今年になって初めて秋葉原へと足を運んできた。昨年夏にストリートファイターVとアケコン熱が高まって以来、ちょくちょく足を運んできたのであるが、それも一段落したのでここ最近は通う事はなかった。
で、何故アケコン熱が下がったにも関わらず、と言う訳なのであるが、その代わりにモニターアームを買い念願の縦画面環境を手に入れるなど、シューティング熱が高まってきたおかげで、気分転換も兼ねて久々にゲーセンでシューティングがプレイしたくなってきたからだ。もちろん、ほとんどのタイトルはXbox360やらでプレイ出来るのだけれども、アーケードの筐体で、ともなれば直接出向くしかない。
しかし、ビデオゲーム自体の数すら少なくなっている現在、採算の取れないシューティングゲームを置いてある店など近隣にあるはずもないので、そうなると選択肢はほぼ2択、秋葉原のHeyか高田馬場のゲーセンミカドに絞られる。後者には一度しか足を運んだ事はないのだが、確かに新宿からすぐだし駅の目の前でもあるので、そちらの方利便性は高いのだがそれ以外に何も用がないのがネック。それに対して秋葉原はやはり居るだけでもテンション上がるし、アケコンパーツのお店もあるので、という訳で今回も秋葉原Heyへと向かう事にした。
着いてすぐにプレイしたゲームは「怒首領蜂 大復活」だ。ケイブの中でも比較的難易度が低い(1周目)部類に入るので、360でも一番良くプレイしているゲームなのだが、実は筐体でプレイするのはこれが初めてだ。環境的にはHDでUFB化したマッドキャッツのアケコンがある家の方が優れてはいるのだが、やはりリアルスキャンラインのブラウン管アーケードモニターはすこぶる見やすく、お金がかかっている事もあってやはり家よりも集中してプレイできているように感じた。
次は秋葉原Heyに来たらやはりこれをやらずにはいられない、と言う訳でナイトストライカーの筐体へと向かった。ここにいつ足を運んだのかは全く覚えては居ないが、その当時から設置場所は全く変わっていない。長らく、これが唯一ゲーセンで現存するオリジナル筐体、との事だったが、最近になって大阪にも設置場所が確認され、日本で二つある場所の一つとなった。
さすがに壊れやすいと評判だった純正レバーではないだろうが、現行の汎用型レバーの方が当時よりも確実に性能が上であるはずなのでそれは全く問題ない。ただ、さすがにICカード対応は無理のようで、手持ちの現金がなかった私は1Fのセブン銀行のATMでわざわざお金をおろして両替する羽目となってしまった。
それで手間がかかってしまったが、幸いにもプレイしている人はいなかった。すぐにコインを入れてプレイしたが、レバーは純正ではないものの何とライトストリームはまだ生きている。正直、当時本厚木のゲーセンでプレイしていた時は全く気にならなかったのだが、今だとかなり臨場感に溢れている事に気づく。しかし、久々とあってか肝心のプレイは上手くいかず、当然撃ちまくりのプレイながら当時はプレイすれば確実にワンコインクリアが出来た腕前だったにも関わらず、2面3面であっさり被弾、壁となる5面でゲームオーバーとなってしまった。
さすがにクリアせずに帰りたくはなかったので、今度は点数度外視でプレイし、Mゾーンを避けて最後は市街地のRコースで無事ワンコインクリアする事が出来た。当時は意味不明な英文のエンディングだったが、さすがに今となっては読むのは容易だった。
その後も同じタイトーのゲームである、これまた伝説的ゲームの初代「ダライアス」だ。HD時代になって、遂に現行ハードで初代がプレイ出来るようになったものの、擬似的に3画面モニター的表現は再現できるとは言え、やはり初代はあのオリジナルの3画面筐体があってこそだ。グラディウスシリーズとは異なり、アーケード版のダライアスシリーズはこれまで一度もワンコインクリア出来た事がないので、プレイに自信はなかったが、せっかく来たのでプレイしていった。
画面の繋ぎ目にかなりずれがあったので、それはそれでオリジナルならではだ。連射装置も付いていたが、3画面では速すぎ、いつもPS4でプレイしている感覚とはいかなかったため、あっさり3面で終了してしまった。
隣には同じく3画面筐体のニンジャウォーリアーズもあったので、数年ぶりにプレイしていったが1面からいきなり犬が出てくるなどやたらと難易度が高く、こちらも2面の戦車を抜けた後にあっさり終わってしまった。
そこでもう諦めて再びシューティングコーナーへと戻った私は、ケイブの中でもお気に入りのひとつである「ケツイ」をプレイした。360に移植された当時にすぐに購入してプレイしたのだが、他の移植作品が全てHDであるにも関わらずこちらはSD画質レベル、ゲーム的にもいまいち怒首領蜂との違いがわからなかったため、当時は全くハマる事はなかった。PS4版購入時に、その出来の素晴らしさもあいまってようやくやり込むようになり、すっかりお気に入りの作品になったのであるが、ゲーセンでプレイする事はなかったので、実は今回が初のアーケード版のプレイとなった。
PS4版の出来があまりにも素晴らしいので、ほとんど同じ感覚でプレイは出来たのであるが、それでもやはり残像感ゼロそして遅延もゼロのアーケード筐体はやはり素晴らしい。割といい調子であったのだが、3面あたりで集中力が切れてしまい連続でミス、結局4面で終わった。昔ならそれこそ一日中ゲーセンに居ても全く大丈夫だったのであるが、今ではとても無理、1時間半ほど過ごしたあとHeyをあとにした。
特殊筐体を除き、ボタンは全て三和電子製であったが、シューティングゲームの筐体のレバーはもちろんセイミツとなっている。しかし、それにしても三和レバー並に軽いな、と思った私は中身をチェックしてみたのだが、やはり完璧にセイミツであった。そこでようやく気付いたのだが、新品があれだけ硬いのは、ゲーセンで不特定多数の人間に遊ばれ使い込まれる事を前提としているからこそ、なのかなと。セイミツでこの軽さなのなら、もちろん三和電子などはそれこそフニャフニャだ。それでドット単位の動きが要求されるシューティングなどとてもプレイは無理だろう。そういう事も考慮しての、「シューティングゲーム=セイミツレバー」なのだったのだな、と今更ながら感嘆したものだった。
逆に、家だとそこまで使い込む事はないので、シューティングでも三和電子で十分と言う事になる。実際、セイミツに換装したアケコンもあるのだが、正直三和に慣れきった指には固すぎ、これなら三和電子でいいや、となってしまった。そうなると家庭用ではセイミツの立場がない、との事になってしまうが、元々コンシューマー向けには積極的ではないし、今現在デフォルトで搭載されているアケコンも存在しないので、まあ余程拘りがない限り三和電子で十分と言うことになるだろう。
帰りはせっかく秋葉原に来た、と言う事で、交差点前の富士そばでかけそばを食した後、アケコンゲーマー御用達の千石電商へと向かった。アケコンパーツが所狭し、と言うだけでテンションがあがるのだが、いかんせん昨年UFBも含めてアケコン関連にお金をつぎ込みすぎてしまったのと、それも一段落したおかげで検討中のボタンこそあれ結局何も買わずに後にしてしまった。
昔ならレトロゲームの散策などもしたりして、それこそ一日中居ても飽きなかった街であったが、レトロゲーム 収集もなくなりゲームももはや通販どころかデジタルデータのみを買う時代となってはほとんど行く理由のない場所となってしまったが、それでも秋葉原に1時間半以内で着ける場所で生まれ育った事はラッキーだったと思う。