スーパーファミコンを愛す・その14 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

SFC版ウィザードリィVも一段落すると、しばらくSFCからは離れていった。理由としてはアーケードの移植はやはり他機種の方が豊富であり、さらに前年の12月に遂にメガドライブを購入、ソフトも格安で買えた事から家庭用は完全にPCEとMDにシフトしていった感があったからである。そんな私が次に買ったSFCソフトと言えば、もちろんストリートファイターIIターボである。ダッシュターボではない、と言うのが気にはなったが、こちらはPCEとMDに採用されていたので、何となく感づいたものである。

 

因みに、「ゲームカタログWiki」の項での「ターボの版権は任天堂が握ったため」と言うのはおそらく私のホームページからの情報だと思われるのであるが、実際の所ソースは不明である。もちろん私見ではなく、実際に私が見た情報なのであるが、それは手元にないし、それが雑誌なのか何かのムックなのかも全く覚えてはいない。ただ、MD版のターボモードが「エキサイトモード」と言う名称であり、雑誌でも一切ターボと言う単語は使われていなかった事を考えると、これに関しては間違いなく版権の問題であったはずである。

 

まあそれはさておき、このストリートファイターIIターボは1993年の7月発売と言う事であり、実にウィザードリィVの購入から4ヵ月後の事であった。この時は確か第2土曜日の発売であり、全国の公立学校は全て休校であったはずなので、私は朝から他校に行った親友とゲームショップを探しまくったものである。当時はまだ町田のヨドバシカメラはなく、ひたすら地元のショップを自転車で回りまくっていったのであるが、当然あるはずもない。

 

かつて小田急相模原駅前に存在し、私がアーケード版ストリートファイターIIを初プレイした忠実屋にちょうど入荷しており、じゃんけんで勝った方が買える、と言う場面にまでは辿り着いたのであるが、残念ながら負けてしまった。仕方なく帰っていくと、途中にあった個人商店のゲーム屋に入荷していた。さすがに定価であったが、当然買わない訳にはいかず無事に2人とも購入する事が出来た。その後はもちろん、私の家でひたすら対戦である。

 

このSFC版ターボは、前作よりも4メガビット増量したおかげで、前作ではカットされたモーションが復活、かなりアーケード版に近くなった。具体的には、リュウの接近中パンチ、本田やガイルなどがちゃんと空中で一回転ジャンプする、そしてザンギエフのジャーマン、などである。ただ、当時ゲーセンで猛威を振るっていた「同時押し」は出来なかった。1993年の1月頃にゲーメストで紹介され、その後瞬く間に流行し、リュウ・ケン使いを一気に増やした技と言われるが、散々練習した割にはどうしても出来なかった。

 

なので、家庭用で練習、と意気込んでいったものの、残念ながら不可能だった。のち、ファミマガにおいて同時押しが公開されていたのには驚いたが、アーケード版とは全くタイミングが異なり、小足払いの戻りモーションの時に押す、と言うもので、一応私も成功は確認したのであるが、とても実戦で使えるものではなかった。

 

まあそれはさておき、ようやく家庭用での移植、そして当時はもちろんシグマのアケコンを使用していたという事もあって、極めてゲーセンに近い感覚でプレイ出来ていたものである。当然、遅延などとは皆無の時代だったので、連続技などもアーケード版そのまんまだ。もちろん、対戦自体は誰か呼ばないとプレイ出来なかったものの、当時はそれが当たり前だったので致し方ない。
 

セールス的には前作よりも大分落としたらしいが、それでも公称210万本と言う立派な数字である。そして、ここから翌年スーパーの移植が発売されるまで、ひたすらターボをやり込んでいったという訳である。