「もはや用済み」というわけか | 偕楽園血圧日記

「もはや用済み」というわけか

 台湾で大きな地震があった。
 ニュースを見ていると、ビルが傾いている絵が流れていた。
 何十年か前に台湾のマンションで壁に空の一斗缶が埋め込まれている手抜き工事の話を散々見たが、あの「風習」は改善されているだろうか。
 沖縄のフェリー発着場から「続々人が出てくる」シーンを流していたが、津波の危険がある時にはフェリーのようなある程度排水量のある船は港に入らず外洋にいた方がいいんじゃないのかな。

 ともあれ、台湾は令和六年能登半島地震の時に助けを申し出てくれたのだ。日本政府にはこの時のことを忘れず、彼らに手を差し伸べて欲しい。
 コンビニとかで義援金の募集するかな?


 さて、

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 静岡県・川勝知事「野菜売ったり牛の世話と違う」新規採用職員に訓示 職業の比較で物議


(写真、産経新聞より。静岡県の川勝平太知事)

 静岡県の川勝平太知事が1日、静岡県庁で行われた新規採用職員向けの訓示で、特定の職業差別とも受け取れる発言をし、物議を醸している。新型コロナウイルス禍後、5年ぶりとなった対面での訓示で、川勝知事は「県庁はシンクタンク。毎日毎日、野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、基本的に皆さんは頭脳、知性の高い方。それを磨く必要がある」などと述>べた。

 川勝知事は訓示の冒頭、能登半島地震に触れ、危機管理意識の大切さを強調。さらに、「心は素直で嘘偽りを言わないことが大切。上にへつらわない、下に威張らないという気持ちで、言葉遣いに気を付けて頑張ってほしい」などと、社会人としての言葉遣いについて言及した後、問題の発言を行った。
(後略)
 産経新聞 4/2(火) 11:41

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 静岡県の川勝知事が「またやった」。
 今度は(2021/11/08の記事、「報道しない自由」が社会を歪める)で取り上げた「コシヒカリ発言」の時のようにマスメディアも「かばう理由」がないので迅速だ。

 各種報道では「職業差別がどうの」といっているが、ちょっと違うな。
 上の「コシヒカリしかない」発言や、つい最近にも、

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 川勝静岡県知事「磐田は浜松より文化高い」「藤枝東はボール蹴ることが一番重要」 会見で釈明、撤回せず

 川勝平太知事は13日、磐田市を拠点に活動するサッカー女子なでしこリーグ1部の静岡SSUボニータによる表敬訪問で「磐田っていう所は文化が高い。浜松よりもともと高かった」と述べた。その後の定例記者会見で発言の真意を問われ、「他意はない。歴史的な事実を言っただけ」と釈明し、浜松市民も同様の認識を持っていると主張した。
 県庁で監督や選手と懇談する中で発言した。知事は会見で、奈良時代に遠江国分寺が建立されたことを挙げ、「かつては磐田が遠州の中心地の一つだった」と説明した。浜松を引き合いに出した理由については「徳川家康が引間城に移ってから発展していった。浜松の人たちは知っている」と述べ、発言に問題はないとの見解を示した。
 ボニータ関係者との懇談では「藤枝東高は(生徒が)サッカーをするためにやってきている。ボールを蹴ることが一番重要。勉強よりも何よりも」とも発言。会見で「サッカー文化を大事にしているということを強調するためにそういう発言になった」と弁明した。
(後略)
 あなたの静岡新聞 3/14(木) 8:14

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 こんなことをいっているあたりを見ればわかるように、これはただの「増長」。
 農業や県東部を下げるその価値観は、「頭のいい俺はエリート」という学者の思い上がりが根源にある。

 だから、

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「問題発言があったかのごとき状況に…」 辞職表明した静岡・川勝平太知事との一問一答(上)

 静岡県の川勝平太知事は2日夕方、県庁で記者団の取材に「6月の議会をもってこの職を辞そうと思う」と述べ、知事職を辞職すると表明した。記者団との主な一問一答は以下の通り。

