「本質的にはまったく同じ」だ | 偕楽園血圧日記

「本質的にはまったく同じ」だ

 朝昼の寒暖差がすごいな。


(2024/04/22の記事、妨害を正当化してきたのは誰だ?)で取り上げた衆院補選東京15区で暴れていた人間。
(2024/05/14の記事、「選挙を守る」は「民主主義を守る」こと!)のは事務所家宅捜索に続いて、

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「つばさの党」代表ら3人、選挙妨害容疑で逮捕…警視庁

 4月の衆院東京15区補欠選挙で、政治団体「つばさの党」の候補者らが他陣営の選挙活動を妨害したとされる事件で、警視庁は17日、同団体代表の黒川敦彦容疑者(45)や同補選に立候補した根本良輔容疑者(29)ら男3人を公職選挙法違反(選挙の自由妨害)容疑で逮捕した。
 捜査関係者によると、3人は4月16日告示、同28日投開票の補選期間中、他陣営の街頭演説会場で拡声機を使って大声を出すなどして、聴衆が候補者の演説を聴くのを困難にし、選挙の自由を妨害した疑い。候補者を出した政治団体が同容疑で立件されるのは極めて異例。
 警視庁は13日、千代田区の同団体本部事務所など3か所を同容疑で捜索していた。
 読売新聞オンライン 5/17(金) 9:41

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 代表らが逮捕されるという事態になった。

 普通は選挙違反で身柄拘束にまで至ることはないので、これはよほどのことがあるのだろう。
 家宅捜査までやっているから、証拠隠滅関係か。

(2024/05/14の記事、「選挙を守る」は「民主主義を守る」こと!)で書いた「つながり」まで含めて明るみに出るようになれば面白いのだけどなぁ。そこまで警察・検察に意欲があるか否か。

「裏金裏金」で騒いだほど世間も興味がないようだし、テレビでは、

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 玉川徹氏が疑問「本質的にまったく違う」札幌での安倍元首相へのヤジめぐる根本良輔容疑者主張に

 元テレビ朝日社員の玉川徹氏は17日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、先月の衆院東京15区補選で複数の候補者や陣営の街頭演説を妨害したとして、公職選挙法違反(選挙の自由妨害)の疑いで、警視庁が政治団体「つばさの党」の代表、黒川敦彦容疑者(45)ら3人を逮捕したことに関連し、言及した。
(中略)
 今回逮捕された3人の1人で衆院東京15区補選に出馬、落選した根本良輔容疑者(29)は自身のX(旧ツイッター)に、2019年参院選時、札幌市で行われた安倍晋三首相(当時)の街頭演説でやじを飛ばした2人が北海道警に排除されたとして道側に賠償を求めた裁判で、札幌地裁が道側に賠償を命じた(昨年の控訴審で原告1人については1審判決を取り消し逆転敗訴)ことに触れ「候補者以外>の安倍へのヤジが合法な時点で、候補者である俺らが違法な法なわけがない」と、自らの行動を正当化するような投稿をしていた。この主張に関して、玉川氏は「これ(札幌のケース)と一緒じゃ>ないか、みたいなことを言う人がいるが、本質的に全く違います」と反論した。「北海道のケースは、あくまで為政者が演説する時に聴衆の一般有権者が『違うんじゃないか』という意思表明を、表現の自由の元に行ったというふうなことで、選挙を妨害したことにならないというのが控訴審の判断。しかし今回(つばさの党)は、一般聴衆が政治的なことに対してヤジを飛ばすということではない」と指摘。「拡声器などを使い他の候補の演説を実質的に妨害し、(他陣営が)実質的に妨害されたという風に訴えている。本質的に違うと私は思うので、今回は逮捕されたということは警>察側もそういう認識なんだろうと思う」と述べた。
 日刊スポーツ 5/17(金) 11:26

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「個別案件化」するためにすり替えとごまかしを垂れ流す「コメンテーター」もいるし。

「本質的にまったく違う」?
 なにをいっているのだ。「つばさの党」関係者がやったことは「選挙妨害」ということでヤジ連呼と「本質的にはまったく同じ」。民主主義への破壊行為である。

 そもそも玉川氏は北海道のことを出してどうたら言っているが、その前にそういう行為を正当化する「こんな人たち歪曲報道」があったのだ。あんたたちがやった。
(2017/07/01の記事、なりふり構わず選挙を歪めてなにが民主主義だ!)で書いたように、あの時安倍氏の演説を妨害していたのは民進党(当時)の国会議員であった有田氏などによって音頭を取られた団体であった。
 マスメディアは彼らが取材しやすい位置にはじめから陣取ってその様子をとっていたのに、報道では安倍氏の「こんな人たち」のところだけを切り取ってあたかも「善良な一市民のヤジに反応して国民を愚弄した安倍」という絵を作り、流した。
 メディアはほとんど取り上げなかったが、2018年の中の区長選でも、彼らによるかなりひどい選挙妨害があったという。(2018/06/09の記事、「『こんな人たち』を許してはいけない」参照)

