前回述べてきたように、市販のファミコン本体で全てのゲームを最も高画質に表示出来るのはファミコンタイトラーであった。しかし、私は子供の分際ながら、早くから可能な限り高画質でプレイしたい、という道を模索していた。そんな時にホリ電機、現在のHORIが発売したのが「RFスイッチブースター」であった。ファミコン本体のカラーリングを模したRFスイッチなのであるが、本体のものよりも綺麗に映る、という事で早速購入していったものである。
大きな違いは本体付属のものは、アンテナケーブルのコネクター部分を分解して、同軸ケーブルをRFスイッチにかます、という手順を踏まなければならないのであるが、スイッチブースターは本体にテレビのアンテナ部分と同等のものがすでに載っており、そこにテレビのアンテナ線をかまして、ブースター本体のコネクタをテレビにつけるだけ、という何とも優れた代物だった。
今となっては実際に比較は出来ないものの、確かに接続が安定する事もあってかノイズは少なくなり、明らかに本体のそれと比べれば画質は向上していたかと思う。もちろん所詮はRF接続なので、目に見えて違う事はなかったはずなのであるが、それでも買って損はしない代物だった。
数年後、SFC発売直後にはゲームとの接続端子が2つになったバージョンも発売された。つまりファミコンとSFCを共用出来るという仕組みなのであるが、さすがんその頃となるとコンポジット以上が当たり前になっていたため、CD-ROM購入前の白PCE本体との接続に使ったものである。
そして、再び周辺機器の基本であるコントローラーである。長らくハドソンスティックを愛用していたが、ヘクター87ではそうもいかなくなった事もあり、ここで初めてジョイカードを購入した。すでに1年前にスターソルジャーと同時発売されていたが、以前述べたように連射装置は邪道、大会でももちろん使用禁止であったため、私の周りでも普及はしていなかった。しかし、ヘクター87は連射装置がないとどうにもならないゲームバランスであったため、という訳で必須だったのである。
このジョイカード、ファミコン純正コンよりも若干大きく、とても握りやすいものであり、シューティング以外にもこれが普通になっていった。特に、連射装置はスペランカーやRPGにも役立った事もあって、予想以上に重宝したものである。まあ、今思うと周辺機器なしでは連射がない当時の仕様は不親切だったと言わざるを得ないが、当時はそれが普通だったのでまあ仕方ない。
それからしばらくして、ヘッドホン機能を搭載した「サンスイバージョン」も発売された。こちらは十字キーの左右と連動して音も動くという擬似ステレオ効果を体験出来るという代物である。私はこれの後期バージョンを購入したのだが、高音質で聴きたい、という欲望もあった私にとっては待望の代物であった。擬似ステレオなくともかなりの高音質で聴く事ができたのだが、拡張音源には全く対応していなかったので、「女神転生II」をプレイしてからは使うのをやめてしまった。