マレーシア旅行記・その4 | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

LCCに乗った事ある人なら分かると思うが、正規のチケット以外にかかるオプションは全て有料である。当然、席を選択するのもそうなのであるが、私はトイレに気兼ねなく行けるように必ず通路側を選ぶようにしている。一応、フルキャリアでもどちらが良いか?と聞かれるのであるが、アメリカン航空の時はその質問がなく、2回とも窓側でトイレ行くのに一苦労であったので、有料でも選べるというのは実に良い事なのだ。

 

しかし、にも関わらず、出発前に突然FAがやってきて、この人はトイレが近いから席を譲ってくれと言う。その乗客とはシンガポール在住の日本人のようであり、ここで私は唖然としてしまった事もあり流れのまま席を代わってしまったのだ。

 

真ん中の席が空いていたから、という事もあったのだろうだが、そこでようやく俺はこの席を選択するために1000円払っている事に気がついた。まあ、私の性格をよくご存知の方たちなら想像がつくとは思うが、みるみるうちに頭に血が昇っていき、「俺ここを得るためにお金払っているんだけど?おかしくね?」と言い放ち、という訳でさすがにその乗客も折れ、窓側に座っていた日本語堪能なドイツ人の方も納得、結局元の席に戻って行った。

 

前述のよう、最初からトイレが近いのであれば、予約した時にお金を払って通路側を選択すべきである。もしお金をケチってそれを怠っていたのであれば、それは完全な自己責任だ。FAも日本人同士だから話がつくとでも思ったのだろうか。結局元に戻ったとは言っても、あまりの理不尽さにマレーシアに着いてからも思い起こしてイライラしてしまったものだ。


そして、驚くべき事にハプニングはそれだけでは終わらなかった。当然、食も有料なのであるが、さすがに長時間のフライトを考慮してあらかじめ予約しておいた。ただ、シンガポールという土地柄かチキン絡みのものばかりであり、野菜や魚のメニューは皆無に等しく、唯一あったのがツナのフォッカチャだったので、それを事前に予約しておいた。しかし、受け取ったものを見るとあきらかに「TERIYAKI」と書いてある。機内WiFiでチェックした所、これは明らかにテリヤキチキンのフォッカチャだった。さらに、フォッカチャは全て売り切れとなっている。

 

これが普通の日本人なら泣き寝入りするのであろうが、私はそうではないのでこれは俺が頼んだものではないので交換して欲しい、と言った。Itineraryを出して、と言ってきたが、PDFでの添付ファイルでもメニューまでは記載されていない。当然、ネットに繋げる事も出来ないのだが、そのぐらい把握してくれと思ったものだ。一応、ミスを認めはしたのであるが、案の定フォッカチャは売り切れていたので、同じ9シンガポールドルのものと交換して欲しい、と言ってきたのであるが、そう言われた所でいきなり決めれる訳もない。

 

「じゃあもうスナックと水でいいよ」と言ったのであるが、12SDのビーフが残っているというので、差額はいらないのでそれにしませんか?と言ってきた。私は肉料理はいずれも嫌なのであるが、鶏肉よりかはマシ、だと思ったので結局それにした。思ったより美味しかったのであるが、それでも未だに牛肉は我慢して食べる、という類のものに違いはなかった。


そんなトラブル続きのスクート内であったが、その後は着陸まで何事もなく終えた。ここで他に思った事は、日本発着便なのに日本語アナウンスもアテンダントもゼロ、英語のみ、だったという事だ。日本語はもちろん、シンガポールの他の3つの公用語も顧みず、英語だけをフォーカス、つまり乗客が全員英語を理解出来るという大前提で運行している、という事である。

 

確かに国語であるマレー語を差し置いて、シンガポールは完全に英語がファーストランゲージとなっている感があるとは言え、これはなかなか大胆であるな、と思ったものだ。まあ、自分は全然それで問題がないのであるが、あまりにも英語力に自信がない人は避けた方がいいのかも知れない。