医療・接客業スタッフを暴力から守る60秒護身術|医療機関・病院・交通機関・サービス業・接客業|護身術のSTU -2ページ目

医療・接客業スタッフを暴力から守る60秒護身術|医療機関・病院・交通機関・サービス業・接客業|護身術のSTU

「モンスター・酔っ払いの暴力からスタッフを守る 60秒護身術」セミナーを展開。医療機関や接客業で、トラブルの最前線に立たなければならない企業戦士たちに護身のノウハウをお伝えしています

「手首を掴まれた時の逃げ方をやってみましょう‼」

 

これは護身術の必修科目ですか?というくらい、護身術の講習会でやっているお題目です。

 

志村けんの「アイーン」の動作をやってもらえれば(顔はマネしなくていいですよ!)、力の強い人に掴まれても簡単に抜くことができます。

実際、私の講習を受講された方でも、これができなかった人は一人もいません。

そのくらい簡単です。

 

私の講習では参加者全員ができることを確認した後、もう一つ体験していただいています。

それは「実際に手を掴まれるとこうなる」という体験です。

すると、さっきまで「こんなの簡単」という顔をしていた皆さんのほとんどが、手を抜くことができずに悪戦苦闘します。

 

なぜでしょう?

 

練習では手をつかむ人(以下、攻者)は、「止まった状態」で掴みました。

実際のパターンのとき、攻者は手を掴んだ後グイグイと引っ張る動きを加えました。

 

そう‼

「止まっている」か「動いている」かの違いです。

 

現実の場面で攻者は、あなたと握手がしたいわけではありません。

暗がり・車・部屋に引っ張り込もうとしているわけです。

 

「止まっていればできる」「動いていたらできない」これが、護身術講習やYouTubeにあがっている動画のテクニックが使えないシンプルな理由です。

 

では、護身術を使えるようにするにはどうしたらよいか?

攻者の動きを止めればよいですよね!

 

でも、攻者と力比べをしてしまったら、おそらく負けてしまいます(特に女性は‼)

力比べをせずに、相手の動きを止める必要があります。

ちょっとわかりにくいですが、写真の女性は手前の攻者が引っ張っている動きを完全に封じています。

とても小柄な女性ですが、男性が力いっぱい引っ張ってもビクともしません。

 

パッと見では

何をしているのかわかりませんよね?

 

実はこれも1秒でできる(実際は1秒もかからない)護身術です。

動きを止めたら、逃げるための反撃に移るわけですが、それは別の記事で解説します

 

 

最初にいくつか、実際にあったコントのような事件をご紹介します。

 

●2014年5月 大阪・和泉市のコンビニエンスストア

 

コンビニに押し入った男がレジカウンターにカッターナイフを置いて、「お金を出して」と脅す。

女性店長: バーコードでカッターの値段を読み取り値段を伝える

: 「金を取ってくる」と言って何も取らずに逃走

 

●2010年5月 大阪・枚方市のクリーニング店

 

クリーニング店に男が押し入り、パートの女性(50)にカッターナイフを突きつけ「金を出せ」と脅す。

パート女性: 冷静に「ない」

: 「無いことないやろ」

パート女性: おもむろにレジを開けて「見てみィ、ないやろ」

: 「ほんまにないんかい」そのまま、逃走

 

●2010年5月 大阪・池田市の食料品店

 

食料品店にナイフを持った男が押し入り、女性経営者(70)に「金を出せ」と脅す。

女性経営者: 「何言ってんの、あんた!叫ぶよ」

女性経営者: さらに「後ろ、お客さんおるやんか」と男を両手押し出す

: 「来てへんやないか」と言いながら、女性に店外へ押し出される

 

こういった強盗撃退だけではなく、振り込め詐欺の被害額も全国で一番低いのは有名ですよね。

振り込め詐欺グループのマニュアルにも「大阪はやめとけ」と書いてあるほどです。

それくらい、大阪のおばちゃまたちの犯罪撃退スキルは高いと言えます。

 

もちろん彼女たちは、武術の達人でもなければ特別な防犯訓練を受けているわけでもありません

では、なぜナイフを突きつけてくるような輩を追い返すことができるのでしょうか?

 

以前、このブログの中で「相手のペースにはまらない」メンタルが重要と書きました。

強盗を撃退した彼女たちがとった行動は

 

●差し出されたカッターナイフのバーコードを読み取った

●「ない」のワンフレーズ

●後ろにお客さんがいるとアドリブを利かせた

 

ナイフを突きつけられた恐怖に負けず、相手のペースにのらずに冷静に対応できたことが強盗撃退につながっています。

 

護身術においてもこれは全く同じで、恫喝や恐喝の恐怖で相手のペースにはまったら負けです。

逆に相手のペースにはまらずに、冷静に対処できれば格闘スキルなどなくても十分に身を守ることはできます。

なので、相手のパターン(脅し文句・大きな音を立てるパターン)を知っておくということ、その裏にある相手の心理を知っておくことというのは格闘テクニックよりも重要なのです。

 

話を戻します。

では、なぜ彼女たちは冷静でいられたのか?

