◎契約の解除
完全に有効に成立した契約を一方当事者の一方的な意思表示によって契約当初にさかのぼり解消し
まだ履行されてない債務は履行する必要ないものとし
すでに履行されてる場合はお互いに返還することにして
法律関係を清算すること。
約定解除権・・・契約締結時に当事者が解除権を留保した場合(解約手付、不動産の買い戻し特約等)
法定解除権・・・法律の規定により契約締結後に取得
また、当事者双方の合意により契約を白紙に戻すのは合意解除(解除契約)という。
すべての契約に共通して法定解除権が発生するのは
相手方の債務不履行を理由とする場合が多い
債務不履行には履行遅滞、履行不能、不完全履行の3つの態様があり
解除権の効力を発生させる必要要件もそれぞれ異なる。
①履行遅滞を理由として解除する場合
要件・債務者が履行遅滞状態にあること・相当の期間を定めて履行を催告すること
なお、定期行為(その時に履行を果たさなければ契約した意味がないもの)につき履行遅滞があった場合は催告せずともただちに契約を解除することができる。
②履行不能を理由として解除する場合
債務者の責任で履行が不能になったときは債権者はただちに契約を解除できる。
履行期の前後は問わない。
③不完全履行を理由として解除する場合
債務者の責めに帰すべき事由に基づくことが要件
追完できる場合は催告し、相当期間内に追完なされなければ解除できる。
追完できない場合は催告なくしてただちに解除できる。
解除権の行使方法・・・意思表示による。一度効力が生じたら撤回できない
解除権の不可分性・・・当事者が複数あるときはその全員から全員に対して意思表示しなければならない
(その消滅も不可分。当事者の一人につき解除権を放棄し消滅した場合もう一方の解除権も消滅する)
解除の効果・・・契約締結時にさかのぼり無効となる。(遡及効)未履行債務は消滅し、
すでに履行したものは受領者が不当利得として返還しなければならない(原状回復義務)
なお、このとき金銭を返還する義務を負う場合は受け取った時から返還するまでの利息をつけて返すことになる。
解除前の第三者(登記を備えていれば保護される・善意悪意は問わず)
解除後の第三者(先に登記したものが優先される)
解除により両当事者が負う原状回復義務および損害賠償義務は同時履行の関係に立つ
◎解除権の消滅
①催告による消滅
解除権者に対し、相当期間を定め解除権を行使するかどうか返答するよう催告をすることができる。期間内に意思表示が無かった場合解除権は消滅する。
②目的物毀損による消滅
解除権者が目的物を毀損した場合解除権は消滅する
③解除権者が解除権を放棄したとき、解除権が消滅時効(10年)にかかったときも
解除権は消滅する。
◎「告知」・・遡及効を有しない解除
通常の解除は遡及効(効果が過去にさかのぼる)だが
賃貸借、雇用、委任、組合のような継続的契約につき、遡及効にすると煩雑になるため
将来効(将来に向かって効果生ず)とする。この意思表示を告知という。
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