アーケードゲームを愛す・その8 | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

私がメインとしていた相模原のペンギンハウスは2階建てであり、1階が大型筐体もの、2階がビデオゲームとなっており、そこそこ大きいゲーセンだった。もちろん、グラIII以外にも多くのゲームが置いてあったのだが、自分はそれなりにヒットしたゲームでないと興味を示さなかったのと、他にシューティングもなかったので、あまり他のゲームをプレイする事はなかった。

 

なので、グラIII以外ではせいぜいテトリスをプレイする程度のものだった。最初期の頃はワールドスタジアムもプレイしたものであるが、もちろんワンコインでは2イニングほどしかプレイ出来なかった事もあり、それっきりで終わってしまったかと思う。と言う訳で、ようやく私も3面まで到達する事ができ、その後もお互い攻略しつつ少しずつではあるものの先へと進んでいったものである。

 

プレイしていたのはほとんど自分たちであったのだが、たまに他の人もプレイする事もあった。ほとんどの人がまともに進めていなかったのだが、ひとりだけ3面まで行ったのを見た事があり、ジャンパーが背後から来る場面などはとても役に立ったものである。最後のハッチとアイアンメイデン地帯も非常に難しかったのだが、この時は友人がC装備の2WAYミサイルで上のハッチを撃破し、ビッグコアマークIIIも彼が先に到達する事が出来た。

 

グラIIIプレイヤーならご存じだとは思うが、C装備は基本装備のうちで最弱である。ここではスコアを考慮しない限り、あらかじめオプションを張って破壊するのが正解である。しかし、当時の私たちは全くそんな攻略は思い浮かばなかったので、苦肉の策でC装備を選んでいったという訳である。で、どのようにして前述の攻略を知ったかであるが、それは正直覚えてはいない。おそらく他人のプレイを参考にしたのかも知れないが、ここではあまりにも死んだ代わりに復活も覚える事が出来、そして装備が弱いとハッチからの雑魚が弾を出してこないので、ボスに会うだけなら何度も出来たものである。

 

しかし、さすがにビギナーモードのラスボスだけあって、このマークIIIは尋常ではない強さであり、SFC版のようなレーザーを想定していた私たちは、反射レーザーのあまりの早さに絶句したものである。当然、友人はあっさりと瞬殺され、他の方もここではなすすべなく終わっていった。

 

その後も何度も到達し、1ターン目の反射レーザーのパターンだけは覚えられたものの、それ以降までのパターンは覚える事が出来ず、結局自力では倒す事が出来なかった。そんな頃、当時すぐそばにあった忠実屋のゲームコーナーに足を運んだ時、長らく存在だけは知っていたものの、常に筐体が占拠されていた状態であったために一度もプレイする事の出来なかった、ある超大ヒットゲームを遂にプレイする機会を得る事が出来た。そのゲームとは言わずもがな、「ストリートファイターII」である。