...)

大人には反抗して、一人になりたがるくせに、友達にはいてほしい...

そんな少年たちの心境、男だったらわかるよな。


ついでに言うとこのリーダー格の少年、クリスを演じたのがリバー・フェ

ニックス。将来を嘱望され、たぶん今だったらトム・クルーズやジョニー

・デップ、ブラット・ピットと肩を並べていただろうと言う彼は、残念な

がら19歳と言う若さで急死しました。薬物依存だと言われています。

ああ、なんともったいない!!そして、語り部となるゴーディ少年が大人

となった小説家を「ジョーズ」で学者を演じたリチャード・ドレイファス。


舞台は1959年、オレゴンの小さな町での物語。閉鎖的なアメリカの田

舎町の雰囲気がよく出ていました。1987年度の名作です。