去る11月20日に発売されたばかりのex381uを購入した。すでにASUSのPG38UQを所有しているので、別に買う必要もないだろうと思っていたのが、さすがにBenQの新作38インチ(一応37.5インチが正式だが、ほとんど同じなのでここでは38インチ扱いとする)なだけあって、発売直後から各所でレビューされており、さすがに私の気になる所となっていった。
さらに、ちょうどAmazonのブラックフライデーセールと重なった事もあり、さすがにセール対象ではないもののポイントアップが重なったため、20台あまりあった在庫も瞬く間に完売、その他のネットショップでも軒並み完売と、さすがに人間のサガで買える時に買っておきたい、と言う衝動が生まれてしまい、多少割高ではあったものの、こちらもちょうどポイントアップキャンペーンと重なった事もあって、楽天の公式サイトにて購入してしまった。
前述のように、詳しいレビューは大手サイトやYouTuberの方々がすでにされているので、ここではおおよそASUSのPG38UQとの違いなどを語っていこうかと思う。
まず、ASUSはゲーミングモニターでこそあるものの、スタンドがテレビの如く完全固定を前提としてるため、おおよそゲーミングモニターらしからぬ不自由なスタンドが付属と言うのがまずネックだった。スイベルはもちろん、上下すら動かせず、可能なのは前後の角度だけ。つまり、完全に正面のみで使用する事が前提となっている。私はモニターアームを使わない派なので、その際の使い勝手は不明であるが、38インチという異例のサイズと言う事もあり、普通に取り付けるだけでもかなり大変なように思えるので、やはり付属スタンドの使い勝手の悪さはネックかと思う。
そして、一応コネクタの位置などは工夫されてはいるものの、それでも上下にすら動かせないだけあって、ケーブル類は極めて差し込みにくい。大抵の場合は背後に壁などがあると思うので、取り付けにはかなり苦労したものだ。なので、その辺りを考慮して真横にコネクタ類が統一されているex381uは、極めて大きなアドバンテージだった。実際、接続はすこぶる快適だ。
もちろん、スタンドも万能であり、スイベル上下傾き全てOKである。まさかこのサイズでピボットを使用する人も居ないと思うのでそれは要らないだろう。そもそも、縦画面シューティングをプレイするのも、このサイズがあれば十分だ。なので、このコネクタの位置とスタンドの使い勝手の良さは、極めて大きなセールスポイントかと思う。
しかし、肝心の画質がダメでは本末転倒だ。正直な話、ゲーミングモニターを選ぶ上で重要なのは、ハッキリ言ってそのメーカー独自の色合いとの相性がほとんどだ。それなりに各社のを試してきた私からすれば、結局最終的にはそこなのだ。なので、現時点ではASUSの色合いが一番好みであり、実際今これを作成しているモニターもPG32UQと言う、量子ドットで極めて鮮やかな色合いのゲーミングモニターだ。PG38UQは量子ドットではないので明らかに劣るが、それでも色合いはASUSの王道を外してはいないし、PS5のメニュー画面を見ただけでも明らかにこれはASUSだよな、と言うのが分かる。
なので、私のようにASUSが好みのユーザーからしたら、このex381uはかなり地味目に映ってしまうかも知れない。なので、正直私も最初に見た時は結構失望し、マニュアルでなんとかASUSの色合いに近づけようとしたものである。しかし、色々なプリセットを試していくうちに、ゲーマー1などは「これでいいんじゃない?」と思えるぐらいに鮮やかに見えたものだ。
もちろん、量子ドット・MiniLEDではないので、それ搭載のとは比べるまでもない。しかし、好みではあるものの、若干どぎつめだったPG38UQとは異なり、こちらの方が万人受けする色合いであるかとは思う。もちろん、最終的には好みでしかないのであるが、少なくとも間違いないのはどちらも高画質である事だ。
そして、私的にはYouTubeぐらいしか機会はないのであるが、HDR600にも関わらずHDRがなかなかの高画質だった事だ。正直、これに関してだけはASUSは良いとは思えなかったので、この点に関してはBenQの圧勝だと思う。言い過ぎかも知れないが、個人的にはinnocnの32m2vに匹敵するかのように見えたものだ。なので、HDRコンテンツ重視なのであればダントツでこちらである。
さらに、こちらはeARCに対応しているのもポイント高い。早速、YAMAHAのサウンドバーを購入し、HDMIで接続してみたのであるが、非常に良い感じだ。ヘッドホン端子も質が良いのを使用しているらしいので、サウンドに拘る人にはこちらしか選択肢がないだろう。デフォルトでスピーカーは非搭載であるが、そもそもこのような製品を求めている人は最初から求めてないだろう。そこに金かけるなら画質に、と言うのが本音だ。
しかも、これだけの高性能でありながらPG38UQより2万円以上も安い。これで量子ドットとMiniLEDなら、との声もあるが、32インチ版のものが20万円以上もするので、もし搭載となったら30万弱はくだらないのかも知れない。なので、大画面を選ぶなら多少の妥協こそ必要ではあるものの、それでもゲームやHDRを見る際には十分なほど高画質なので、個人的には十分お勧め出来る製品であるかと言える。