ゲーミングモニターのお話・その2 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

ゲーミングモニターに使用されているパネルは大きく分けて3つ存在するが、基本家庭用ゲーム機は現行では60Hzが最高だし、ゲーム以外の用途で使用する事は考慮しなくて良いので、基本はエントリーモデルのTNパネルを採用したモニターを選ぶだけで良い。それにならって、昨年11月に、2万円未満では最も数値的に反応速度が速そうだった、アイ・オー・データのギガクリスタを購入した。

 

メインのテレビとして使用しているハイセンスがVAパネルを採用しており、かなり発色も良いだけあって、さすがにそれに関しては見劣りはしたものの、あくまでゲーム用としては反応速度と遅延の少なさが第一なので、それに関しては概ね満足はしていた。

 

しかし、先月、10万円ながらもとうとうゲーミングPCを購入し、しばらくはディスプレイポートに接続して使用していたものの、さすがにPC用としては物足りなさを感じ、特にリフレッシュレートが75HzではPC用としては力不足、最低でも144Hz以上のモニターに買い替えるべきだと思い始めていった。

 

その辺りであれば、大体25000円程度で購入は出来るのであるが、そのほとんどの機種において、入力端子がHDMI、ディスプレイポート、そしてDVI-D端子の3つのみ、と言うのが気になった。DVI端子と言えば、2000年代前半から主流だったPCモニターの接続端子であり、HDMI登場前唯一の完全デジタル接続端子だけあって、それまでメインだったアナログRGB端子から完全にメインの座を奪っていった。しかし、あれから20年近く、しばらくデスクトップから離れているうちに、メイン端子の座は完全にディスプレイポート、そしてHDMIへと移行していた。前者はひとつで十分だが、後者は家庭用ゲーム機の事を考えたらやはり最低でも2つは欲しい。となると、どう考えても使う機会があるはずもないDVI端子は完全にスペースの邪魔、無用の長物だ。と言う訳で、これらの価格帯は完全に選択肢から外さざるを得なかった。

 

となると、あとは上級者向けしかなかったのだが、そうなると予算的に4万円前後となってしまう。しかし、そんななかでASUSが発売している32000円ちょいのTUF GAMINGの24.5インチモニターが、私の希望を全て満たしてくれていたのだ。画面サイズも、24.5以外はありえないと思ったし、ネットでの評価もかなり高かったのでこれはもう即決レベルの価値だったのだが、唯一の懸念がIPSパネル採用と言う事だった。

 

画質的には確実にTNを上回っているはずなのであるが、やはりゲーム優先となればそれは二の次、やはり反応速度が第一だ。シューティングを好む私としては、出来る限り残像感のないモニターが理想だ。その辺りでかなり迷ったのであるが、レビューの評価が非常に高く、多少の残像感ぐらいであったら画質の良さで十分カバー出来るであろう、と言い聞かせて購入した。

 

まあ、応答速度が重要云々とは思っていても、正直な所TNパネルの発色には不満もあったので、確実に改善されるであろうIPSパネルはやはり楽しみではあった。しかし、第一印象は正直思ったほどでもなかったので、「こんなもんか」とかなり落胆してしまった。しかし、数十分後、ようやく画質調整のプリセットに気付き、他に合わせた所いきなりTNパネルとは比較にならないぐらいの画質の良さ!その瞬間、それはそれはこのモニターにして大正解、と思ったものだ。

 

ただ、シューティングは以外にも割と平気だったものの、ストVにかなりの残像感を感じたものだった。そこで、この製品の売りのひとつであるELMBを使用した所、あきらかに残像感が消え、TNパネルと同等までになった。操作遅延に関しては、具体的な数値は不明なものの、こちらも体感的に差を感じる事はなく、シューティングも普通にプレイする事が出来た。ただ、家庭用や、PCでもほとんどのゲームにおいてELMBは使えないケースが多かったのは謎であるが、いずれも違和感なくプレイは出来たので問題はなかった。

 

画質にフォーカスしすぎたか、確かにステレオスピーカーは今一つではあったものの、ゲーミングモニターにそれを求めるのは野暮と言うものであろう。デフォルトでピポット付きのスタンドであり回転も自在、わざわざ別売りのスタンドも買う必要もないし、とにかく満足。絶対おすすめ。