これほど分かりやすい第五列にかき回されるなんて……(ため息) | 偕楽園血圧日記

これほど分かりやすい第五列にかき回されるなんて……(ため息)

 日曜日のNHKニュース7で、

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 米司法省 中国の産業スパイ網の解明に全力

 アメリカ司法省は、中国が国家ぐるみで欧米の先端技術を盗み出すため、情報機関の中国国家安全省に中心的な役割を担わせていると見て、去年、初めて逮捕した国家安全省の当局者の捜査を進め、産業スパイ網の解明につなげたい考えです。
 アメリカのFBI=連邦捜査局は、中国国家安全省の男が、オハイオ州にある航空機の関連企業「GEアビエーション」の技術者を中国に招いて歓待し、ジェットエンジンに関する企業秘密を盗み出そうとしたとして、去年4月、この男をベルギーで逮捕しました。
 事件を担当するアメリカ司法省のグラスマン検事が、NHKのインタビューに応じ、中国国家安全省が産業スパイ活動で中心的な役割を担っているとの見方を示したうえで、その当局者を逮捕したのは初めてで「この逮捕はアメリカと世界にとって非常に重要だ」と意義を強調しました。
 そして「欧米など世界の企業から秘密を盗み出す中国の活動は深刻な問題で、アメリカでは、国家の安全保障に関わる問題と位置づけている。国家ぐるみの組織的な犯罪だ」と強く批判しました。
 さらに、この男がシカゴ在住の中国人と連携して、アメリカの先端企業で働く中国人や中国系アメリカ人を調査していたとし「男のもう1つの任務は、アメリカでスパイ活動を行える人間を見つけ出すことだった」として、男がアメリカ国内で築いてきた産業スパイ網の解明に全力を挙げていることを明らかにしました。
 また、グラスマン検事は男を逮捕できたのはGEアビエーションの協力があったからだと強調し、官民一体となって中国の産業スパイに対抗していく重要性を訴えました。
(中略)
 中国国家安全省とは
 中国国家安全省は、諜報活動を行っている中国の情報機関で、情報の収集や分析のほか、国内外のスパイの監視や取り締まりも行っています。
 1983年に設置された、中国政府が対外的にも認めている情報機関で、全国各地に国家安全局を置いて要員を配置しています。
 ただ、公式のホームページを開設しておらず、国営メディアによる報道も少ないため、要員の数や具体的な活動など、実態はほとんど明らかになっていません。
 習近平指導部は2014年に、反スパイ法を制定して国家安全省などによるスパイ行為の取り締まりを強める方針を示していて、これまでに日本人も、国家安全省傘下の機関によって相次いで拘束されています。
(後略)
 NHKニュース 2019年1月6日 11時51分

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 こんなニュースが流された。

 ああ、(2018/10/07の記事、「貿易戦争」ではない。貿易「戦争」をやっているのだ)で指摘した、米中の摩擦がただ「貿易の損得」だけで起きているのではないということを、ようやくNHKもやるようになったのか。
 ずいぶん遅い上に、「スパイといえば007」という程度の認識の日本でどれだけこの話の深さへの理解が広がるかわからないが……こういう話ができるのならば、もっと危険な、

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 中国、台湾統一で軍事力行使を排除せず 習主席が言明

【AFP=時事】(更新、写真追加)中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は2日、中国が台湾に平和統一を呼び掛けた「台湾同胞に告げる書」の発表40年に当たり演説し、
台湾との「再統一」を確実にするための選択肢として軍事力の行使を排除しないと言明した。台湾は最終的に中国本土に統一されることになるとも強調した。
 習主席は台湾独立を助長するあらゆる試みをけん制。「中国は統一されなければならず、またそうなる。これは、新時代の中国人民を再び大きく活性化させるのに欠かせない条件だ」と述べた。
 また習主席は、中国政府は平和的統一を妨げる外部勢力と台湾の分離独立活動に対して「武力行使を放棄するという約束はしないし、あらゆる必要な手段を取るための選択肢を留保している」と表明。その上で「台湾同胞の利益と安寧を守る」ための方法として「一国二制度」下での統一にも言及した。
(後略)
【翻訳編集】 AFPBB News
 AFP=時事 1/2(水) 13:22

