マレーシアのススメ・その2 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

マレーシアと言えば香港と同様、かつての英領なので今でも英語が準公用語的な位置付けとなっている。英語のWikipediaだとRecognized Language、つまり香港のように母語と同様の位置付けでこそないものの、国から認定されている言語である、と言うニュアンスだろうか。なので、基本マレーシアでは英語が通じるというイメージでこそあるものの、このような分かりづらい位置付けから実際に行くまではどの程度通じるのか多少不安でもあった。

 

しかし、実際に行ってみると、少なくともKLではほとんどの場所でマレー語とのバイリンガル表記となっており、「思ったよりも」遥かに第2公用語的な位置付けとなっていた。もちろん、私はマレー語など分かるはずもないので、全て英語で押し通していったのだが、言葉の壁を感じるような事は皆無だった。

 

そして、マレー人やインド系は母語と英語のバイリンガルなのであるが、2割を占めるというマレーシア系中国人の語学力は世界でも屈指と思われ、大抵の華人はマレー語、普通話、英語、そして両親のルーツである中国語である広東語や福建語などを操る事が出来る。さらに、英語力であればさすがに家庭でも英語を話すシンガポール華人の方が上だと思っていたのであるが、なかなかどうしてかなりの華人が同等のレベルで英語を操る。

 

もちろん、私が泊まった部屋のホストも英語が堪能であったのだが、ネイティブかと思うほど流暢であり、あまりにも速く話してくるので集中していないと聞き取れなかったほどである。それに加えて前述の言語も話せるのだから、華人の語学力にはあきれるほど圧倒されたものである。

 

アジアでの英語学校と言えばやはりフィリピンが有名であるが、マレーシアにも少なからず外国人向けの英語学校が存在する。さすがに多少はフィリピンよりも高いであろうが、インフラや治安を考慮すれば、多少高くて遠くとも、マレーシアを選ぶ価値は十分にあると言える。

 

そして、マレーシアの盲点と言えば日本から微妙に遠く、そしてバンコクやシンガポールほど観光地としての人気も高くはないため、日本人に会う事が稀な事である。マレーシアでは日本企業が非常に多く、日本食レストランやユニクロなどはそこら辺にあるし、ダイソーも現地では非常に人気だ。ブキ・ビンタンより少し歩くと、ガラガラではあるがららぽーとまであるし、KLCC駅には伊勢丹も紀伊国屋書店もあるし、イオンモールまで存在する。

 

これだけでも親日国だと分かるが、にも関わらず日本人を見る事はかなり稀だ。バンコクやシンガポールには1日居ればどこかで日本人に会うにも関わらず、トータル1か月滞在したマレーシアで会う事は非常に稀だった。もちろん、パンデミック後と言う特殊な事情はあるかも知れないが、その点香港と同じく私には非常に快適だったものだ。

 

一応、駐在員などはKLセントラルの北西にある「モント・キアラ」と言う高級住宅街に住んでおり、そこには日本人コミュニティなどもあるらしいのであるが、周囲には鉄道駅がなく、陸の孤島的な存在となっているため、そういう意味からもKLを旅行するだけでは日本人に会う機会は皆無と言う事である。