先週のAmazonプライムセールにおいて、とうとうLGの有機ELを購入した。こちらもHDMI2.1に対応しているので、昨年にも購入検討候補となったのであるが、価格と遅延に懸念があったので、無難に液晶のNANOシリーズ55インチを購入した。概ね満足したのであるが、ゲーミングモニターを使っていくうちに、やはり応答速度においてそれには敵わない、と実感し始め、これならテレビは画質に重きを置いていいのではないか、と思い始めていった。
これはゲーマーには有名な話かも知れないが、有機ELの応答速度は抜群な代わりに、焼きつき防止機能のためにどうしても1フレームの遅延は避けられないらしい。前述のように、遅延に非常にこだわる私としてはそこを妥協する訳にもいかず、それがここまで購入を躊躇ってきた最大の理由だった。しかし、これも前述のようにゲームをやるならやはりゲーミングモニターには敵わない、という事で、遅延に関しては妥協してもいいかなという結論に至ったという訳だ。もちろん、遅延が重要ではないRPGなどは全く問題ない訳だし、ドラクエやFFなどへの相性は抜群だろう。
そして、ようやく本日届いた。まず驚いたのはあまりの薄さである。薄い薄いとは聞いていたが、まさかここまで薄いとは思わなかったので、正直折れてしまうのでは、と不安すら抱いたものだった。設置に関してはスタンドが非常に付けやすい形であったため、1人でなんなくこなす事ができた。そして待望のセットアップである。これまで何度も店頭で有機ELの画面を見てきたが、やはりYouTubeでの4K画質はなんとも言えないほど綺麗だ。
もちろん、ゲームの画面も素晴らしい。確かに映り込みや、画面が自然と暗くなるのは気にならない事もないが、この画面の美しさはそんなデメリットを補ってあまりあるほど素晴らしいものだ。とにかく、ゲームに関してはアーケードのRGBモニターを思い起こさせるほどの完璧な発色であり、これだけはどう調整しても液晶では表現できないものだ。
そして、避けられない遅延であるが、確かに最初にPS5でPS4用をプレイした時は、露骨な遅延を感じたものだ。もちろん、ゲームモードで試したとは言え、液晶のNANOよりも遥かに遅延を感じたので、やっぱり有機ELはこんなもんか、とがっかりしたものである。ただ、その後PS3やXbox360、そしてPS4で試した所、最初にPS5でプレイした時ほどは感じなかった。これで2Dシューティングをガチプレイする事はないだろう、とは言え、少なくとも元々遅延を感じなかったゲームであれば十分プレイ出来るレベルである。
さすがにSwitchでプレイすると明らかに遅延が感じられたので、こればかりはゲーミングモニター必須となるだろうが、それ以外は前述のように概ね快適だった。よって、アケアカなどをプレイする人でもない限り、遅延に関してはさほど心配する必要はないとは思われる。その辺りの部分は、同じくセールだった48インチの有機ELテレビが解決した、との事であるが、さすがに48インチを選択する気はなかったので、サイズをとってこちらを選択した。
リモコンの使い勝手や、UIの使いづらさと反応の悪さは相変わらずではあるものの、10万で有機ELが買えただけでも十分満足だ。一般人には正直液晶で十分だとは思うが、画質にこだわる人間にとってはどう足掻いても液晶では有機ELには勝てないレベルであると一瞬で分かると思うので、先述のデメリットを考慮してでも購入の候補として挙げるべきだろう。