KLへの飛行機はさほど多くもないので、必然的に便は限られてくる。最もメジャーなのはダントツでエアアジアXだろう。しかし、長らく私は選ぶことはなかった。もちろん、LCCで7時間を耐えられるか否かが不安だったからである。
となると、経由便を選ぶしかないが、そこで最も都合が良いのがキャセイパシフィックの香港経由である。当然、東京発は朝となるが、一応当日中にKLIAに着く事は出来るし、そこからKLIAエクスプレスで市内に出てもまだ21時台なので夜食ぐらいなら余裕がある。
時間帯も香港まで4時間、KLまで3時間とちょうど良い感じで分かれており、7時間という長さを感じずには済む。なので、これまで6回のうち実に3度も利用してきたのであるが、実は去年ぐらいから香港-KLIA便にナローサイズのエアバスA321NEOが投入され、国際線なのにシートピッチがエアアジアの国内線か、というほど狭いのだ。
元々、香港-KLIAは日本線よりも狭いと感じてはいたものの、それでもまだワイドボディだったからマシだった。しかし、昨年からはまさかのナローボディである。もちろん、機内エンタメはついているし、モニターも最新のものだ。しかし、それでもこの狭さだけはいかんともし難い。天下のキャセイでまさかのナローボディかつありえないレベルのシートピッチの狭さときては、わざわざ高いカネ払ってキャセイを選ぶ理由もないというものだ。なので、個人的にはもう選択肢としては入れられない。
しかし、他に妥当な経由便と言うと、せいぜいスクートぐらいしかない。しかも、当然チャンギ経由なので、飛行時間が余計に長くしかもバランスも悪い。また、成田発しかないのであるが、早朝便しかないために千葉県民か日暮里周辺の人でないと、1泊しないとまず間に合わないので余計な出費となる。スクート自体はLCCとしては快適であり、当然ワイドボディかつシートピッチもまあまあ広いので、そこは問題ないのであるが、1泊必然、トータル時間のバランスを考えたらこれもなし。
なので、今回は直行便で行く事に決めた。そうなると、やはり第一候補はエアアジアXとなるのであるが、シートピッチはまあまああるもののそれでもギチギチの座席と狭い通路にはうんざりもしていたため、即決とはいかなかった。そこで色々調べて見つけたのが、クワイエットゾーンというお子様お断りの前方の席である。
どういうゾーンなのかは名前を見れば一目瞭然であるが、このエリアの座席指定は最低でも片道5000円、往復だと1万円は超える。大半の客はカネをケチりたいからLCCに乗る訳であって、わざわざ1万円も払ってこの席を選ぶ人など皆無な訳だ。しかし、そこがミソである。ガラガラという事は、1席とっておけば3席独占できる可能性が出てくるのだ。
なので、これが第一候補となったのであるが、今回6月のセール以降なかなか値段が下がらず、また予約したとしても万が一満席だったりでもしたら赤ん坊が居ない以外のメリットは皆無な訳で、結局安くならなかった事もあって今回はスルーした。ただ、一応アプリで調べていた所、割と直前の日付でもQゾーンはガラガラみたいだったので、次にセールがあれば狙って行こうかと思う。
そして、他に残された便は我らがANAとJAL、そしてマレーシア航空のみである。ANAはセールをしていたし、羽田発の便でもあったからそれにしようかな、とも思ったのだが、アメリカ本土からKLまで乗り継ぎの需要があると聞いて満席になる予感がしたので、選ぶことはなかった。
なので、結局マレーシア航空にした。これは成田便となってしまうので最後まで悩んでいったのだが、マレーシアに過去5回も足を運んでおきながらフラッグキャリアを選んだことがない、というのはいかがなものか、と思い、特別な渡航でもあったから最終的にはこちらにした。そして通常であれば10万円なのだが、なぜかHISで56000円ほどのセールをしていたので、かなりお得であった。
旅行系YouTuberの動画などを見ると、ガラガラで横になれる、という事を期待していったのだが、あいにくそうはいかなかった。しかし、行きも帰りも横に誰もいなかったので、その点は本当に良かったかと思う。ただ、確かに言われている通り機材は古く、機内エンタメもかなり昔に見たコントローラーである。
そして、後方側のトイレが右側にしかなく、しかもめちゃくちゃ狭い。最初から毛布とクッションがついていたり、サービスに関しては割と好印象だったし、遅延も全くなかったのでそれらは本当助かったのであるが、成田便という事を考えたら、今後あえて選ぶことは少ないかも知れない。成田エクスプレスは確かにテンションはあがるものの、それでも新宿からほぼ90分というのはなかなかしんどいものだ。
という訳で、次はいつ行くか決めていないものの、エアアジアXのセール次第、ということになるかも知れない。もし、ANAが5万円台のセールをしていたら、それにするかも知れない。
しかし、私はシンガポールも大好きなので、どうせKLに行くのなら一緒に回りたいものだ。なので、次回はシンガポールまでZIPAIRで飛んでいき、帰りはKLからエアアジアXという手段をとるだろう。エアアジアXは、当然LCC中心のKLIA2発着であるが、こちらは最終ゲート前でまとめて荷物チェックを行うし、それ以降ドリンクを買うのも自由だ。
KLIA1でも、売店で特別な袋を貰えばドリンクも機内持ち込み可能であるが、やはりチャンギと同様狭い出発ゲート前での荷物検査は本当にストレスだ。なので、快適に行きたいのであればKLIA2発着がいいだろう。つまり、帰りはエアアジアX1択という訳だ。