スーパーファミコンを愛す・その2 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

SFCの価格・仕様が発表された時にまず驚いた事と言えば、パッケージは本体とコントローラー2個のみの付属であり、映像とACアダプターは別売りだったという事である。ファミコンのものがそのまま流用出来るという事もあったが、1番の理由はもちろん税込25000円以下にするという命題を実現させるためである。確かに1200万台を超えるファミコンの圧倒的な普及率を考えれば理にはかなっているのであるが、それでも当時としても随分と割り切ったな、と思ったものだ。

 

そして11月21日の発売日を迎えた。この時の詳しい様子はファミ通に連載されていた「あんたっちゃぶる」に詳しく触れられているので興味のある人は読んでみてもいいと思う。当然、私は学校だったので都内の様子などはそれで知ったクチであるが、ほとんどのお店が予約制度を取っていたおかげで、ドラクエIVのような混乱は起きなかったと言われている。当然、テレビ局も取材され、おそらくYouTubeにもあると思うのだが、当時はまだゲーム自体の地位も低かっただけに、そこまでおおきな報道はされてはいなかった。

 

確か初回出荷数は30万台とかだったと思うが、当然それでは需要に到底足りるはずもない。しかし、前回触れたようにローンチがわずか2本、あとは12月以降という事もあって、そこまで焦って買うような気持ちにならなかったのも確かである。しかも、ファミコンとの互換性もなかったから、尚更の事だった。それでも、一応金持ちのクラスメイト一人が発売日に購入したとの事であったが、特に羨ましいとも思わなかったのが事実である。正直、マリオは今更な感じがしたし、F-ZEROの評価もまだ定まっていなかったのも大きかった。

 

そして12月、サードパーティ初のSFCソフトである「ボンバザル」が発売された。オリジナルはAmigaなどの海外PCらしいが、当時はほぼそんな事は露知らずだった私たちは、名前だけで地雷臭がしたものである。おそらくセールス的にも今ひとつだったとは思うのだが、その名前とキャラクターのインパクトから、知名度だけは異様に高かったはずである。

 

そして本命とも言える「グラディウスIII」と、「ファイナルファイト」もほぼ同時に発売された。アーケード版もほぼ同時期に発売されたので、私的にはこの2つはセットの印象が強かったものだ。当然、アーケードのビッグタイトルという事であり、ゲーム雑誌などでも大々的に紹介がなされたものである。特に、比較的アーケード方面にも強かったファミ通などは、別冊の付録までつけてアーケード版との違いを大々的に報じてくれたものである。特にグラIIIは詳しく、この記事のおかげでメインであるSFC版よりも、アーケード版の方に目が行ってしまったほどだった。