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 この、正月早々にあった習近平中国共産党主席の「宣言」も、もっと大きく取り扱うべきではないだろうか。

 この「武力侵攻も辞さず」という中共に対して、台湾側は、

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 一国二制度「絶対に受け入れない」 台湾の蔡英文総統が拒否

【台北=田中靖人】台湾の蔡英文総統は2日、台北の総統府で談話を発表し、中国の習近平国家主席が演説で呼びかけた一国二制度について「台湾は絶対に受け入れない」と拒否した。
 蔡氏は、一国二制度は「台湾の絶対的多数の民意が断固として反対しており、コンセンサスだ」と強調。習氏が提案した台湾の党派や団体との政治対話も「台湾人民の授権と監督」を経た当局間の対話でなければならないと否定した。
 また、対話は「望んでいる」としつつも、平和的で対等な方式であるべきで、「圧力や威嚇を用いて台湾人民を屈服させる企てであってはならない」と述べた。
 蔡氏は昨年11月の統一地方選の結果は「台湾の民意が主権を放棄するという意味では絶対にない」とし、与党、民主進歩党の惨敗を受けて統一攻勢を強めようとする中国を牽(けん)制(せい)した。
 蔡氏は習氏の演説を前に1日にも談話を発表しており、2日連続で談話を出す異例の対応となった。
 産経新聞 1/2(水) 19:37

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「中共支配下には入らない」という意思を表明し、(2018/12/22の記事、自分たちが何を言ったかぐらいは覚えておこうよ)で辞任のニュースを取り上げたマティス氏の代行者が、

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 米国防長官代行、中国を念頭に置くよう指示

[ワシントン 2日 ロイター] - 米国防長官代行に就任したシャナハン氏は2日、軍文官指導者らとの会合で、シリアやアフガニスタンなどに展開している間も、中国を念頭に置くよう呼び掛けた。国防当局者が明らかにした。
 同当局者は「シャナハン氏はチームに対し、国防戦略に集中し、引き続きこうした取り組みを前に進めるよう指示した」「継続中の作戦に注力しつつも、シャナハン氏は中国、中国、中国を念頭に置くよう求めていた」と記者団に語った。
 シャナハン氏は、国防総省内の対中強硬派をけん引する存在とされる。前日には声明で、シリア撤退やアフガニスタンの駐留軍縮小見通しなど「大統領のビジョン実行に向け、トランプ氏とともに働くことを心待ちにしている」と述べた。
 ロイター 1/3(木) 3:20

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 こう強調し、議会でも、

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 複数の米議員がSNSで台湾支持、中国をけん制 外交部は感謝

(ワシントン 6日 中央社)中国の習近平氏が台湾政策に関する演説を行い、武力行使を排除しない考えを示したのに対し、複数の米議員が5日までにツイッターやフェイスブックで台湾への支持を表明した。外交部は同日、報道資料を通じてこれらの議員に感謝した。
 ジョン・ニーリー・ケネディ上院議員(共和党)はツイッターで、中国が台湾を武力で脅していることは非難に値すると指摘。中国の台湾に対する挑発は地域の安定に危険をもたらすとし、中国が世界の民主主義国家を尊重していないことも表しているとの見方を示した。
 マリオ・ディアス・バラート下院議員(共和党)もツイッターで、自由を享受する台湾人民に対する脅迫をやめるよう中国に呼び掛けた。スティーブ・キング下院議員(共和党)は、フェイスブックで「台湾は独立国家であり、米国やアイオワ州の重要な貿易パートナーだ」と訴えた。
 外交部によると、このほか、テッド・ヨーホー下院議員(共和党)、ドン・ベーコン下院議員(共和党)、ヴィセンテ・ゴンザレス下院議員(民主党)、グレン・グロスマン下院議員(共和党)、アンディー・ビグス下院議員(共和党)、ポール・ゴザー下院議員(共和党)もツイッターで台湾支持を表明している。
(江今葉/編集:楊千慧)
 中央社フォーカス台湾 1/6(日) 17:30

