アーケードスティックのお話・その43 ファイティングスティックα for Xbox One/XS | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

2021年2月にリリースされたXboxOne/XS用のファイティングスティックαが、2年以上の沈黙を破りようやく再販された。正直、私はUFBアケコンも複数台あるし、もちろんWingmanコンバーターも所有しているので、正直全く買う必要のない代物だったのであるが、それでも専用のアケコンと言うのは魅力のあるもの。これを逃したらいつ買えるか分からないし、という訳で結局購入に至ってしまった。

 




山ほどのアケコンが発売された360時代とは対照的に、PS4に格ゲーのメインストリームが完全に移行した事もあって、Oneはまさにアケコン不遇のハードであった。アケコンを必要とする、もしくはあればいいゲームは山ほどあるにも関わらず、である。私の記憶にある限り、HORIがRAPを2台、海外向けにRAPNを元としたソウルキャリバーモデルが1台、他にはVictrixと、Razerからそれぞれ1台ずつがリリースされただけであったかと思う。

 

私はOneX購入当時、どうしてもアケコンが欲しかったのであるが、当時ネットで探して新品で買えそうだったのは、RazerのAtroxしかなかった。しかし、当時の感覚ではアケコンに24800円以上はとても出せなかったし、ほとんどのPS4アケコンがPS3にも対応していたにも関わらず、こちらはXbox360には非対応というのがひっかかり、結局買う事はなかった。

 

その後、Amazonにおいてソウルキャリバーバージョンが15000円ほどの価格になった頃に買ったのだが、すでにUFBもコンバーターも所有していた頃であったので、実用性というよりも廃盤になるうちに、という意味合いの方が大きかったかと思う。しかし、こちらはXbox360にも対応しており、しかもHayabusaパーツが特製の赤バージョン、そして天板イラストも物凄くカッコよかったので、15000円ちょいの価値は十分にあったものだ。

 

前置きが長くなったが、まあ要はそれだけOneユーザーにとってはアケコンが大きな悩みだったのである。しかしながらそんな流れの中にあって、ファイティングスティックαに関しては本体リリース後まもなく、しかもPS5版よりも先行となる発売であったのだが、いかんせん当時はコロナ禍真っ最中で、PS5・XSXいずれも超入手困難だった時代である。どのぐらいの需要があったのかは言わずもがなだ。

 

その後も、結局日本ではSwitch、PSの後塵を拝していた事、そして相変わらずケイブに代表される弾幕シューティングゲームの後方互換は実現しない事などからも、XSXへのアケコン需要は決して高くはなかった。しかし、それがここに来て様相が変わってきた。言うまでもなく、KOF15をはじめ、鉄拳8そしてストリートファイター6らの、格ゲーの超大物らのXSX発売が決定したからである。しかし、ほとんどのアケコンは相変わらずPS5のみ…こんなアケコン難民のXSXを救ってくれたのが、我らが日本の誇るHORIだった、という訳である。

 

実際の使用感は、もちろん後発のPS5用と全く変わらない。RAPよりかは静音性が高いと言われ、確かにそれは事実なのであるが、実際の所はRAPよりかはマシ、という程度であり、Pantheraはもちろん、ObsidianとPearlのいずれにも全く敵わない。Hayabusaパーツのままだと素直に比較は出来ないのだが、実際に三和電子に換装してみるとその違いは歴然である。構造上、コードの部分にどうしても空洞が出来てしまっているので、もしここが完全に密閉されていたら少しは変わってきたのだろうか。




また、Hayabusaパーツもこれまでと全く同様なのであるが、とにかくレバーを目一杯倒した時の音と感触が気になって仕方がない。この時のガコガコ感と音がもう少し柔らかければ、さらに多くのユーザーに受け入れられたと思って仕方がないので、なんとか再び改良版Hayabusaパーツを開発して欲しいものだ。

 

以上こんな感じであるが、現行WingmanコンバーターとUFB以外ではほぼこれしか選択肢はなく、他のアケコンはほぼ純正コントローラーを接続するタイプのものばかりなはずである。なので、XSXユーザーにはほぼNo choiceと言った感じであるが、総合的な出来自体はかなり良いので、買っても大きな損はしないだろう。