この一票で変わっていく | 偕楽園血圧日記

この一票で変わっていく

 黄砂がやってくるらしい。
 さて、「反マスク」勢力がなんといってはしゃぐかな?


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 道府県議選、女性の当選過去最多 自民過半数、維新が倍増


(図、共同通信より。41道府県議選 党派別獲得議席(確定版))

 統一地方選前半戦は10日未明、41道府県議選の全2260議席が確定した。女性の当選者数は過去最高の316人だった。自民党は1153議席を獲得したが、前回議席には届かなかった。日本維新の会(政治団体大阪維新の会を含む)は改選前から倍増し、目標に掲げる「全国政党化」に向け前進した。立憲民主党と共産党は改選前議席に届かず、後退した。総務省発表によると、投票率は>41.85%。同時に投開票された9知事選の46.78%と共に過去最低を更新した。
 岸田文雄首相は10日午前、統一選前半戦の結果に関し「自民党や与党に対する激励や期待の声はしっかり受け止めながらも、引き続き気を引き締めて対応しなければならない」と述べた。官邸で記者団の質問に答えた。
 女性は前回の237人から79人増えた。
 自民は前々回の2015年、前回の19年に続く総定数の過半数を確保し、議席占有率は51.0%となった。だが定数の過半数を占めた議会は24県と、前回の25道県より減少した。
 維新は改選前57議席から124議席に躍進した。
 共同通信 4/10(月) 7:46

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 春の統一選挙祭り前半が終わった。

 共同通信は「何とかして自民苦戦のイメージ」をばら撒きたがっているようだが、定数合計が17議席減っている中で党としては5議席減というのならば、割合的には前より増えているわけで。
 それならば「女性は前回の237人から79人増えた」というところでさんざん騒いできた「ガラスの天井がどうのが壊れつつある」とクローズアップすればいいのに、ずいぶんそっけない。「自民過半数割れ」したの記述より短い。
 貶しながらも彼ら自身「主役は自民」意識に捉われているのだから笑うところだ。

 個人的にはもっと「ツボツボ」とマスメディアが騒ぐのかとも思っていた。期間をぶつけて週刊誌が「反統一の広告塔」を出す記事を何本も書いていたし。
 意外と有権者は冷静で引っかからなかったというところか。

 この結果を受けて、

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 維新・吉村知事「自民と対峙できる」 立国「推薦含めば議席増」

 野党は日本維新の会の躍進が顕著で、全国政党化へ大きな足掛かりを得た。再選を決めた党共同代表の吉村洋文大阪府知事は10日の就任会見で「確かな改革を地方から真面目にやれば自民党と対峙(たいじ)できる。自民がビビるような政党に育っていく。今の立憲民主党や共産党に自民はビビってない」と自信を示した。
 維新は大阪で知事選、市長選の勝利に加え、府議会、市議会で過半数を獲得する「完全勝利」を達成。奈良県知事選を制したほか、兵庫、京都、奈良の各府県議選などでも議席を大幅に増やし、関西圏で大きく勢力を拡大。首都圏でも神奈川などで地歩を築いた。
(中略)
 立民は道府県議選で改選前の200議席から185席に後退した。ただ、大串博志選対委員長は推薦などを含めれば勢力が拡大したと記者団に主張。「反転攻勢の芽が出ている。さらに勢いをつけて後半戦も戦う」と述べた。

 国民民主党も道府県議選で改選前の34議席から31に減少。榛葉賀津也幹事長は推薦などを合わせれば10増だとしたが「勝ったと言い切れる戦いでは決してない。手応えを感じたのは維新くらいではないか」と記者団に語った。(千葉倫之)
 産経新聞 4/10(月) 21:17

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 相変わらず立民は「負けたけど実は勝っている」式の屁理屈をいっているが、まあ、そうやってどんどん現実逃避を続けて、「気が付けば社民党」になっていけばいい。

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 統一地方選「ひとり負け」の共産党、除名騒動が影響か 次期衆院選に「大ダメージ」の可能性

