ストリートファイターIIを愛す・その14 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

まあ賛否両論あったとは言え、ほとんどのプレイヤーが自然にターボに移行する事になった。あれほど盛り上がったダッシュの発売から、わずか8ヶ月程度で新バージョンへ移行とは夢にも思わなかったものだったが、この時点でダッシュは完全に過去のゲームという認識となってしまった。

 

ベガの大幅な弱体化もあり、対戦バランス自体はかなり優れているものとなった。特に、個人的にはリュウがようやくトップグループに加わったのが嬉しく、ようやく長年リュウを使ってきた事が報われたと思ったものだ。そして、リュウ・ケン使いを特に増やした要因と言えば、通常技の同時押しによる連続技である。同時押し自体は実は初代ストIIでも可能であったのだが、実際に発見され、実用化されたのはターボからだった。

 

これにより、リュウ・ケンがさらに凶悪化され、人々はこの同時押しの快感にはまっていったのであるが、私はなかなか習得する事が出来なかったものだ。このターボに至っても、対戦はあまりやっていなかったのであるが、その代わりCPUがかなり強化された事もあって、1人用で結構プレイしていった記憶がある。しかも、初めてプレイしたのは地元ではなく、なんとマルゲ屋に向かう途中にあった神田のゲームファンタジアだった。

 

そして、家庭用のPCEとMDにおいて、ストIIダッシュの移植が発表された。今更感が拭えなかったが、ファミ通などでは四天王が使える事を強力にプッシュしていたため、家庭用のみのユーザーにとってはそれなりにインパクトだったのだろう。これに関してはPCEの記事で触れているが、SFC版ターボの発売1ヶ月前では誰が買うんだ、という印象しかなかった。のちのMD版は手直しが加わった事、さらに同時押しが唯一可能であった事から、こちらはかなり出来が良かった。

 

もちろん、最も売れたのはSFC版ターボである。名称がダッシュターボではないのは、ダッシュの版権がPCE、MD、ターボが任天堂のみ、という話であり、これは「ゲームカタログ」にも触れられているのだが、元の文章は私がかつて更新していた「THE MEMORIAL GAMES IN THE LEGENDIUS」からのコピペである事を此処で触れておく。版権に関してはどこかで拝見した記憶があるだけで、今となってはソース元は実は定かではない。

 

SFC版ストIIターボの発売は土曜日であったのだが、予約が出来なかったので当日友人と探し回ったものである。当然なかなか入手出来なかったが、当時良くあった個人商店のゲーム屋に入荷している事を発見、無事2人とも入手する事ができ、うちで早速対戦していったものである。

 

初代より4Mビット増えていた事もあって、前作で省略されたジャンプのモーションや、リュウの接近中パンチ、そしてザンギエフのジャーマンなどが復活したおかげで、大分アーケード版に近くなっていたものである。ただ、同時押しがアーケードと同じタイミングでは出来ず、それだけが大きな不満であった。

 

そして翌月8月、AMショーにおいてまさかの4作目が発表された。その名も「スーパーストリートファイターII」であった。