ここに大阪人独特の感性を、私は感じました。

強盗の脅し文句は「金を出せ」ですよね。

彼女たちの心理の中には一瞬で「なんでお前に金をやらなあかんねん!」という脳内指令が走ったはずです。

それが、「恐怖<冷静」に導いたトリガーになっているんですね。

振り込め詐欺の被害額が全国一少ないのも同じ理由だということは、ご納得いただけるかと思います。

お金にシビアな大阪人に「金を出せ」というのは、警察官に「お前、ボコボコにするぞ」と言っているくらい間抜けなことなのです。

 

ちょっと、面白いデータがあるのでご紹介します

振り込め詐欺(お金を払え‼)には冷静に対応できる大阪人。

しかし、還付金詐欺(お金が返ってきますよ‼)の被害額は全国ワースト1(2016年)なんです。

「お金が戻ってくる」=「儲かる」と言われると、たちまち冷静さを失い相手のペースにはまってしまう

犯罪被害なので笑ってはいけませんが、なんともわかりやすい構図だと思いませんか?

 

人間万能ではありませんが、少なくとも自分の身に降りかかってきそうなリスクに対しては、そのパターンと対処法を知るだけで、危機を回避できると知っていただければと思います。

(まとめが下手くそでスミマセン)

 

 

護身術というのは、武道やスポーツ格闘技と違ってルールがありません。

過剰防衛にならなければ、基本的に何をやっても構いません

 

日本で護身術というと、合気道のような打撃を伴わない武術を想像される方が多いようです。

「女性護身術」というジャンルが確立している欧米では、体格・体力面で不利な女性がどのような護身術を学んでいるかご存知ですか?

実は、軍用格闘術をベースにした打撃メインの格闘術を学んでいるんです。

「軍用」と言うだけで「なんか凄そう・・・」と思われるかもしれませんが、時間的・技術的に最短で身につく、最も効率的な護身術なのです。

 

その理由は・・・

 

●短期間で身につく

 

一般的な武道では白帯で入門し、基礎練習から地道に鍛錬を積んで何年もかけて黒帯を目指します。

しかし、軍隊では即戦力が必要なので、短期間で兵士を養成しなければなりません。

その為、個人差が出にくく、短期間で身につけられるように工夫された格闘術になっています。

 

●シンプルなテクニック

 

予期せぬ危機に直面したとき、人が咄嗟にとれるアクションは1つ、できても2つが限界です。

軍用格闘では一瞬の行動が生死に直結します。

その行動とは頭で考えるのではなく、反射的に体がどう動くかということ。

どんなに訓練を積んでも、条件反射で複雑な動作はできません。

そのため、初動のアクションは必然的にシンプルなものになります

初動の「攻撃から身を守る」アクション、実は軍人も私がお伝えしている護身術も同じことしかできません。

一般的にカッコいいと思われているアクションとの違いは、初動のアクションの後に「何を付け足しているのか」ということだけです。

 

●一般的には反則技

 

軍用格闘術とスポーツ格闘技との最大の違いは「反則」があるか?ないか?

 

スポーツ格闘技では急所への攻撃や大ケガにつながる危険な技は反則になっています。

ルールは選手を守るために絶対に必要なものです。

対して、軍用格闘は「生きるか、死ぬか」の二者択一の考え方がベース。

最初から相手の急所を一撃で仕留めるのが原則です。

誰にでもできるシンプルな一撃で、相手の動きを封じる これが護身術の基本。

一撃で仕留めるには急所攻撃がベストなのです。

 

前述の「何を付け足しているのか」のという違いですが、警察や治安部隊であれば「制圧・拘束」ということ。

我々、一般人であれば「その場から逃げる」「周囲に助けを求める」ということになります。

逃げるは恥でもないし、役に立つ‼(どこかで聞いたような…)

決してカッコよくはありませんが、護身術で一番大切なことは「いかに目の前の危機から逃れるか」ということなので逃げることを優先しましょう。

 

●絡み方で相手の力量がわかる
ここまで触れていませんでしたが、面倒な相手と対峙するとき必ず守ってほしいことがあります。
それは

一定の距離を保つこと

具体的には3m以上が理想的です。
この理由は…
①心理的に過敏になるパーソナルスペースに立ち入らない
②物理的に相手の攻撃が届かない

この2点です。
距離を保つためのフットワークの練習は、私たちも毎回必ずやっています。
ボクシングでも空手でも間合いをとって、攻撃チャンスをうかがってますよね、あれと全く同じです。

前回までのブログ(護身術におけるメンタリティ(恐喝・恫喝編)・不真面目力のススメ)のようなシチュエーションでガンガン音だけ出して距離を詰めてこない相手は、無意識のうちにこちらからの反撃を警戒しています。
つまり、凄みながらもビクビクしている要素もあるんです。

では、パーソナルスペースの一線を越えてきた場合のあいての見極め方は…?