 2023年4月9日に投開票された統一地方選の前半戦では、41道府県議選の改選定数2260議席のうち自民党が1153議席を確保した。前回19年の1158議席は下回ったものの、過半数は維持した。日本維新の会が大幅に議席を伸ばす一方で、立憲、公明は微増。そんな中で「ひとり負け」の様相を呈しているのが共産党だ。議席の4分の1近くを失い、所属議員がいない「空白県」も多数生まれた。
 共産党では2月から3月にかけて、党首公選制を書籍で主張したベテラン党員2人が「分派」活動を行ったとして、党規約で最も重い除名処分を相次いで受けている。この対応には批判も多く、統一地方選に影響するとの見方が出ていた。
(後略)
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)
 J-CASTニュース 4/10(月) 15:43

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 あちこちの自治体で行政の足を引っ張っている共産党も、このまま消えていってくれたらいいのだがな。「ムダムダ」というだけならば維新で十分間に合うのだから。


 この統一選では地方議会と共にいくつかの知事・市長などの首長選も行われた。
 テレビで「大阪ダブル選」のニュースを見ていて、知事選と大阪市長選の投票率に差が出ていたのには違和感を抱いたものだが……水戸では複数の選挙がある時には同一会場で「一つ投票したら次」というレーン方式をとっているので流れ的に複数の投票をすることになるのだが、大阪は違うのだろうか?
 それともどちらか一方の投票を「知らん」とばかりに無視する人がいるのか。
 その場合「流れ」的に交付するはずの投票用紙はどうなるのだろう? 投票入場券の回収とかは?

 話を戻すと、この首長選挙では「不倫がどうので万歳なし」とか、

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 五輪招致は承認されたのか 札幌市長選の現職に突きつけられた垂れ幕


(写真、朝日新聞デジタルより。秋元克広候補が札幌市長選の第一声をあげた正面で、女性たちは冬季五輪・パラリンピック招致の住民投票実施を求める垂れ幕を掲げていた=3月26日、札幌市中央区の時計台前)

 2030年冬季五輪・パラリンピックの招致の是非が最大の争点だった札幌市長選は、推進派の秋元克広氏が勝利を収めた。当選は市民の全面的な五輪の承認を意味するのか。

 いや、そうではない。

 3月26日の告示日。

 秋元氏が第一声を上げた正面で、女性たちが「五輪招致 住民投票をしろ!」という垂れ幕を掲げてじっと見守っていた。

 それを見ながら秋元氏は「五輪をクリーンな形にして次のステップに進めていかなければいけない」と述べつつも、「札幌の街に必要なことを改めて市民の皆さんと議論していきたい」と付け加えた。

 朝日新聞が選挙期間中の4月1、2の両日、市民を対象に実施した世論調査では、招致については「反対」が47%、「賛成」が38%と二分した。
(中略)
 五輪招致を実現するには、地元の高い支持率が不可欠だ。いかに反対派に理解し、納得してもらうか。秋元氏の3期目は、「これまで以上の対話の努力」という宿題を抱えてスタートする。(日浦統)
 朝日新聞デジタル 4/9(日) 20:30

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 こんな「ボエミー」な随筆を書いて当選者にケチをつけている新聞もあるが、私としては、

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 静岡市長に難波氏初当選 元副知事、リニア「推進」表明

 任期満了に伴う静岡市長選は9日投開票され、無所属新人で元静岡県副知事の難波喬司氏(66)=自民、立民、公明、国民推薦=が、無所属新人で元県議の山田誠氏(61)、共産新人で党県常任委員の鈴木千佳氏(52)の2人を破り、初当選を確実にした。川勝平太知事が静岡工区の着工に反対するリニア中央新幹線をめぐり、「推進」を表明している難波氏が勝利した。
 現職の田辺信宏氏(61)が4選出馬を断念、新人3人の争いとなった選挙戦で、難波氏は、市議や地元経済界の有志、与野党を巻き込んだ盤石な支援体制を整え、選挙戦を優位に進めた。
 山田氏はリニア「推進」を表明、JAの一部から支援を受け、地元の葵区を中心に支持固めを図ったものの、伸び悩んだ。リニア「反対」を表明した鈴木氏は、共産支持層以外への広がりを欠いた。
 産経新聞 4/9(日) 20:17

