海外マッサージ体験。 | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

私が海外旅行で必ず行く場所が、マッサージ店である。いまでこそリラクゼーションと称した、格安マッサージ店が乱立状態のこの日本であるが、私が海外に行き始めた10年以上前はほとんど存在していなかったと思う。なので、マッサージ店に行くという概念そのものがなかったので、それを初めて体験したのは実はフィリピン留学時代であった。

 

おそらく過去の記事で触れているとは思うのだが、学校そばにタイ式のマッサージ店があり、ある日食事後誘われ、皆と一緒についていく事になった。1時間でも日本円で500円という、ある種天文学的な価格だったのだが、マッサージそのものに興味が薄かった私は30分コースにした。しかし、なかなか気持ちが良かったので、結局500円払って1時間に延長したものだった。

 

その後も他の生徒はよく行っていたらしいのだが、私はもう1回で十分だったのでそれっきりだった。2回目の留学時は、それよりちょっと高い代わりに設備が豪華なお店に3人で行ったものの、こちらはほとんど覚えてはいない。また、前の学校の近くに行った時、マッサージ店があった場所にも寄ったのであるが、何と閉店して全く別のお店になっていた。

 

一人海外旅行を始めてから、初めて寄ったマッサージ店は台北のあるお店だった。こちらは全身のみであったのだが、1時間半でおそらく4500円程度であったかと思う。日本に比べれば安いが、現地の相場からすればかなり高かったはずなので、おそらく日本人観光客をターゲットとしたお店だったのだろう。結構美人な台湾人女性だったのでそれは良かったのだが、特に大きな特徴もないお店だったのでそれっきりだ。

 

同じ年の香港でも、当時「香港ナビ」に掲載されていたFoot Buzzという、尖沙咀のナッツフォード・テラス側にあったマッサージ店だ。読んで字の如く、足つぼマッサージ店であったのだが、それまで足つぼマッサージと言えばテレビで芸能人らが絶叫しているイメージしかなく、これまでずっと避けていたのだ。しかし、自転車が使えない旅行だとどうしても足の疲労が酷く、それを少しでも解消するために思い切って通ったのがこのお店だった。

 

まず入口で驚いたのが、受付の女性がモデル級の美人だった事だ。あまり大きな声では言えないが、香港でここまでの女性を見ることは極めて稀であり、おそらく地球に隕石が衝突して天変地異が起こるぐらいの低い確率ではないかと思う。そうなった理由はググってもらえればすぐに見つかるとは思うのだが、とにかく綺麗な人だった。

 

ただ、もちろんマッサージ師たちはローカルの香港人のみであり、英語を話す事も稀なのでひたすら片言の日本語と英語でやりとりしていた。なので、当然その最中にまともな会話は皆無である。やはり、初めて味わう足つぼは激痛が走ったが、その前に薬湯に足を付けるのがなんとも気持ちよく、正直マッサージ中で一番気持ちよかったのがそれだった。よって、その後香港に通う度にこのお店に来たのであるが、確か2年以内ぐらいで閉店してしまった。一等地なだけに、ただのマッサージ店では家賃が持たなかったのかもしれない。

 

その後も、尖沙咀のCameron Road辺りにあったマッサージ店に何度か通ったのだが、こちらはあまり覚えておらず、今でもやっているのかどうかも覚えてはいない。そして、ここ数年の定番が、同じく尖沙咀の漢口道そばにある足藝舎である。かなり前から香港ナビに紹介されており、定番中の定番なのであるが、それだけに日本人観光客も多くに違いない、と感じ、初めて通ったのはここ5年以内ぐらいの事であったかと思う。

 

なので、基本的にスタッフは片言の日本語が通じるのだが、やはり英語の方が通用するので当然いつも英語である。ここで、滞在時には全ての行動が終了した夜9時以降に、2度ぐらい通うのが定番である。中国式らしく、全身、足つぼいずれもかなり痛いのであるが、さすがに一度終わったら当面は手入れが不要に感じるぐらい、身体中の膿が取れたような感覚になるものだ。そして、やはり日本人観光客も何人か目にした事があり、中でもスタッフが可愛い連呼していた3人組の女子学生っぽい連中が印象に残っているが、当然一切の会話はしていない。

 

2017年に台北旅行をした時も、ホテル近くのマッサージ店に行ったのであるが、こちらは前述の店よりもかなり格安で、かなりの割合で日本語も通じた。ただし内容はほとんど覚えてはいないが、さすがに日本語メニューも当たり前のように存在するので、正直異国情緒を感じるのは微妙だ。また、台湾では延々と同じ路地にマッサージ店が続いている事が多いので、これは不思議な光景だった。

 

最近、冒頭でも触れたように格安マッサージ店が乱立、しかも最近は自転車で2分と掛からない場所にも存在するため、あえて海外で行く必要はなくなってしまったが、それでも片言の日本語のやり取りや、日本ではありえないほどの激痛は海外ならではの体験だと思う。