 そういう流れの中で起きた北海道の事件も、当時リアルタイムでニュース映像を見ていたが、なにかに憑りつかれたように「あーぺやーめろ!」を繰り返す人間の姿には、狂気を感じて引いたものだ。

「翼の党」関係者は、そういう流れを作ってきた勢力の一員である。
 これらをひたすら正当化しておきながら、「自分たちの側」にもそれが向くようになってきたら「ああいうものと今回のものは本質的にまったく違う」。
 そんな詭弁は通らない

(2024/05/14の記事、「選挙を守る」は「民主主義を守る」こと!)で書いたことを繰り返すが、たとえ自分が大嫌いで胸糞悪くなるような候補者の演説でも、選挙の妨害をしてはならない。たとえばこの「つばさの党」が妨害演説ではない普通の辻立ちをしていたならば、それをやめさせることはできない。それが「選挙の公正」である。
 まあ、彼らはその発言からすると「それを狙って」いたようであるが、自己流の拡大解釈をし過ぎた。今までやってきたことから。

「ヤジ」の話になると必ず、

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安倍晋三は国会で盛んにヤジを飛ばしていたけど、それはどうなるの?

 ヤフージャパン配信 デイリースポーツ5/17(金) 16:29「玉川徹氏 つばさの党の選挙妨害と安倍元首相のヤジ『本質的に全く違います』 19年参院選との同一視に疑問」コメント欄より

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 という人間が必ず現れるが、選挙の場での演説妨害のヤジ連呼と、討論される議会の場でのヤジとではそれこそ「本質的にまったく違う」。
 そして議会でも、あまりにひどいヤジなどの場合は議事妨害で外につまみ出されるのだ。選挙妨害でそれをやって許されるとする方がおかしい。

 玉川氏は「為政者が演説する時に聴衆の一般有権者が『違うんじゃないか』という意思表明を、表現の自由の元に行ったというふうなこと」というが、選挙期間外での講演会などでそういう行為をすることと、選挙期間中の演説に対してそれを行うことは、「本質的にまったく違う」。
 選挙の時の演説に「為政者がどうたら」は関係ないのだ。「為政者は権力者なのだからなにをやってもいい」という思想を持ち込んで「だから邪魔をしてもいいのだ」などにはならない。

 選挙は誰に対しても公平が原則。「誰だから」「彼だから」で「これをやってもいい」は許されないのだ。


 本日の建築。

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 月面に「天文台」設置へ JAXA、28年の観測目指す


(写真、共同通信より。アンテナを備えた観測装置のイメージ(JAXA提供))

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、月面から天体観測を行う「月面天文台」を設置し、早ければ2028年度から試験的な観測を始める方針を文部科学省の会合で示した。大気がない月面に棒状アンテナなどの観測装置を設置して、地球では観測が難しい周波数の電波を検出して宇宙誕生初期の謎に迫る。
 138億年前のビッグバンからしばらくの宇宙は、光を放つ星や銀河が生まれるまで、光がない「暗黒時代」と呼ばれ観測できていない。当時の水素が発する特殊な電波を捉えることができれば、暗黒時代を知る手掛かりになる。だが地上では大気や人間活動の電波に邪魔されて観測が難しい。
 共同通信 5/17(金) 17:35

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 おお。ようやく手を挙げるところが出てきたか、月面天文台。
 どうせならばもっとしっかりした建物を造って、光学望遠鏡も備えて欲しいな。

 ハッブル宇宙望遠鏡を取り上げた時にも書いたが、地球上の天文台はどうしても天候が観測のネックになる。そもそもが「大気」という濃密スープの中に沈んでいるようなものだし。
 宇宙空間ではそれから解放されるが。今度はメンテナンスが難しくなる。「サイド3」の位置にあるジェイムズ・ウェブ宇宙望遠鏡など、もはやなにかあっても人が修理に行けないところにあるし。
 月面ならば、基地を造れば人が住むこともできるし、小さいが重力もあるので道具の扱いも無重量より楽。
 これはぜひ進めて欲しいなぁ。

 そして月面開発のためには、軌道エレベーターの建設も。
 10年前には「2兆円あればできる」といっていた団体もあった(2014/11/20の記事、「一番巨大な経費からどうして目をそらしているのだ?」参照)のだが、コロナ禍などもあったし、研究は進んでいるだろうか?