当初は確か5月31日に発売予定だったと思うが、結局4ヵ月の延期となり、最終的には9月27日の発売に落ち着いた。しかし、気付いた時には近所のお店においての予約は終了しており、その時点で発売日の入手が絶望となった私は、当日はその気を紛らわすために行きつけのゲーセンに足を運んでいた。その当時はストIIダッシュよりも、春に発売されたソニックウイングスに夢中になっていたものである。
この時代であってもまだまだドラクエの発売日はお祭りであり、各テレビ局では大々的に扱っていたものである。この頃になると、当初のようなビデオゲームへの偏見も若干ではあるが和らいでいたので、そこまでネガティブな報道はなかったように思える。そして、結局私はしばらくしてクラスメイトから借りてプレイしていったのであるが、当然「誰でもクリアできるゲームに本気になっても仕方がない」という訳で、攻略本を見ながらクリアしていった。
まあ、ご存じのようにVのシナリオは完全な一本道であるので、はなからそんなものは必要なかったのかも知れないが、それでも劇的なストーリー展開には夢中になったものだ。そして、今でも絶えない嫁論争であるが、私は最初からビアンカが気に入らなかったので、なんのためらいもなくフローラを選択したものである。
それからしばらくすると、再び超大作である「ファイナルファンタジーV」が発売される。しかし、ドラクエと比べるとFFにはまだあまり思い入れがなく、何より当時はPCE版の「グラディウスII」以外眼中になかったので、当然の如くスルーした。続編のVIは発売日に購入したのであるが、このVに関してはまったく情報も何も知らず、欲しいとも思わなかったので、実際にプレイしたのはそれから8年後ぐらいの事だった。しかし、その頃はすでにRPGはかったるくてしんどいものとなっていったため、今の今までクリアもしていない。最後に発売日に購入したVIIまでで、これが唯一クリアしていないナンバリングである。
そして同時期、「スーパーファイヤープロレスリング2」も発売。こちらは全く同じ8メガビットを使用しているため、ぶっちゃけマイナーチェンジ版と言った感じである。しかし、前作でジャイアント馬場をモチーフとしたキャラは、元子夫人のクレームが入ったとかで消滅してしまった。これはなかなか良く出来ており、初代SFC版の売りのひとつでもあったので残念ではあったが、まあ、いくら偽名であるとは言え、誰をモデルにしたか一目瞭然であったので、さすがにクレームがなくともアウトなキャラだったかも知れない。
その代わりに加わったのが、かのアブドーラ・ザ・ブッチャーをモデルとしたキャラである。しかし、こちらは強さも見た目も微妙であり、馬場のインパクトと比べると今一つであった。しかし、それをカバーするためでもないとは思うが、リーグ戦以外で初代タイガーや、素顔の武藤敬司などが使えるようになった。特に前者はタイガースピンや、サマーソルトキック、そしてスペース・フライング・タイガードロップまで再現と、ファンには涙もののキャラであった。これだけでも2を買う価値はあったかもしれない。
そして、これは友人との対戦もよくやったのであるが、前にも触れたように、蝶野正洋を使いヤクザキックの連発から、STFでとどめをさす、という現実通りのパターンがお気に入りだった。実際、関節技でギブアップを取るのはかなりダメージを与えてからでないと無理なのだが、それでも蝶野を使う以上はそれしかないのである。