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 こういうことをする議員がいるなど、再び台湾海峡の緊張が高まっているのだから。


 いやはやそれにしても、すぐお隣がこんな事態になっているというのに、

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 辺野古阻止に全力=玉城沖縄知事

 沖縄県の玉城デニー知事は4日、県庁で職員向けの年頭あいさつを行い、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設について「多くの県民が反対の意思を示しているのに違法な土砂投入を続けている。国に強く是正を求める」と述べ、移設阻止に全力を挙げる考えを強調した。
 また、2月24日に予定している移設の賛否を問う県民投票に関し「意義のあることだ。職員も投票で自らの意思を表明してほしい」と呼び掛けた。 
 時事通信 1/4(金) 11:16

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 まだこんなことをいっている沖縄県の知事というのは、どこまでおめでたい人なのだろうか。
 いや、おめでたいというよりは……。

 私は見ていなかったのだが、テレビの討論番組で安倍総理が「今土砂を入れている区域の絶滅危惧種の珊瑚はとりあえず移した」ということを言ったら、

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 「辺野古のサンゴ」は本当に移植されたのか 安倍首相発言の真偽、地元に聞いた

 玉城沖縄県知事は「そうなっていない」としたが…
 米軍基地移転に向けて海の埋め立てが進む沖縄・辺野古について、安倍晋三首相がサンゴは移植したとNHKの日曜討論で発言して、驚きの声が上がっている。
 
沖縄県の玉城デニー知事が「現実はそうなっておりません」と反応するなど波紋が広がっているが、実際のところはどうなのだろうか。

■玉城沖縄県知事「現実はそうなっておりません」
 2019年1月6日放送の日曜討論では、各党首らを招いて「政治はどう動く」を特集した。安倍首相については、日程の都合で事前に話を聞いたとして、その発言を紹介した。
 沖縄の基地問題では、辺野古への土砂投入が話題になり、その映像も流された。これに対し、安倍首相は、こう説明した。
「土砂を投入していくに当たってですね、あそこのサンゴについては、移しております。また、絶滅危惧種が砂浜に存在していたんですが、これは砂をさらってですね、これもしっかりと別の浜に移していくという、環境への負担をなるべく抑える努力もしながら行っているということであります」
 ツイッター上では、この発言が大きな話題になり、サンゴを移植したというのは初めて聞いたといった声も相次いだ。中には、安倍首相がウソを言っていると非難する向きもあった。
 玉城デニー沖縄県知事は7日、ウソだとする他ユーザーの投稿をリツイートし、こう疑問を投げかけた。
「安倍総理...。それは誰からのレクチャーでしょうか。現実はそうなっておりません。だから私たちは問題を提起しているのです」
 知事発言も、7000件以上リツイートされ、反響を呼んでいる。
 サンゴを移植したという安倍首相の発言は、事実に基づいているのだろうか。

 絶滅危惧種の9群体は移植されたが...
 沖縄県の水産課は1月7日、J-CASTニュースの取材に対し、絶滅危惧種になっているオキナワハマサンゴについては移植の事実はあると答えた。
 その説明によると、
国の沖縄防衛局が埋め立て予定地で9群体を確認しており、県が2018年7月13日に特別採捕許可を出し、7月末ごろに近隣の同様な環境にある海に移植された。許可の条件とされた週2回のモニタリング調査も行われており、最新となる12月25日の調査では、9群体とも生息しているとする写真などでの報告が県にあった。
 埋め立て予定地には、ほかに大小のサンゴ約7万4000群体があると防衛局の調査が出ているが、これらはすべて、現在埋め立てしている辺野古地区ではなく、岬の反対側の大浦湾地区にあるという。
(後略)
 J-CASTニュース 1/7(月) 19:37

