最初のきっかけこそ違うものの、思春期には船木誠勝に始まり、そしてブルース・リーに多大なる影響を受けたおかげで、身体を鍛えるという概念は当然のものとなっていった。しかし、当然の事ながら全ての男はそうではない。高校の頃、特に仲良くもなかったクラスメイトが「身体なんて鍛えてもなんにもならない」と呟いていた。確かに、世界のビリオネアを見れば分かるよう、成功に必要な要素は筋肉ではなく頭脳である。もちろん、スポーツや俳優としても成功を収めている人たちも数多いが、到底稼げる金額は前者には敵わない。そう考えると、身体を鍛えるよりも勉強に費やす事は間違いではないとは思う。
しかし、頭脳というのは生まれながらの資質に大きく左右されるものである。小学生の6年間は、一部教科を除けば全教科同じ先生から授業を受けているにも関わらず、生徒の成績には大きく差が出ることからもそれは間違いない。それはスポーツにも言える事で、努力だけでは才能には追いつく事が出来ない。しかし、身体を鍛える事に関しては異なり、これは自らの努力が必ず結果として肉体に反映される。つまり、やればやるほど報われる、という事を肌で感じる事が出来るので、それは大きな自信となって自らに返ってくるのだ。
ブルース・リーは「生まれながらに才能を授かった人間はそれはそれで素晴らしい。しかし、マーシャル・アーツにおいては、そのほとんどが後天的なものである。」と生前語っていた。もちろん、最終的にはそれもセンスに委ねられるものの、純粋に強くなる事に関してだけ言えば、努力なしでは絶対に具現化する事はない。
さらに、それに加えて、最近Twitterで見かけたのだが、ある程度の肉体を作り上げるためには最低でも3ヶ月以上の継続が必要なので、それを達成した人間はそれだけの継続を出来る力があるという証明、とある女性が語っていたのだ。そう言う考えもあるのか〜と言う感じだったが、確かに何もせずとも筋肉がつくような事は絶対にないので、それは間違いなくそうであるかも知れない。
まあしかし、それを抜きとしても、古代ローマの彫刻などを見ても分かるよう、男は古代から強さに憧れてきた事は間違いないのである。それ以外にも、1970年代以降、最も影響を与えた男の一人は間違いなくブルース・リーであるし、1990年代に最高のヒットを記録したゲームも、対戦格闘のパイオニアであるストリートファイターIIなどである事から分かるよう、やはり男には強さへの憧れがDNAに刻み込まれているのだと思う。
もちろん、最近はほぼ死語かも知れないが、草食系などと言う言葉まで生まれたよう、全ての男がそうではないのは間違いはない。しかし、引き締まった筋肉質の身体は、誰がどうみてもデブやガリよりもカッコいいし、また異性受けも良いのだ。ぶっちゃけ、今の女性がそんな所に拘るとは全く想像もなかったのだが、YouTubeなどを見る限りでは、筋肉質な男が好きというのは男が思っているほど世の中には多いらしい。もちろん、それは年代と共に変わってくるのだろうが、少なくとも鍛えないよりは鍛えた方がマシなのは間違いがない。