――きのうの訓示で、職業差別ともとれる発言をしたが、発言の真意を
「職業差別は皆無です。ありません。職業への貴賤はないというのが基本的な考え方ですね。きのうの新規県庁職員として入庁された方々への歓迎の言葉が、励ましの言葉が、こんなことになったというか、何か問題発言があったかのごとき状況になって、本当に驚いています」

――発言を批判をする声もあるが、受け止めは
「それぞれ、仕事が違いますね。どれも大切なもので。しかも、それぞれの能力に応じて、一生懸命みんな仕事をされているわけです。さまざまな事情で、さまざまな職に就かれていると。全部必要なものですね。そこに貴賤、こちらは貴い、こちらはいやしいとか、まったくないというのが私の基本的な考えです」
「そして、公務員としては、公僕として、人の役に立つようなことを考えてしなくちゃいけない。従って、しっかり勉強しなくちゃいけませんと、知性を磨いてくださいと。それは、農業をやっているとか、商売をされているとか、あるいは、ものづくりをされている方と、違う仕事ですから、従って、しっかりと知性を磨いてくださいと、そういう意味のことを言ったわけです。おそらくそのように取ってくださったと思っております」

――今回の発言について撤回や謝罪は。問題発言と受け止めているのか
「実は今回、さるテレビ局から『これをワイドショーで取り上げるので、返事をください』ということだったのですが、私のほうから指示をしまして、その音声と全文をテープ起こししたものをお送りいたししました。ですから、全文を常に閲覧できるといいますか、声でも聴けるように、静岡県庁としてはいます」
「そこに、一部切り取られて、野菜に関わる仕事をしている人たちとか酪農の仕事をしている人たちと、職種が違うということを言っただけでございますが、もし、そのことで何か不愉快な思いをされたということであれば、誠に申し訳なく思います。そういうつもりはもう、いままでの人生、特に静岡県知事になりまして、どの職業の方たちも大切である、すなわち県民全てが大切であるということでやってきましたので、もし不愉快な思いをされた方がいるとすれば、誠に申し訳ないと思っております」
「ですけども、ぜひ、もし、20分ぐらいのお話でございますので、読むのについてはもう少し早く読めめるかもしれませんが、ぜひご覧いただいて、全体の趣旨が、静岡県に奉仕する公僕として、しっかり勉強してくださいと、体も鍛えてくださいと、芸術を愛する人間になってくださいと、そういう発言をしておりますので、それをごらんいただければ、誤解は解けるのではないかと思います」

 産経新聞 4/2(火) 21:23

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 と、「自分が言ったことの意味」すら理解できていない。

「どれも大切」というのならば「シンクタンクの人間は脳で汗をかけ」で留めておけばいいものを、誰かを下げる対比対象にして「基本的に皆さんは頭脳、知性の高い方」といってしまっているのだから、こんな言い訳はピント外れ。

 今日になってもまだ、

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「心を傷つけたとすれば誠に申し訳ない」 静岡・川勝平太知事の臨時記者会見①

 6月の県議会で知事職を辞職すると表明した静岡県の川勝平太知事が3日午後3時半から、臨時記者会見を開いた。地元の記者会の要望を受けて開催されたもので、約1時間続いた。
 会見冒頭での川勝知事の主な発言は以下の通り。

「昨日、私の新規県庁職員として採用した職員への激励、励ましの言葉の中に、人々の心を傷つけるものがあったということを厳しく受け止めております。私はまず、この15年間、静岡県民の皆さまのために奉じてきたことを大変光栄に思っております。私の人生における最高に充実した15年間でした。そうした、私と心を一つにしていると、あるいは心を一つにしたいと思っている方々の心を傷つけたということがありましたならば、特に第一次産業、農業・酪農・あるいは水産業、これは最も大事にしてきた産業で、そういう方たちの心を傷つけたとすれば、誠に申し訳なく、心からおわびをいたします。申し訳ありませんでした」
(後略)
 産経新聞 4/3(水) 18:26

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「心を傷つけたのなら」などと言っているのだから。彼は「自分が人を見下した」ということに気が付いていない
 これはつまり、ネットの「そっち系」の人間が平気で「左翼は高学歴のエリートで社会的地位が高く、ネトウヨは低学歴の底辺層」という「あれ」。「リベラル仕草」というやつだ。 

