ニール・サイモンをスタニスラフスキーシステムで攻略できたのか? | 演技の悩み解決ブログ スタニスラフスキーの孫弟子が演技力向上メソッドの真髄を大阪よりお届けします。         

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スタニスラフスキーの孫弟子アクティングコーチ田中てつが演技の悩みを解決するブログです。

【テレビ報道された娘の卒業式】

 

娘が10日前に中学を卒業した。

 

異例の卒業式だった。

 

略式かつ参列者も制限。

一時は中止や保護者不参加などの噂も流れたが、なんとか保護者は参列が許された。

参列者、卒業生全員マスク着用の異様な光景。

 

それをカメラにおさめんと報道陣も3社ほど駆けつけている…

ただならぬ、雰囲気の中始まった式典。

 

それでも、やはりそこは卒業式・・・

 

最後に卒業生代表たちがハキハキとそしてやがて涙をこらえながら読み上げる答辞に込められた、彼らの感謝、希望、そして、別れを惜しむ気持ちにはつい目頭を熱くせずにはいられなかった。

 

夕方のニュースではその異様な光景と、しかし、いつの時代も変わらぬ中学生たちの晴れやかな旅立ちと涙の別れを伝えていた。

 

そして、娘を家庭用ビデオに収める私の後ろ姿までもが映っていた(笑)

 

娘は3・11の余波で当時、品川区で通っていた幼稚園の卒園式に参加させてあげられなかった。今回は節目をこんな形でも祝って頂けて本当に良かったと思っている。

 

そして、すべてがやはり異例づくめの受験だった…

 

突然の学校休校、塾も受験生以外は休講、試験日さえ予定通り行われるかどうか分からないままだった。

 

先日、受験した全ての学校に合格し娘の長く、窮屈な受験生活もやっと無事終わった。

 

3年間、無遅刻無欠席で通していた娘も秋ごろより、インフルエンザには相当気を付けていたが、まさか、卒業間際、受験真っ盛りにこのような事態になるとはほんの数か月前に誰が予想できただろうか?

 

そんな中、4月に予定されていた劇団アクターズアートの公演は無念の延期を決定したが、プロジェクトクラス公演はギリギリのタイミングで無事終演した。

 

【ニールサイモン「おかしな2人」初日を厳戒態勢でのぞむ!】

2020年3月1日、コロナ騒ぎの様相が一変した、「学校一斉休校実施」の前日に私達の公演は終演した。

 

しかし、この「無事」の一言をご報告するのにこれほど慎重になったことはかつてなかった。

 

3週間経ち、出演者&スタッフ全員に感染なしの様子。

また、私の周囲や出演者たちに聞く限りでは私達のお客様で感染されたという話は聞いていない。

 

恐らく集団感染の場にはなっていなかったようだ・・・

 

【異例ずくめの公演】

 

非力ながら、感染拡大の場にならぬよう出来るだけの事は実施したつもり…

 

●ウィルス除去に効果のあると謳われている空気清浄機「ジアイーノ」を受付け付近に設置。 → どれほど効果があったのか?気休め程度だと思いますが…

 

●お客様全員に手指のアルコール消毒のお願い → お客様同士でスプレーしあって頂き、ほのぼのした雰囲気も…

 

●マスクの着用 →  お客様が全員マスクしている姿は異様でした(-_-;)

 

●俳優のロビーでの挨拶中止 → せっかく足を運んで頂いたのに、お礼もできずに、速やかに退館を願うのは辛かったです。

 

●アンケートのお願いの中止 → 速やかに退館して頂くために泣く泣く…

 

●トイレに除菌シートを常備 → 便にウィルスが出るらしく…

 

感染者が出なかったのはこれらの効果があったのか、たまたま運よく感染者がいなかっただけなのか・・・

 

 

 

【終始笑いの絶えない芝居に(^▽^)/、しかし、…】

 

戦々恐々と迎えた初日、まだその頃は「100名規模のライブハウスがクラスター感染の場に」の報道も無く、正直なところを言えば私が本当に恐れていたのは不謹慎ながらもコロナよりも・・・

実は・・・「笑いが起きるかどうか」だった…

 

稽古中、苦しみ、迷い、なんども軸がぶれそうになる自分がいた。しかし、あえて、笑いを安易に求めず、あくまでも役を深めること、役を生きるためのアプローチに何度も立ち戻り臨んだ本番でした。

 

そして、迎えた幕開け…

 

なんと、マスク姿のお客様たちからは笑い声が終始絶えないという素敵な公演になった。俳優達はそんな暖かいお客様の助けもあってか、かつてないほど活き活きと舞台を楽しんでいる様子。

 

嵐のように周囲を翻弄しまくる神経過敏で潔癖症のフローレンス、それをなんとか助けようとするが終いにブチ切れるオリーヴ。

 

その二人に巻き込まれながらも、どこかマイペースな女子会4人組。

 

今回は舞台初心者が大半だったが皆が見事に役になりきっていた。

 

中でもノリに乗っていたのはスペイン人兄弟。

 

もっとも乗っていた回は、彼らが退場する。再び登場する。ただ、それだけで客席がざわめく感じさえあった。

 

このような状況ので共に笑いあえたのは何よりの幸せでした。

 

とにもかくにも、このような状況の中足を運んでくださった大勢のお客様に改めて感謝申し上げます。

 

【失敗を次に活かせるか?】

 

ただ、なぜかそのうちの一公演だけ、ほぼ笑いの起きない回があり、ドラマのようになっていた(-_-;)。。。

 

フィルの自立に号泣するオリーヴ。フローレンスの新しい人生への旅立ちにやはり号泣するヴェラ、卒業式ではないが、自立にはつきものの別れの場面はいつになく迫真だったので見ごたえはあったし、お客様にはそれなりに楽しんで頂けたようだった。

 

しかし、笑ってもらってなんぼのコメディー。

笑って頂くのは本当に至難の業、私の指導力不足を痛感した回になりました。

 

4月開講の公演クラスは久々に劇団員も参戦予定!

この反省を活かし、さらに良質でお客様と共に喜び合える公演を目指してゆきたいと思います。

 

 

【第8期公演クラス生募集中 2020年4月開講】

 

4月開講の公演クラスに興味をお持ちの方はコチラからどうぞ