度々ここで話題となるのが入力遅延である。ブラウン管モニター時代はまるで気になる事がなかったこの入力遅延を初めて実感したのは、PS2版のグラディウスIIIだ。アケアカ版グラディウスシリーズの検証によると、ゲーミングモニター使用時でも最低3フレームはかかるらしいので、体感的にはおそらく5〜6フレームほどであろうか。慣れればプレイ出来ない事もないのであるが、普通の感覚であれば一瞬でラグを感じるレベルである。
その後、同じくPS2版のタイトーメモリーズなどもなかなか酷いレベルであったが、テストプレイで気付くレベルなのに発売するというのは、まあPS2のエミュレーションの限界なのであろう。そして、液晶テレビが主流となってからは、ゲームと遅延は切っても切れないものとなり、ゲーマーにとってもはやモニターは映ればなんでもいい、という時代ではなくなり、じっくりと吟味しなくてはならなくなった。
そこで初めてゲーマー向けのテレビを考案したのは東芝のレグザシリーズというのは有名であり、それは技術共有したハイセンスなどにも引き継がれていったものであるが、まあやはり究極に拘るのであればゲーミングモニター一択であろう。これもパネルの種類により性能が分かれ、ガチゲーマー向けにはTN一択とされてきたが、昨今のIPSパネルの大幅な性能向上により、ガチFPSゲーマーでなければIPSで十分といったところまで来た。それでもまだ体感的にはTNの方が有利だとは思うが、あるサイトによる検証であればIPSパネルでも1フレーム未満の遅延は当たり前なレベルにまで達しているので、画質の有利さもあって昨今はIPS優勢という感じである。
しかし、最終的には人間の感覚に委ねられる部分が強く、私などが一瞬で感じる遅延であっても、反面全く感じないという意見も多く見られる。レトロフリークなどは全ハードに遅延が存在、特にSFCなどはそれは酷いものなのであるが、そのグラディウスIIIですらも感じない人がいるというのだから、正直それは恐れ入るというものだ。
- そこで、色々検索していった所、「遅延体感 二重盲検テスト」というサイトがあり、自らの反応速度を体感できるというソフトウェアがアップされていた。現在でもDL可能なので、早速私も試してみたのであるが、最小の2フレーム遅延ですらも、初回で70パーセント、2回目では90パーセントの正答率を出す事に成功した。このサイトの説明によれば、50パーセント程度であればほとんど遅延は判断できないとの事なので、その結果からするとかなり私は遅延に敏感という事になる。確かに、それならどんなゲームの遅延でも一瞬で気付くのは当然と言えば当然という事だ。
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- そして、特に最近では遅延が酷いとされる、「Switch版グラディウスIII」を検証されている方も居た。前にも触れたが、このSwitch版グラIIIは擁護の出来ないレベルの遅延であり、とてもまともにプレイできる代物ではないのであるが、その結果はなんと6フレームたるものだった。反面、PS4版は、ゲーミングモニターを使用すればオリジナルと同等の3フレームというのだから、これは実に優秀である。初代とIIにおいても、ほぼ基板と同等レベルだというのだから、これでアケアカやレトロゲームの移植は、完全にPS4一択という事が客観的に証明された訳である。
- 同じくSwitch版初代グラディウスも、やはりPS4版と比べると1.5フレームほど遅延があると言う。やはりUFBを使っても、違和感が拭えなかった訳である。Switchが日本では一番売れているハードなので、それを優先するのは当然と言えば当然なのであるが、やはりガチのレトロゲーマーとしてはPSやXboxでの移植も考慮してもらいたいというのが本音である。
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