本厚木のアルファルファでは、1993年2月の時点でナイトストライカーや1941があった事などから分かるよう、少し前のゲームがやたらと多かった。単純に新作を入荷するほどの余裕がなかっただけかも知れないが、ストII前夜のゲームをプレイしたかった私としてはありがたい場所であったのだ。
まあ、覚えている限りではその2つと、あとは「アドベンチャークイズ2 ハテナ?の大冒険」ぐらいしかなかったのだが、それに関しては前年、PCE版を買ったおかげでそれを先にプレイしていた。しかし、カプコン歴代のキャラが一切出てこないこの続編はあまり評価が芳しくなく、前作ほどの大ヒット、面白さには至らなかったものである。
そして、当時私がひいきにしていた中古ゲーム屋である「トップボーイ」に、数台の筐体が置かれるようになった。大体は売れ筋の格ゲーであったが、当初はストIIダッシュターボが2台ほど置かれていた。さすがに対戦台ではなかったので、じっくりとCPU戦をプレイ、かつ同時押しをひたすら練習していったものであるが、なかなか出す事が出来ず、結局実戦ではほとんど使うまでには至らなかった。すでにアッパー昇龍拳程度であればリュウ・ケン使いの基本となっていたので、かつてのようにそれだけではギャラリーを魅了する事が出来なくなっていたので、そこまで対戦に挑む事はなかった。
それでも、スピードアップによる爽快感と、リュウ・ケンの強化もあって、スーパーが出るまでは比較的プレイしていった記憶がある。そして、スピードアップしたにも関わらず、コマンド入力受け付けは従来通りなので、必殺技がやたらと出やすい印象があったのも良かった。のちのIIXや、ハイパーではターボキャラ以外の補正がされていなかったので、その辺りで微妙だったのである。
なので、一応ストIIダッシュターボはプレイは続けてはいたものの、基本それまで中途半端に終わっていたゲームをワンコインクリアする事にフォーカスしていた。グラディウスIIに関しても、それまでは6面ぐらいまでしかプレイしていなかったものの、前年に発売されたPCEにてクラブの抜け方をマスターしたおかげで、アーケード版も1周クリアする事が出来た。この当時、新宿駅周辺にはレトロゲーセンが豊富であり、確か西武新宿前駅店前のゲーセンで達成出来たかと思う。
地元からは小田急線一本で行けるのであるが、それでも当時はまだ複々線など影も形もなく、当然快速急行などもなかったため、おおよそ新宿まで1時間は確実にかかっていたと思う。それでいて、当然スマホなどもある訳ないのだから、電車内では何もやる事がなかったにも関わらず、よくもまあそんなんでゲームをするためだけにわざわざ新宿まで赴いたものである。さらに、量販店は豊富にあったものの、中古ゲーム屋自体は当時から不毛な地であったので、家庭用ゲームを探しに行く、なんて事もなかった。あくまでアーケードゲームのためだけに行っていたのである。