○やり始めたら、できるだけ早く褒める
   これは、子どもが活動を始めたら一番初めにかける言葉は「注意」の言葉ではなく「褒める」言葉だということです。
   注意されれば子どもの意欲下がりますし、褒められれば子どもの意欲上がります。ですから、子どもが活動を始めたら、できるだけ早く褒めて、子どもの意欲をあげようという作戦です。
   例えば、子どもが算数のドリルの宿題をしている時などは、一問めが大切です。一問めで正しい答えを導き出せたときに「すごい!1問目から当たり!」とか「ピンポーン」等と言って褒めるのです。それで子どものエンジンはかかります。二問め、三問めと同様に褒めます。五問めあたりで子どものエンジンはトップギアに入ります。ここまでくれば、「その調子!」と言って「終わったら見せてね」と言ってその場を離れても大丈夫です。
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逆に、当たっている時は何も言わず、間違ったときだけ指摘すると、子どものエンジンはストップしてしまいます。
   また、スーパーなどの公共施設に幼い子どもと一緒に入る時は、その施設に入る直前に、「さわがないでおりこうさんにできるかな」等と具体的な目標を与えてから入るといいです。そして、施設に入ります。その時にやはり大切になるのが、「注意よりも先に褒める」ということです。所詮まだ子どもですから、スーパーでの買い物にかかる20分くらいの時間ずっと静かにしているのは至難の業です。でも、目標を予告されていれば、20分は無理でも、1分ならできます。そこで、施設に入って1分以内に褒めるのです。「お利口さんにできてるね」と。そこで子どものやる気にスイッチが入ります。逆に、何も褒めず時間を過ごしていれば、必ず目標を守れないときがやってきて、「それじゃあダメでしょ!」と注意を与えてしまうことになります。
   最初に褒めたら、その後も時々子供の様子を微笑みながら見てあげて、3分間隔くらいで継続的に褒めてあげます。子供は、お母さんから微笑みながら見守られていると、それだけで「がんばってるね」と肯定的に見られていると感じます。そして、無事に施設を出た時に頭を撫でながらたくさん褒めてあげるのです。

   ちなみに、これまで紹介して来た「愛着7」の「⑥子どもを小さなことから褒める」の褒め方は以下の通りでした。
そして、今回の
やり始めたら、できるだけ早く褒める
これらの支援は、今は親子関係が望ましくない、つまり「愛着(愛の絆)」が形成できていない場合の“愛着形成のやり直し”の際には特に大きな効果を発揮します。なぜなら、親との「愛着(愛の絆)」が形成されていない子供は、親から褒められる事に飢えているからです。だからこそ、小さなことからたくさん褒めてあげる事が大切なのです。