 少し前にアカデミー賞の授賞式で賞を受けた白人俳優がアジア系プレゼンターを「いないがごとく」に扱って炎上したことや、イギリスのスポーツ表彰式で黒人系の選手だけ「目に入らない」でスルーされたものと同じ、「気付かぬうちに出てしまった差別意識」というやつ。
 だから「悪かった」とは露とも思っていない。

 いやはや、公的地位のある人がここまで無邪気に「思いあがり」をあらわにするとは。まあ、「リベラル」と自称している人間はよくやってくれているけど。


 そういう勢力と違うところはといえば、

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 静岡県の川勝知事が電撃辞職表明 「6月の議会をもって辞する」

 静岡県の川勝平太知事が2日、県庁内で記者団の取材に応じ、「6月の(県)議会をもって辞する」と語り、辞意を表明した。川勝知事は1日、県新規採用職員らに「毎日毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、基本的に皆さんは頭脳、知性の高い方たちだ」と訓示し、批判を浴びていた。
(後略)
 産経新聞 4/2(火) 18:47

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「辞任」を口にしたことだろうか。

 そのため、

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 リニア開業、早くても10年後 25km最難関トンネルの着工できず


(写真、朝日新聞デジタルより。リニア新幹線の試験車両=2023年10月16日午後3時45分、山梨県都留市、良永うめか氏撮影)

 JR東海は29日、リニア中央新幹線の東京・品川―名古屋間について、目標としていた2027年の開業を断念する方針を示した。最難関工区とされる南アルプストンネル(全長25キロ)のうち、静岡県内での工事を同県が認めず、着工できていないのが理由。同工区の工事は約10年かかると見込まれており、開業は早くても34年以降にずれ込む見通しだ。
 この日、静岡工区の水資源や環境対策をテーマに国土交通省で開かれた専門家による会議で、JR東海の丹羽俊介社長が明らかにした。丹羽社長は「(着工できない)静岡工区が名古屋までの開業の遅れに直結している」としたうえで、「残念ながら、2027年の名古屋までの開業は実現できる状況にはない」と述べた。
 リニア工事は14年12月に着工。南アルプストンネルは山梨、静岡、長野3県にまたがり、3工区に分かれている。静岡工区(8・9キロ)は17年11月に工事契約を締結し、着工から開業まで約10年間を見込んでいたが、静岡県が大井川の水資源や自然環境への影響に懸念があると表明した。
 朝日新聞デジタル 3/29(金) 20:27

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 こんなことになっている中央リニアの工事を取り巻く状況が変わると期待する人もいて。

 なるほど今日の午後の会見の映像を見ていても、語ることといえば「リニアを十年以上遅らせた」という勝利宣言ばかりで、(2023/04/11の記事、この一票で変わっていく)で引用した記事にある中国のリニアに「先行させたい」と思っているとしか思えない態度をとってくれている彼が引くだけでずいぶん変わることもあるだろう。
 一方では「静岡だけが問題なのではない」という反対派も出てきてるが、一番大きな問題が解決すれば、今まで同調して抵抗していた者たちも引き下がるというのが歴史の常なのだが、それはともかく、(2023/07/15の記事、「否決」はされてないよね?)で書いたように、川勝氏は「不適切発言の責任を取って報酬を返上する」といったことすらいろいろ理由をつけて履行しなかった人間なのだ。「六月に辞任する意向」といっただけでは本当にやめるかどうかわからない。

 また。彼らが引いてもその後任に誰が出てくるのかもわからない。
 個人的には静岡市長が「鞍替え」してくれれば面白いと思うのだが、そのあたりは静岡県民がどう考えるか。

 暴露された、

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 辞職表明の直前に後継打診「やってくれますか」 静岡・川勝知事、立民県連の重鎮に

 静岡県の川勝平太知事が県議会6月定例会後に辞職する考えを表明する直前、立憲民主党の県連顧問を務める渡辺周元防衛副大臣に連絡し「あなたやってくれますか」と事実上の後継指名を打診していたことが2日、分かった。突然の相談に対し、渡辺氏は「こちらは国会が開かれている」と回答を避けたという。関係者が明らかにした。
(後略)
 産経新聞 4/2(火) 20:43