①写真のようにいきなり掴みかかってくるヤツ
アホです。
怖いかもしれませんが、危険度は低いです。
おそらく、うちの会員さんであれば全員が「おいしいヤツ♥」と思うでしょうね。
顔面がら空きで、こちらの射程距離に入ってくるのですからワクワクします。

②脅しながら小突いてくる
これは脅しながら一定の距離をとる動きです。
格闘の技量はわかりませんがケンカ慣れ、恐喝慣れしている可能性があります。
小突いてくる手の反対の手も、ポケットなどからきちんと出しているようだと何かしらの格闘経験があると思っておいたほうが良いかもしれません。

他にも格闘経験者独特の間合いの詰め方、その対処方法はあるのですが文章で表現するのはちょっと難しいのでご容赦ください。

 

このように、脅しのパターンを知っていれば、必要以上に怖がることはありません。

冷静になれる分、練習で身につけたテクニックもきちんと実践できるようになります。

 

攻撃を仕掛ける側は「熱くなったら」負け、守る側は「ビビったら」負けです。

相手が熱くなっているときは、あなたがビビらず冷静でいられれば、負ける可能性はほとんどありません。

 

なので、セミナー等で覚えていただいたテクニックは、忘れないようにぜひ、復習してください。

 

もし、「忘れてしまった」「もう一度確認したい、練習したい」といったご要望がありましたら、遠慮なくご連絡ください。

弊社の護身術セミナーを受講していただいた方なら、誰でもビジター(ビジター料金が必要です)として護身術スタジオ トータル・ディフェンスで追加レッスンを受けていただくことができます。

テクニックに自信がつけば、メンタルも格段に強くなります!!

 

 

●恫喝、周りの物を叩く ⇒ ゴリラと一緒
前回 (護身術におけるメンタリティー)では、ナンパやしつこい客引き等を想定した心構えをご紹介しました。
今回のテーマは、もう少し凄みの効いた 恫喝・脅しについて考えていきます。

「殺すぞ!!」など危害を加えることを示唆したり、「土下座しろ」「金で解決するしかねーだろ」といった何かを強要するようなワードを発すれば強要罪・脅迫罪・恐喝罪にあたる可能性があるので、プロ(?)の方々はこういった脅し方はしなくなっています。


プロがそういったことをしなくなった一方で、一般人に近い人(モンスター、クレーマー、半グレ等々)の行動がエスカレートしています。
中にはその様子を動画サイトにアップしてバッチリ証拠を残して逮捕されるアホまで…
まあ、この手の犯罪行為のハードルが下がっていることは間違いなく、我々もいつ巻き込まれてもおかしくない世の中になってきているのは間違いないと思います。

大声で脅す・周囲の物を叩く…これらの行為の目的は「音」を出すこと。
人間に限らず動物は大きな音に「怖さ」を感じます。

やっていることは ゴリラが胸を叩く”ドラミング”と同じです。


威嚇することで「俺は強いんだぞ!!」とアピールし、自分を心理的に優位なポジションに置きたいだけなのです。
そう考えると、ちょっとかわいく思えませんか?

ただ、いざ目の前で怖いお兄さんが脅してきたら冷静でいることは難しいですよね。
それでも皆さんに 頑張っていただきたいのは、相手のペースにのらないこと。
下手に言い返したり、正論をぶつけても、心理的に相手が優位な状況であれば必ず相手のペースにはまります。
どんな脅し文句も 可能な限り無視、質問には答えない姿勢を貫いてください。
この状態でもすでに 暴行罪は成立しているので、もし周囲に味方になる人がいれば録音・録画する、防犯カメラが設置されている施設であればカメラの撮影範囲の中でやりとりするのがベストです。

お気づきでしょうか?
実はこの状況、脅されているはずのあなたが「優位」です。
警察が介入すれば完全に相手側がOUTの事案です。
これがわかっているのでプロはこういった脅し方はしません。

前回 (護身術におけるメンタリティー)と同様言葉での攻撃に対しては

①無視ひたすら無視
②質問にきちんと答えない
 (同じフレーズで返す)
 (まったく違う答えを返す)


という対応でOKです。
まともな会話が成立する相手ではないのですから、「相手の言い分にも耳を傾けて…」などという配慮は一切不要です。
目の前にいるのは言葉が通じる人間ではなく、「ウホッ、ウホ」言ってるゴリラだと思って対話はあきらめてください。

そして、あなたは「怖い」という感情から1秒でもはやく冷静さを取り戻すことが重要です。
つまり「自分のほうが優位なんだ」ということに早く気づいてください。
無視や質問に答えない状況が続くと 相手のほうも冷静さを取り戻してきます
相手が冷静になったときに「あっ!!やばい、やりすぎた」と気づけば、この悪夢の状況は終わります。