BenQ Mobiuz EX2710Sを語る。 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

現行のゲーミングモニターにおいて最も人気があると思われるのが、BenQのMobiuz EX2510Sである。昨年に前バージョンが発売された際は、その直後から各方面で大絶賛され、その結果長きに渡って品薄が続いたほどの人気を誇っていた。そして、満を時して7月下旬に、フレームレートが165Hzへと上昇した今年度バージョンが発売された。

 

私はずっとASUSのVG259Qを使用していたのだが、昨日購入した同じくBenQのXL2411Kがあまりの出来の素晴らしさに感動し、ならばIPSも同じBenQで揃えようと思い始めた。そして、このMobiuzには、VG259QにはなかったHDRが搭載されているというのも大きかった。HDRはすでにメインのテレビで体験はしているが、当然の事ながらあるのとないとのでは雲泥の差であり、それならある方が良いに決まっている。そんな事情も重なり、買い替えを決意したという訳なのであるが、売れ筋の24.5インチのEX2510Sが品薄、かつ27インチであるEX2710Sとの価格差がほとんどなかった事もあり、どうせなら27インチを体感してみよう、という訳で後者を選択した。

 


サイズに関しては前の記事でも触れたように、かなり大きく感じるものの、それは画質とは関係のない事なので、ここでは触れる意味がない。ただ、解像度自体は同じなので、多少画面が粗く見えてしまうのは否めないものの、普段使いであればそこまで画面に近づく事もないので、私はさほど気になる事はなかった。まあこれは好みの問題だろう。

 

私は寒色系の色が好みなので、プリセットのいずれも違和感がある仕様だった。しかし、VG259Qも当初は同じであり、細かい調整をしてようやく自分好みの色となったので、Mobiuzに関してもカスタムで色々調整して行った結果、かろうじてその系統の色に調整する事が出来た。しかし、HDRでは変更可能な項目が限られてしまうので、私好みの色に調整する事は叶わなかった。まあそれは当然かも知れないが、それでもHDR対応のYouTube動画などはさすがの美しさである。VG259Qもかなりの高画質ではあったが、さすがに非対応ではここまでの映像美は映せなかった。これだけでもこのモニターを買っただけの価値はあったというものである。

 

また、私的には外付けのスピーカーを使用しているのであまり関係はないものの、ゲーミングモニターには珍しくスピーカーの音質が良い、というのもあった。確かに、一般的なモニターよりかは優れているとは思うものの、それでも外付けにはかなう訳もないので、あまり過剰な期待はしない方も良いのかも知れない。少なくとも、ゲーミングモニターに音質を求めるのは違うと思うので、そこはフォーカスすべき点ではないとは思う。

 

そして、こちらにも「ブレ軽減」と称した黒挿入機能が搭載されている。もちろん効果はあるが、さすがにXL2411Kのそれには及ばず、また切り替えるとVG259Qと同じように数秒間画面が切れてしまうため、HDRと切り替える時などにはかなり煩わしいい。なので、こちらは基本オフだろう。同じく、AMAと称するOver Drive機能も4段階に調整可能であるが、さすがに最高の3にしてしまうと逆残像が発生してしまう。それでも、VG259Qのそれと比べるとかなり目立たないので、ゲームによっては使えるだろう。この辺りはかなり優秀である。

 

価格帯的に、ゲーミングモニターとしては高級レベルではないので、過剰な期待をしてしまうとがっかりもしてしまうかも知れないが、それでもこの価格でこの性能というのはかなりのコスパであると言って良い。画面のピボット機能がないのは残念ではあるが、それを求めるのは2Dシューティングゲーマーぐらいであろうし、イコールそれなりのガチ勢という事でもあるだろうから、その手の人は最初からXL2411Kを選択するだろう。ゲーミングモニターという括りではあっても、XLシリーズのようにゲームに全振りという訳ではないため、その辺りに関しての割り切りは必要である。

 

それでも、PS4のケツイやエスプレイドをプレイした際、他のIPSよりかはかなり残像感が少ないようにも思えたし、ガチFPS勢とかでなければほぼ不満のない出来ではないかとは思う。普段使いの見やすさ、そしてHDRの動画の美しさなどは申し分ないし、これは絶賛されるのも当然だろう。という訳で、普段使いとゲームを両立させたい人には絶対にお勧めのひとつだ。