アケコンで悩んだハードと言えばPS3も挙げられる。前にも触れたかも知れないが、PS3本体を中古で買った時にはすでにRAPシリーズも発売されてはいたのではあるが、基本一部パーツを除けばPS2版からほとんど変わる所はなく、コネクタをUSBに変更した程度のものに過ぎなかった。なので、ブルーレイ目当てであった私としては新たにアケコンを買い直すような事はせず、サイバーガジェットかどこかの変換コネクタをほぼ同時に使用した。
それで初代PSソフトをいくつかプレイして行ったのであるが、当然の如く一瞬で遅延に気づいた。当時はHDMI接続ではなく、D端子によるブラウン管接続であったから、それで遅延が発生するとなればそれはもう言い訳が出来ないレベルのものである。まだPS2本体がそのまま活かせる時代であったから良かったものの、これにより買って早々後方互換機としてはまるで使えない事に気づいた。
まあ、当時はゲームはほとんどやっていなかったし、めぼしいソフトもなかったので、大きな被害にはならなかったのであるが、しばらくして現在は配信されていないDL専用ソフトのナムコミュージアム.commを購入した。これにはゼビウスとドラゴンスピリットが収録されているので、私的には当然アケコンが必須なのであるが、やはり変換器使用だと明らかな遅延が発生してしまう。しかし、逆に純正コンのワイヤレスだとそこまででもないのだ。その辺りから、これはUSBの仕様のせいだな、と疑い始めたのであるが、となればこちらとしては対策のしようがない訳であり、結局ほとんどプレイする事はなかったかと思う。
そして、年末、ついに現行の筐体のルーツとも言えるビュウリックス筐体を模した新生RAP3が発売される。多少割高になったものの、前モデルとは異なり通常版も全て三和電子のパーツという完璧なモデルである。当時、ストIVの発売に合わせてマッドキャッツのアケコンも発売されてはいたのであるが、こちらは18000円近くする代物であったので、HORIの新生RAPの発売は歓迎を持って迎えられた。
当然、私も期待して買ったのであるが、作りは文句なしであったものの、ナムコミュージアムを通しての遅延はまるで変わる所はなかった。これではどうしようもないと悟った私は、すぐにヤフオクで売り捌き、以降PS3への期待はしない事にした。
同年9月、Xbox360を購入した私は、シューティングゲームの充実さによりこちらが当時のメインハードとなった。直後に購入した、マッドキャッツの初代TEも、実はかなり遅延があるモデルなのであるが、当時の私にとっては全く気になるレベルではなく、実に快適にプレイ出来ていたものだ。そして、PS3に全くと言っていいほどシューティングが発売されなかったのも、セールス的な面も多々あるのだろうが、やはり遅延ハードという印象が付けられてしまった事も大きかったのではないだろうか。少なくとも、当時の私は完全にそう信じていた。格ゲーの公式大会でも、ストIVはXbox360が基本となったぐらいだから尚更である。
そしてPS4の時代となり、初期から色々アケコンも発売されていったのだが、その頃のモデルはかなり遅延が酷いものもあったという。しかし、HORIのRAPV2017年モデルを皮切りとして、遅延は飛躍的に改善され、もはや人間の感覚では違いを感じ取れないレベルぐらいまでに達していた。そして、その頃のモデルはPS3にも対応していたのであるが、当然の事ながらPS3上で走らせても遅延はかなり改善されていたのである。
PS3後期には雷電IVやケツイ、レイストームやR-TYPE Dimensionsなどの優良シューティングゲームも続々発売されて行ったが、アケコンの改良もあったとは言え、さすがにこの頃になると露骨な遅延を感じる事はなくなった。ケツイに関しては、Xbox360、そして現在のPS4版よりかは若干遅延があるものの、それでもその両者を知らなければ全くと言っていいほど気になる事はないレベルである。
それでも、PS3本体が改良を重ねても、アーカイブスだけはどうにもならなかった。となると、もはや遅延を限界まで抑えたアケコンを使用する以外はないのであるが、やはりそうなればUFBの出番である。正確な測定をした訳ではないのであるが、グラディウスVなどをプレイする限りでは、PS4用のフラッグシップ機よりも、やはりUFBの方が快適にプレイ出来る感覚である。正直、購入したばかりの頃なんかは、その遅延の酷さにこれはプレイ出来るレベルではない、と匙を投げたものだったが、UFBとゲーミングモニターという最高の環境が揃っている今プレイしてみると、若干の遅延こそあるものの、それでもギリ普通にプレイ出来るレベルであり、少なくともPS2版のグラディウスIIIよりかは遥かに快適である。
初代PSも同様であり、モノにもよるとは言え、経験上ほとんどのゲームがそれ以前と比べた場合に普通にプレイ出来るレベルにまではなっていた。PS版怒首領蜂に関しては何故かかなり苦しいが、少なくともナムコミュージアムシリーズや、ゼビウス3DGプラスなどはまあそこそこ快適にプレイ出来るレベルではあるとは思う。
という訳で、Switchに続いてやはりこちらもUFBが最強という結論になった。もちろん改造必須であるし、また唯一の完成品であるBrookのアケコンは49800円もしてしまうので、今更PS3にそこまでかけるか、というのは難しい。まあ、とは言っても別にPS3だけでしか使えない訳ではないし、またメルカリやヤフオクにもたまに個人で改造したものが売られているので、気になる人はチェックしてみてもいいだろう。