私が出産した病院は母乳育児推奨でした。
そのため、妊婦検診の時には既に助産師さんからのおっぱいに関する指導が始まりました。
その甲斐あって退院以来完母で育てています。
ここではおっぱいマッサージの方法について書いていきます。
【おっぱいを出すために大切なこと】
1. おっぱい周りの血液の流れを良くする。
- おっぱいは血液から作られます。血液やリンパ液の流れが悪く、詰まった状態ではおっぱいの分泌にも影響が出てしまいます。おっぱいの分泌を良くするために、腕、肩、肩甲骨、脇を良く伸ばして血流を良くしておきましょう。
2. おっぱいの基底部をしっかりと剥がす。
- 基底部とは、おっぱいの付け根の面のことです。ここが張り付いてしまっていると、おっぱいの流れが良くなく、詰まりやすくなるなどトラブルの元にもなります。おっぱいをしっかり揺らして、根元ふにゃふにゃおっぱいを目指しましょう。
3. 気持ちをゆったりとリラックスさせる。
- どんなに血流が良くても精神的に追い詰められてしまっていては出るものも出なくなってしまいます。好きな音楽を聞いたり、温かいお茶を飲んだり、自分なりのリラックス方法を見つけてゆったりとした気持ちで取り組めるといいですね。
では、実際の方法です。
【おっぱい体操】 - 腕、肩、肩甲骨、脇を良く伸ばして血流を良くする
☆まず左腕から★
1. 腕を肩と水平になるように挙げて、その腕が外側に引っ張られるようによく伸ばす。(手のひらは下に。)
2. 手先から上腕全体をよくねじるように回転させて手のひらを上に向かせる。反対向きにねじってまた手のひらを上に向かせる。ゆっくりと5回。
3. 腕を耳につくように上にあげて、さらに上に引っ張られるようによく伸ばす。
4. 腕を上にあげた状態のまま肘を曲げて、曲げた肘が耳の後ろ側にくるように反対の手で引っ張り、そのまま上半身をゆっくり反対側に倒す。脇の下が良く伸びるのを感じるまで4,5回繰り返す。
5. 右腕も同様に1~4を行う。
6. 両腕を耳につくように上にあげて肘を曲げる。それぞれ反対の肘を持ち、両手で肘を後方に引っ張る。二の腕の筋肉を伸ばし、肩甲骨がしっかり動くようにゆっくりと4,5回行う。
7. 肩を回す。鎖骨より後方に肩が回るように、前から後ろへゆっくりと左右とも5回ずつ行う。最後に両肩一緒に5回回す。
2011/09/09 追記
おっぱい体操の動画を YouTube にアップしました。文章だけでは分かりにくいかもしれませんので、そちらと合わせてみてみてください。キャプションもつけてあります。
【おっぱいマッサージ】 - 基底部を剥がし、おっぱいを揺らして母乳分泌を促す
☆全て基底部を剥がすイメージで★
1. 両手でおっぱいの根元を脇側から支えて真ん中に寄せたり戻したりする。(乳房を圧迫しないように注意。)小刻みに20~30回揺らしてからゆっくり10回。
2. 片方ずつでおっぱいの根元を斜め下から支えて、反対側の肩に向かって揺らす。小刻みに20~30回揺らしてからゆっくり10回。
3. 両手でおっぱいを下から支えて上下に揺らす。小刻みに20~30回揺らしてからゆっくり10回。
4. 片方のおっぱいの根元をぐるりと両手の親指と人差指で円を作るように支える。右回りに10回、左回りに10回大きく回す。
【おっぱい体操とおっぱいマッサージってどう使い分けるの?】
おっぱい体操は上半身の血流を良くするためのものです。おっぱい体操をしてからおっぱいマッサージをしましょう。
おっぱいマッサージはおっぱいの分泌が軌道に乗るまでの間続けるようなものです。母乳をあげ続けていれば授乳の度におっぱいマッサージをしなくても、赤ちゃんの舌の動きに反応しておっぱいは出てきます。
おっぱいの分泌が十分になり、また、基底部もしっかり剥がれていればおっぱいマッサージは必要ないかもしれません。おっぱいマッサージが必要なくなっても、母乳を続けてる間はおっぱい体操をすると上半身がスッキリしますし、肩こりも和らぎます。
【いつ、どのくらいやればいいの?】
産後の場合: いつでも何度でもやって構いません。おっぱいをあげる前に、おっぱいが張って基底部がくっついてるなー、と感じた時、身体が凝ってるなと思ったときにはおっぱい体操もおっぱいマッサージもいくらでも行って下さい。
産前の場合: おっぱい体操はいつでも何度でもやって構いませんが、おっぱいマッサージは注意が必要です。おっぱいへの刺激は子宮が収縮したりという影響があるため、妊娠20週以降で切迫早産などの兆候がない場合のみ、入浴中や入浴後のリラックスした時間に1日1セットだけに留めておきましょう。その際、お腹が張るなどした場合にはマッサージを中断して下さい。
おっぱい体操、おっぱいマッサージの他に乳頭・乳輪部マッサージというのもあります。
これは母乳分泌を促すためではなく、赤ちゃんに吸われても痛くならない強い乳首を作るためのものです。
スイートアーモンドオイルなどを使い強くしなやかな乳首を目指してマッサージしますが、これも産前の場合はおっぱいマッサージと同様要注意です。