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 渡辺元防衛副大臣ならば、「国と社会のための最適解」にたどり着いてくれそうな気もするが……民主党時代は長島議員などと並んで「まとも」といわれていたが、いまだに立民だしなぁ。


 おまけ。

 川勝知事の発言をネタにして、

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 玉川徹氏「政治家の言葉はどう伝わるかがすべて」辞意表明の静岡県知事「職業差別」発言に言及

 元テレビ朝日社員の玉川徹氏は3日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、県庁新入職員への訓示の際、職業差別と受け取れる発言をした静岡県の川勝平太知事が2日に突然、辞意を表明した問題に言及した。
(中略)
 玉川氏は「文章ではなくしゃべり言葉(を口にする場合)では、練ってしゃべっていない感じでこういう風なことが出る場面もあるが、政治家にとっては言葉は命。本人がどういうつもりでしゃべったかにかかわらず、どう伝わるかがすべて」とした上で「今回の発言に差別だと多くの人が感じたのであれば、そう感じた人には謝罪するしかない。いくら誤解だと言っても、そう伝わったことがすべてだ」と指摘した。
「ただ、誤解といっても、ぽろっと出てしまう部分にどうしても、その人が持っている本音の部分が出てしまう。どうしても」とも述べ、番組MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一が「思っていなければ(そういう言葉は)出ないでしょ、と」と合いの手を入れると「そういうことなんです」と応じた。
「我々は、言葉で生きているから、相手が言ったことと、本音ではどう思っているかはどうしても伝わっちゃう。政治家は権力を持っている。政治家になるに当たっては、言葉でもって選ばれてきている。その重みは一般の人とは違うものがある」とも口にした。
 日刊スポーツ 4/3(水) 9:15

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 こんなことをいっている「コメンテーター」さんもいるのだが……玉川さん、あなたいままでさんざん政治家の発言の一部単語だけを切り取って歪曲解釈を加えて大騒ぎしていたでしょう?
 だから川勝知事にも「マスコミの切り取りがー」といわれてしまう。

「どう伝わるか」ではなく「どう伝えるかがすべて」とやってきておきながら「本音がどうたら」とか「重みは一般の人とは違う」とか「上から目線で語るその感覚は、川勝知事のものとたいして変わりはないよ。


 本日の指揮官。

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 庵野秀明、宇宙戦艦ヤマト放送50周年企画プロデュース。出版、上映、展覧会


(写真、AV Watchより)

「宇宙戦艦ヤマト」テレビ放送50周年を記念する特別企画に、庵野秀明氏が企画・プロデュースとして携わる事が明らかになった。庵野氏発案のもと、複数の書籍企画をはじめ、TV版第1話の初回放送日であった2024年の10月6日に、TVシリーズの記念上映イベントを開催。貴重な関連資料を集めた展覧会も計画されている。

・出版企画(予定)ー企画・責任編集:庵野秀明ー
【企画1】むらかわみちお『宇宙戦艦ヤマト』画集(仮)
【企画2】玉盛順一朗 『宇宙戦艦ヤマト』デザイン画集(仮)
【企画3】宇宙戦艦ヤマト1974全記録集【50周年記念版】
【企画4】現在進行中コミカライズ出版企画
※【企画3】【企画4】は発行・発売/カラー
・その他の50周年企画
宇宙戦艦ヤマトTVシリーズ 記念イベント上映 2024年10月6日開催予定
日本各地を巡回する「宇宙戦艦ヤマト展」(仮称)企画中

 今後の周年企画の詳細は、宇宙戦艦ヤマト50周年企画公式Xアカウントからもアナウンスされる。
AV Watch,山崎健太郎
 AV Watch 4/1(月) 10:15

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 庵野氏がヤマトのイベントをプロデュースするのか。

 ならばついでに、2199をあとワンクール足してもらった上、2202を全部作り直してもらいたいな。
 ズゥーダーがうじうじとルサンチマンを語る展開や、戦闘機のようにヒラヒラと飛び回るアンドロメダは興覚め。
 庵野氏ならば、「みんなが見たかったヤマト」を作ってくれるはずだ。