明けましておめでとうございます。
年明け早々、会社にお金がありません。会社の口座がさびしい中
2011年の映画界もさびしいものでした。
この時期になると自分で前年度の「私の勝手にベストワン」の作品
を選出するという、いわゆるオタク的なことを自分でやっとるんです
が今年は全く抜き出た作品がなく...と言うか、近年のこの傾向が
多いですねぇ。
特にハリウッド映画は特筆すべき作品がなく、なんでもかんでも3D
、3D、余談になりますが日本映画のあの「ALWAYS 3丁目の夕日」
も3Dで公開されるらしい...アホは東西に関わらずどこにでもおる
らしい、あんなもん立体にしてなにがええねん!!古き良き日本を
再現するのが目的とちゃうんか?そんなんするんやったら映画館で
今の子供にビー玉の一つでも配ったらんかい!!アホの極地や!!
とまあ、興奮してしまいましたが、あとは吹き替えに、大作シリーズも
ののオンパレード、脚本、演出は手抜きと目を覆うばかり...
ひょとして「おれの目が越え過ぎたんかな?」とも思ったけど、TSUT
AYAで昔の映画のビデオを観たらやっぱりよろしい...
まだ、2~3年前の映画やけどミッキー・ロークの「レスラー」と言うのを
観ました。これミッキー・ロークのカムバック作品やねんけど、ドン底の
生活で体も薬漬け、傷だらけでボロボロになったプロレスラーの男がも
がき苦しみながら、一度は普通の生活に戻ろうとするんやけど結局は
「俺の居場所はここしかない」と死ぬのを覚悟でリングに戻ってくる。
かっこよくもあり、悲しくもあり、哀れでもある、そんな男の姿が自分も
含めたいろんな人の人生にかぶって見えて...
この作品、ミッキー・ロークがアカデミー賞の候補になったから小さな
映画館ではやってたけど神戸じゃシアター系の大きな映画館ではやっ
てなかった。だから受け入れる日本の配給会社にも問題はあると思う
し、映画館側にも問題はある、大作やシリーズ物は同じ時期に5つや
6つもの館でバンバンやってるけどこういう作品は見向きもしない、やっ
てても悪い時間帯でちょこっと...年間50本も60本も観る真の映画
ファンは大いに不満です。
本当はもっといい作品が作られているかもしれないけど、日本の配給
会社が買いたがらない。じゃあ配給会社の人間が観る目がない?と言
うより、大作やシリーズものの方が確実に観客が入ってくれるから仕方
がないんやろね...だからあっちこっち見回してもやっているのはハリ
ー・ポッターだのパイレーツ・オブ・...、だのミッション・イン・..
だの、もちろん我々は観ますよこういった映画も、でもそれだけで終わらない、
小さな秀作ももっともっと観たいんです。
そんな不作の年から今年私が選んだのは以前このブログにも書いた
「恋とニュースのつくり方」...えっ、お前の顔に似合わんて?ほっとけ
!そんなん言われんでもわかっとる!!
脇に回ったハリソン・フォードとダイアン・キートンの掛け合いがほんま
おもろかった。その脇にがっちり支えられて、ハリウッド期待の若手女
優レイチェル・マクアダムスが二人の間を必死で右往左往する様がほ
んとはまっていて、やっぱり女の子が必死で頑張る姿はすがすがしい
気分になれる。それからこの作品、東日本大震災の直後に公開されて
なんか、すさんだ気持ちにさわやかな風を吹き込んでくれたような気が
しました。
ほんまはむっちゃオモロイ、アクション映画が観たいんですよ!!
でも今年はそれが皆無、「ワイルド・スピード」は残念ながらB級アクショ
ンの域を超えません。迫力は別にして、脚本がイマイチやもん。
昔はハリウッドから3~5年周期で無茶苦茶、オモロイ、画面にくぎ付け
になるアクション映画が来てた。「リーサル・ウェポン」「ダイ・ハード」
「スピード」「フェイス・オフ」...来なくなったわ~
なにはともあれ、今年こそいい年にしたいものです。それからいい仕事
をして、いい映画を観たい!!私のささやかな新年の抱負と希望です
それからまたまた余談ですけど...前述したミッキー・ローク、私がまだ
この業界に入って間もないころ、「アラン・ドロン(今の若い子は知らんや
ろなぁ)に会えるパリ」と言うツアーが一時はやってて、それをある大手の
旅行代理店が真似たかどうか、「ミッキー・ロークと会えるロサンゼルス」
と言うのをやったそうな...ところが遂行した日には一度も来たことがな
かったそう...ええ加減な奴ヤッたんやねェ。それから落ち目になって
どん底になって、苦労して、カムバック!!
今やったら性格、直っとるかもしれんな..なんならうちでツアーやって
みる?金は全く出せんよ~(-^□^-)