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 他の工区や湾の対岸に生息している珊瑚の数を上げて「これは移していない! 嘘つき嘘つき!」と、(2018/12/04の記事、まだ「俺たちが文化をリードしている」と思っているのだろうなぁ)で取り上げた「前提条件を勝手に変えて論点をそらし、『嘘つき』と相手を罵りマウントする」という「ご飯論法」に励んでいるのだから、これはもう中国が武力行使をしやすくするために、「沖縄を混乱させ、米軍基地への県民の憎悪を掻き立て、その足を引っ張ろうとしている」としか思えない

 尖閣諸島のことなどもあって沖縄の軍事プレゼンスの話をすると、左の方から「海兵隊無用論」が出てくることがある。
(2018/09/14の記事、これでは「オタク」を名乗るのもおこがましい)で取り上げた石破議員の「本土が嫌がったから沖縄押し付け」をいまだに言う人間もいる。
 また、鳩山元総理が自己弁護のために「基地と演習場の距離がなんたらで外務省に騙された」と言ったことを根拠として「沖縄に基地はいらない」論を言う人間もいる。
 が、こういう人間たちは、そもそも沖縄の海兵隊は、中共が台湾に侵攻した時のためにいる部隊だということが分かっていない
 いや、オスプレイという「足の速い」輸送機をことさら「反基地のシンボル」としてデマで排除しようとするあたり、知っていて故意に無視していると考えるべきなのだろう。
「日米安保にアメリカが日本を守る義務は謳われていない」と左巻き勢力はいうが、アメリカには「台湾防衛」を定めた法律がある。海兵隊はいざというときには台湾に急行し、後続のための時間を稼ぐことを任務としているのだ。
 そして、台湾がそういう状況になる時、中共が沖縄や日本に対しては「ほほえみ」を向けてくると思う者などいるだろうか。台湾で武力侵攻を食い止めなければ、次の戦場は沖縄になるのだ。(もちろん、戦略的には「先に沖縄を」というのもあり得る。その時に玉城知事らのような人間がいるのは、中共にとって「とても都合がいい」)

「辺野古反対」をいう者は、「それは普天間固定の容認だ」と返されると「いや、普天間も閉鎖の約束があるのだから出ていけ」という。
 それはいったい誰のための活動なのか。
 正月の周氏の宣言を聞けば、それが分かるのではないだろうか。


 本日の雪渓。

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 トンネルから広がる銀世界 新潟・清津峡渓谷


(写真、毎日新聞より。降雪で景色が一変した=新潟県十日町市小出の清津峡渓谷トンネルで1日、板鼻幸雄氏撮影)

 新潟県十日町市小出の清津峡渓谷トンネル内から見える景色が降雪で一変した。目の前に広がる銀世界が足元にも映し出される景観は、息をのむ美しさ。訪れる人たちの目を楽しませている。
 1日は冬の晴れ間が訪れ、雪の白と空の青が美しいコントラストとなった。トンネルからの景観の美しさで知られる同所には、新年早々、家族連れなどが訪れ、景色にみとれ写真に収めた。
 市内の柳朋宏さん(43)は「四季が移り変わると景色も変わる。そのつど足を運びます」と話し、カメラのシャッターを切った。
 営業は14日まで。その後、3月31日まで休業する。【板鼻幸雄】
 毎日新聞 1/3(木) 11:20

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 おおっ、すごいな。
(日本三大峡谷 清津峡)のサイトを見るとこのトンネルは昔の遊歩道に比べると「地下区間」が多くて眺望が悪い「つまらない」とケチつける人もいるというが、暗いトンネルを歩いた後にこの光景が出てくるというのならば、それもまた素晴らしい演出になるというものだ。

 それにしても、日本海側の冬の雪はすごいなぁ。
 関東は陛下の御誕生日の前あたりからずっと快晴続きでカラカラだというのに。
 おかげで朝起きると喉が痛い。風邪をひかないよう気を付けなければ。