セガサターンを愛す・その2 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

当時、SSがPSに対してアドバンテージを誇っていたのは、CD-ROM搭載機として切っても切り離せなかったロード時間である。等倍(!)だったPCECD-ROM2の時と比べ、さすがに倍速ではあったとは言っても、当然RAMの容量は比較にならないほど増えていたため、ロード時間というのはどうやっても発生せざるを得ないものであった。

 

私などはPCEはもちろん、MEGA-CDユーザーでもあったため、ロード時間などは慣れっこであったが、カートリッジから移行した人たちにとっては辟易したに違いない。特に、当時まだ人気を誇った2D格闘ゲームなどは避けようのないものだったため、あまりのロード時間にうんざりした人も多かったのではないだろうか。

 

そして、私が次世代機において最初に購入した2D格ゲーソフトが、PS版の「ストリートファイターZERO」であった。ほぼアーケードそのものの移植度に、「これが家庭でプレイ出来るのか」と驚愕したものであったが、さすがにロード時間は長く、当時の攻略本によれば13秒ほどだったという。PCEにおけるアーケードカード専用ソフト並に長いロード時間にはさすがの私も長いと感じたほどであったが、同本によるとSS版がわずか5秒程度である事を知ったのだ。

 

前回、購入のきっかけは「極上パロディウスだ!」と触れたが、これに関してもSSへの興味が大きく動いたきっかけとなったのだ。そして、本体購入とまもなく購入、PS版の半分以下のロード時間にそれは驚いたものである。そして、確かPS版のデモはリュウの同キャラしかなかったと思うが、SS版はリュウとケンというのも大きかった。

 

このように、同じ倍速ドライブながらも、ロード時間に関しては圧倒的にSSにアドバンテージがあった。実は全部が全部そうでもなかったりしたのであるが、基本的にマルチ展開の格ゲーなどはほぼSS版に分があったと思う。それ以前も、やたらとロードミスがあったPCEの頃とは異なり、MEGA-CDはほぼ皆無、なのでセガハードのCDドライブは強い、という印象がSSになっても続いていたのだ。

 

そして、シューティングや格ゲーと言えばアケコンが必須である。当時、セガからも初代と後期で2種類バーチャスティックを発売していたが、前者は論外、後者はレバーとボタンの位置が微妙で納得いくものではなく、最も定番とされたHORIの「ファイティングスティックSS」を購入していった。当時はAmazonでポチるなどというのはなく、また町田のヨドバシもまだ出来る前であったので、アケコンの入手性はかなり悪かったと思うのだが、その分まだ個人のゲームショップなども多かったので、そんなに苦労せずに入手出来た記憶がある。

 

もちろん、現在の本格的アケコンには及ぶべくもない物であったが、金属製のためにそれなりに高級感もあり、レバー操作にも不満はなかった。そして、購入当時の1996年においては中古市場がかなり形成されていたので、ソフト集めも割安で行えた。特に、SSはシューティングが非常に充実しており、かの「ダライアス外伝」や「レイヤーセクション」、そして「ダライアスII」や「メタルブラック」など、タイトーの名作シューティングを格安で購入出来たものだった。特に「ダライアス外伝」は割と早く買ったものだったが、完全に家庭用のレベルを超越した移植に驚いたものだった。

 

「ダライアスII」などは、アーケード版からすでに7年ほど経っていたにも関わらず、よくもまあ移植してくれたと思うものだ。当時は21インチのブラウン管だったので、さすがに画面は小さすぎてプレイするのにも一苦労であったものの、当時はほぼ同じ画面比率で家でプレイできたというだけでも価値があった。