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 この自治体が気になる。

 なにしろリニア新幹線は、この静岡市がある県の朝鮮半島を「韓半島」と呼ぶ知事の「JRの態度が気に入らない」というただ1点によって工事が進まない状況になり、

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 リニア実現へ「全力尽くす」 27年開業は困難 JR東海社長

 1日付で就任したJR東海の丹羽俊介社長は6日、報道各社のインタビューに応じ、静岡県との協議が難航し、工事が遅れているリニア中央新幹線について、2027年の開業は「困難な状況」との認識を改めて示した。
 その上で、「できるだけ早く開業させたい。全力を尽くしていく」と強調した。
 リニア計画を巡っては、静岡県が水資源への影響を懸念して県内での着工に反対。同社は東京―名古屋間の27年開業を目指してきたが、めどが立っていない。
(後略)
 時事通信 4/6(木) 19:39

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 こんなことになってしまっているのだから。

 そしてJRが足踏みしている間に、大陸では、

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 中国初の高温超伝導電動浮上全要素試験システム、初の浮上運行を完成―中国メディア


(写真、レコードチャイナより。中車長春軌道客車は3月31日、同社が独自に研究し製造した国内初の高温超伝導電動浮上全要素試験システムが同日、初の浮上運行を完成させたと発表した)

 中国の鉄道車両大手、中国中車(CRRC)傘下の中車長春軌道客車(中車長客)は3月31日、同社が独自に研究し製造した国内初の高温超伝導電動浮上全要素試験システムが同日、初の浮上運行を完成させ、国内の高温超伝導電動浮上分野における技術的ブレークスルーを実現したと発表した。中国新聞網が報じた。
 中車長客によると、超伝導磁石、リニア同期けん引、誘導電源、低温冷凍などのコア技術が十分に実証され、超伝導電動磁気浮上交通システムを推進するための強固な基盤が築かれた。
 超伝導電動磁気浮上交通システムは、超大都市間や先進経済圏間の高速輸送チャンネル構築における重要な選択肢だ。
 中車長客の副チーフエンジニア兼リニア技術研究所長の于青松(ユー・チンソン)氏によると、同システムは、高速、超高速、低真空パイプラインなどでの運用シナリオに適していて、時速600キロ以上に達することができ、高速、安全、環境に優しい、インテリジェント、快適、環境への適応性が高いなどの優位性があるという。(翻訳・編集/柳川)
 レコードチャイナ 2023/04/04 05:00

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 着々とリニア実用化に向けての経験を積み上げていっている。

 いったいあとどれぐらいで「もう造るだけ」の日本にレベルに追いつくだろうか。そして「我が国の技術」として輸出資源の一つにされるだろうか。

 県庁所在地でもある静岡市の主張が知事と反対の意見を持つ人間になったことが、この停滞の是正に動いてくれないか、期待するところだ。


 おまけ。

 知事選の中にはいわゆる「保守分裂」になったところがあり、その「漁夫の利」で、

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 奈良県知事選で当選の維新・山下氏、一夜明け「自民分裂の影響大」

 奈良県知事選で当選し、大阪以外で初の日本維新の会公認首長となる元同県生駒市長の山下真氏(54)は10日朝、奈良市の近鉄大和西大寺駅前に立った。山下氏は濃紺のスーツに、「維新のカラーは緑」と選んだ濃緑のネクタイ姿。維新の県議当選者らと並び、「行ってらっしゃいませ」と有権者らに30分間、声をかけた。時折、笑みがこぼれた。
 報道陣から選挙結果について問われると、平木省、荒井正吾両氏の得票数の合計が自身を上回ることに触れ、「自民分裂の影響が大きかったことは否めない」と説明し、「厳しい職責を課され、改めて身が引き締まる思いだ」と語った。「私が掲げた政策は県が発展へかじを切るのに必要だと思う。丁寧に丁寧に説明する」と自らに投票していない県民へも説明する姿勢を強調した。
(後略)
 朝日新聞デジタル 4/10(月) 14:50

