回想5・けじめ | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

3ヶ月日本を離れる、と言う事は、
当然フィリピン滞在中に「ああしとけば良かった」と言う思いを、
少しでも減らしておかなければならない、と言う事でもあります。

今だから言えますけども、
ぶっちゃけ言うと3ヶ月店を離れる事に関しては、
正直寂しくもなんともなかった、むしろ嬉しいぐらいだった。

その当時で約1年半ちょい、
大分肉体的にも精神的にもガタがきていたし、
かなり疲れてましたよね。

勉強だけでなく、留学にはそういう意味も含まれていたから、
正直言えばもっと早く日本を離れたいぐらいでした。

しかし、自分がいなくなる事で店がきつくなるだろう、
とは思っていたし、
何より最初のI店長に「1ヶ月?」と聞かれた時に、
「3ヶ月です」と答えた時の顔の引きつりようは、
今でもはっきりと覚えている。

それでいかに俺に期待していたのか、
店にとってはマイナスなんだろうな、とも
改めて実感したんだけども、
だからと言って行かない訳にもいかないし、
俺の代わりに皆頑張ってくれるだろう、と託すしかなかった。

なんで行くまでにはそんな経緯もあったりしたんだけども、
しかしそれはあくまで店の問題、
俺的にはもっと大きな人間関係の清算?の問題があった。

前にもちょこっと書いたけども、
その年の2月下旬ぐらいから、
ある子がまるで、
子供が好きな子にちょっかいをかけるような感じで、
俺に接し始めてきたんだよね。

最初は面倒だからスルーしていたんだけども、
ある日突如態度が急変して、
異常なまでにフレンドリーになり、
さらにそれがめちゃ可愛かったものだから、
俺もその子と被るのが次第に楽しみになっていった。

しかしこのままだと留学に支障は出るのは確実だし、
何でそういう態度を取るのかはっきりさせるため、
色々行動に出たんだけど、
結局うやむやな感じで過ぎ去ってしまい、
「もう絡む必要もないな」と言う感じで割り切った。

あと、お気に入りのお客さんとも、
偶然なタイミングで知り合えてメアドの交換までいけたんだけども、
やはりメールで仲良くするのは難しく、
それもそれっきりで終わってしまった。

まあそんな感じで、
出発直前には人間関係も一段落させたので、
留学中にそれらを想う事なんてほとんどなかったね。

それでも最初はやはりちょっと寂しく、
来て1,2日ぐらいしか経っていないのにも関わらず、
何人かの知り合いにメールもしたりはしたんだけども、
慣れるに従ってそれもなくなっていったし、
おかげでホームシック、日本に帰りたい、なんて思う事は、
皆無とは言わないけども、ほとんどなる事はなかったのです。

ただ、期間的には夏休みに丸被りだったし、
そういう意味から学生も平日たっぷり入れる、
と言う事は「あいつと被れるクルーはうらやましいな」とかは、
休日PCに向かっている時とかたまに思っていた。

しかし…日本に帰って来て、
その事を知っている2人に聞いてみると、
想定していなかった現実があり、さらに…。

これはさすがに文章には残せないけども、
本当の理由はどうであれ、
俺的には正直嬉しかったし、
おかげで向こうでの傷も大分癒されたから、
それに関しては大分その子に助けられたね。

ちょっと時系列はずれてはしまいましたが、
とにかく以上のような感じで、
留学前にほぼ全ての問題を解決し、
あとはいよいよ旅立ちの日を待つだけとなっていったのです。