1回目は、本当に市内を回っただけに終始したものの、2回目はあらかじめ予定を立てて、まともな観光地を回ることにしていた。まあ、所詮は日帰り出来る範囲、つまりは地球の歩き方に掲載されている場所に限定されるのだけれども、ひとまずシンセンと言えば、中国民俗文化村と、世界の窓の2つのテーマパークが目玉と思われる。さすがに1日で両方回るのは無理だと思ったので、今回、2014年2月の旅行はひとまず前者を選択する事とした。
1度目のシンセン旅行では、最もオーソドックスなローウー経由だったが、今回はテーマパークがあらかじめ西よりだった事もあり、まだ新しいロクマーチャウ支線を使用して香港から抜ける事にした。施設はまだまだ最新レベルだし、訪れる事に対して全く問題はなかったのだけれども、あいにくこの駅を降りた直後でちょうどSIMカードのリミットが切れてしまっていた。
どうせ中国大陸ではローミング扱いになるし、それ以前にフェイスブックも何も使えなくなるのだから、チャージするのは帰りでも良かったんだけども、やっぱりフェイスブックにこれからシンセンへ行きます!とアピールしたい。よって、わざわざボーダーを抜ける前に、セブンイレブンでチャージすることにした。
リチャージブルの際は、大体カード付属のマニュアルを見せていけば、すぐに100HKDでコードが買えるんだけども、何とこの時にいたおばちゃん店員は英語が全く理解出来なかった!あいにく、中文バージョンは持っていない。あれこれジェスチャーを交えてみたんだけど、それでもだめ。もうこうなったら周りから英語が出来る人を見つけるしかない、と思った矢先、「増値」と書くことを思いつき書いたら見事通じた。この辺りは同じ漢字文化圏ならではだ。
結局、思わぬ時間のロスを招いてしまったが、そこからは比較的順調だった。地下鉄の駅からもすぐであり、迷う事は全くなかったのだけれども、何故かシンセン地下鉄の駅は、出来たのは今世紀になってからなのにも関わらず、構内が非常に暗い。本当、それこそウィザードリィのダンジョンにでもいるみたいだ。どこにでも、日本人の使用にも耐えらえるお手洗いがあるのはまあ便利なんだけども、やはり長居はしたくない。しかし、それを嫌ってすぐに地上に出ても、空は真っ白、マンションの頂上は霞んでいる。こんな環境で過ごしたら、知らず知らずのうちに精神を病んでしまうかも知れない、そう考えると観光としては刺激的であっても、住民として住むのは絶対に無理だな、と実感した。
中国民俗文化村は、大きく分けて歴史を紹介している文化村サイドと、中国各地をミニチュアで再現している錦繍中華の2つに分かれている。この時は前者から歩いて回っていったが、途中で、民族の衣装を着て撮影できるスポットがあった。安くはなかったが、言葉が通じるかどうか不安だったので、しばらくためらっていたものの、2人ほど英語がペラペラな店員が居たので、黄色の武士の衣装を着て記念撮影していった。すぐに現像してくれるし、自身のデジカメでも撮影してくれるので、訪れた際には是非試してみてください。
ここにはいくつかのステージがあり、時間によってアトラクションが行われているが、この時はひとつだけ見る事が出来た。当然、北京語オンリーなので意味不明ではあるが、それを抜きにしても踊りなどは一見の価値はあるとは思う。
錦繍中華サイドは、中国各地の有名な建造物がミニチュアで精巧に再現されているので、簡易ながら中国全土を一気に見れるこちら側の方が面白いと思う。一番興味があったのは、三国志の諸葛亮や劉備を祭る、武侯祠のミニチュアだったが、思ったほど大したこともなかったので若干期待外れだった。まあ規模を考えればその程度かも知れないだろうけど、それでも紫禁城などはミニチュアでもため息が漏れるほど素晴らしい作りだったと思う。
じっくり夜のステージまで見ると一日がかりになると思うけども、さすがに貴重な日帰り旅行をここだけで過ごすつもりはなかったので、午後3時ほどで後にした。そこからの楽しみは、やはり本場の中華料理だ。すぐに地下鉄で老街まで向かっていったが、一直線ではあるものの、シンセン地下鉄は香港よりも若干スローな感じで駅も多いので、これが結構時間がかかる。
老街や、フードコードに関しては前回も触れたと思うが、本場の中華料理を手っ取り早く楽しむならばやはり東門街周辺に行くのがベストだと思う。ただ、老街からロクマーチャウ経由で香港に戻るのは大変なので、ローウー一択になってしまうけども。この後の事はあまり覚えていないけども、覚えていないという事は特にトラブルもなかったという事だろう。
因みに、この2014年2月の旅行は、キャセイパシフィックのお年玉セールを利用した。毎年、1月下旬ぐらいに、フェイスブック上で告知されるのだけれども、いつもより1万5千円ほど割引されて訪港出来る、と言うのは大変魅力的なものがあった。がしかし、ご存知のように、近年はLCC、特に香港エクスプレスの台頭により、決してお買い得、とは言えなくなってきてるのも事実。もちろん、設備やサービスにはお金通りの差があるけども、4時間程度で着く香港、リピーターであればサービスよりもやはり料金を重視してしまうだろう。私自身も好きなキャリアではあるけども、香港エクスプレスのサービスや設備にも全く不満は抱かなかったので、そういう人たちにとっては今後あまり利用することはないのかな、と思われる。
この回は、他にも2回目となるマカオにも訪れたが、ブルース・リーゆかりの地はほぼ訪れていたせいか、フェリーが夜料金になる午後5時にすでに後にした。香港で現地の友人と何人か会えたのは良かったが、特にこれと言った出来事もトラブルもなく、終始平穏な旅行に終始していったと思う。