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 本人も認めるように当選した候補もいるのだが、この件で、

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 高市氏、地元奈良で混乱防げず 自民分裂、元秘書官が敗北

 9日投開票の奈良県知事選は保守分裂選挙となった。高市早苗経済安全保障担当相が会長を務める自民党県連は、高市総務相時代に秘書官だった元官僚の新人を推薦し、5期目を目指す現職と支持が割れていずれも敗北した。混乱を防げなかった高市氏の調整能力が問われるのは避けられない。
 高市氏は知事選告示まで1カ月を切った2月27日、自身のツイッターに、党本部が実施したとする情勢調査の内容を暴露した。現職の県政運営を「評価しない」との回答が過半数に上ったと投稿。「知事に面会を申し込みましたが、拒否されています」とも書き込み、対立の現状を自ら明かした。
 共同通信 4/9(日) 22:08

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「小西文書」でのクビ狩りに失敗した勢力がまた復活しそうな……。

 他県から見ているとこれはわざわざかき回しに出てきた前知事の方に問題が降ると思うのだが、「権力闘争」をしている当事者たちにはそういう醜態も見えないだろうしなぁ。
 これで騒ぐようならば、(2023/04/07の記事、藪を突くのが好きなんだなぁ……)で触れた「セキュリティ・クリアランスつぶしのために高市排除」の陰謀論が真実味を帯びてきてしまうよ。

 なにしろ、

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「10年以下の懲役あたりはマスト」高市氏 セキュリティー・クリアランス罰則

 高市早苗経済安全保障担当相は9日のフジテレビ番組で、機密情報の取り扱いを有資格者のみに認める「セキュリティー・クリアランス(SC、適格性評価)」に関して、資格を付与された者が情報を漏洩(ろうえい)させた際の罰則は「特定秘密保護法と同じくらいの10年以下の懲役。このあたりはマスト(必須)の要件だ」との認識を示した。
(後略)
 産経新聞 4/9(日) 17:30

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 こういうことを公言する大臣だし。


 本日のデマ。

 この手のものは人目に触れさせることもしたくないのだが。

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 大地震の前兆か…「地震の巣」と呼ばれる房総半島でイルカ変死「専門家らの驚きの見解」

 巨大地震を想起させる「異常現象」が、千葉県の房総半島で起きた。

大震災が起こる前兆か?
 4月3日から5日にかけて、一宮町の海岸に30頭以上のイルカが打ち上げられた。そのうち14頭が死亡していたという。
(中略)
「イルカの異常行動は地震と結びついている可能性がきわめて高い」
 こう警鐘を鳴らすのは、科学ジャーナリストの大宮信光氏だ。
(中略)
 関東大震災の予兆だと考えて、備えをするに越したことはない。
「週刊現代」2023年4月15・22日合併号より
 現代ビジネス 4/10(月) 7:03

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 まだこんなデマを書く媒体があるということで、注意喚起を、

「地震雲」とかこの手の「動物の異常行動」とか、「地震の前兆か!」と騒ぐ者はちょくちょく出てくるが、この手のものと地震の間にはなんの関係もない。そういう説はすべて地学者や生物学者によって否定されている

 イルカの打ち上げなどは結構頻繁に起きていて、その中の「直後になにかあった」時だけがクローズアップされているだけで、いってしまえばいわゆる「ゲン担ぎ」と同レベルの話でしかない。
「科学ジャーナリスト」なる肩書を名乗っているただの迷信家の言葉になど騙されないように。こんなものに騙されて「オオカミ少年疲れ」を起こしてしまうことが、防災意識にとって一番害になるのだから。
 学者はいつもの「学者言葉」で「可能性はないが、この世に絶対というものはないので完全否定しない」ので、その隙に付け込んでこういうデマを流すところが出てくる。

 繰り返します。イルカの打ち上げと地震の間には、なんの関係もありません
 こんな週刊誌を信じないように!