回想6・運命の2010年6月27日、旅立ちの日 | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

出発1週間ぐらい前にはほぼ準備は済ませていたんだけど、
大事を取って出発直前には2日の連休を取り、
前日も午後3時にアップさせてもらっていた。

そこまで取る必要もなかったんだけど、
やっぱり初の海外しかも長期だけあって、
少しでも日本におけるプライベートの時間を確保しておきたかったし、
そういう意味では仕方がないとは今でも思う。

そしていよいよ当日、
フライト時間は2時45分だったから、
午後1時までにチェックインカウンターへ向かえば、
十分間に合う時間帯だった。

しかしいかんせん東京を越えた所にある千葉県、
一応到着予定時刻はHPに載っているとは言え、
車道である以上誤差は必ず起こる訳であるし、
一体どのぐらいで着くのか正直見当が付かなかった。

だから念には念を入れて、
午前8時過ぎのバスにに予約を入れておき、
結果朝7時半前ぐらいに家を出る事になった。

結果的には杞憂に終わり、
朝10時半ぐらいに難なく成田に着いてしまい、
結局思いっきり暇を持て余す事になってしまった。

もっともさすがに日本が誇る世界の玄関口であるし、
また当然初の成田だった事もあり、
物珍しさもあってそこまで暇、と言う訳でもなかったんだけどね。

それに当日にも書いたように、
第2ターミナルに入ってすぐにある時刻表を見た瞬間、
「ああ、ここがまさしく日本と世界を繋ぐ玄関口なんだ」と言う思いがよぎり、
本当に感動もしたしね。未だにあの瞬間と言うのは蘇ってくるよね。

そしてマックで食事をしたり、本屋にいったりで、
あっという間?に2時間が経ち、いよいよ出発ゲート、そして搭乗へ。

俺が選んだフライトは、
フィリピン・エアラインのセブ直行便。

つまり経由便と比較した場合割高になってしまったんだけども、
まだ海外で何とかなるほど英語も堪能ではなかったし、
何より1分でも飛行機には乗っていたくない、と思っていたから、
迷わず直行便を選んでいった。

ただいざ乗ってみると、
怖さと言うのは正直ほとんどなく、
むしろ離陸してまさに日本を離れる瞬間のその時、
「ああ、これでもう当分日本には帰ってこれないのか」と言う思いの方が強かった。

そしてフライト中は特にする事もなく、
iPod touchでずっと音楽や、
前にも書いたよう「くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン・昭和プロレススペシャル」を
ずっと聞いていたりして、勉強したり、
さらにアテンダントらと会話する事もなく至って面白くない機内だったと思う。

まだ文法に不安がありまくりだったとは言え、
その時点で「話す」事に関しては、
普通の日本人よりも遥かに上だったのだから、
ある程度コミュニケーションは取れた、とは思うんだけどね。

でも特に質問もなかったし、
フィリピン人アテンダントがやたらと無愛想、
と言う印象しかなかったものだから、
特にそういう事もなかったのだと思う。

そして4時間半のフライト後、
いよいよセブの美しい夜景が見え始め、
とうとう自分にとって初めての「外国」、
つまり同時に初めて自分が「外国人」になる瞬間がやってきた。