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4月17日
明日の朝早く出発なので、宿の管理人に支払いをする。

別れ際に軽く会話する。

管理人は、もともとグラストンベリー出身の人間ではない。とうとう僕は、地元住民と会話することがなかったことになる。去年の夏からここにいる。その前にゲストとしてここに滞在してヒーリングを受ける。その後、レイキなどのヒーラーとなって、ここで働くようになった。グラストンベリーは特別な場所で、強いエネルギーを感じるという。変わった経験はないかと尋ねると、あまりにも多すぎて言えない、と答えられた。立ち話なので、具体的に突っ込むことはしなかった。地元住民との付き合いはほとんどなさそうだ。ここに来るゲストについてどう思うかと尋ねると、ほとんどがスピリチュアルな関心を持っている人だ、と答えられる。そういう答えじゃなくて!と思うが、この人はこういう人である。グラストンベリーの他のヒーラーについては、少数の良くないヒーラーもいるが、それはほんの少数。ほとんどのヒーラーはとてもよい、と評価している。

立ち話でなければもっと会話したいと思うが、何しろ、ぶっきらぼうで英語が聞き取りにくい人なので、この辺で切り上げた。これまでの付き合いが管理人としての付き合いでとてもビジネスライクだったこと、とにかく気が利かない人なのでもともと会話に期待していなかったことも大きい。

仮に明日出発前に何か突っ込むことがあるとしたら、やはり、何か一つでもいいから特別な経験があったら話してほしいということだろうか。

街に出かけ、ショップの訪問。本屋を中心に見る。品揃えに関しては、大した発見はない。どこも同じようなものだ。しかし、Speaking Treeという本屋は、本の冊数が多いのと、バーゲン品が安いのとで、ついほしくなってしまった。しかし、重くなるので我慢。「買いた~い!」という心の叫びを押し殺して、書名をメモした。しかし、日本で普通に取り寄せた場合の半分以下の値段であろう。

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ツーリスト・インフォメーションのショップガイドを入手した。ほとんどの店はHPを持っている。これなら、いちいち店の様子をメモして歩く必要はない。店内の撮影ははばかられるし。日本との違いは、ペイガンが多いこと、そして仏教も。しかし、仏教はオランダほどではない。

お土産も何となく気にしていたが、どうしてもペイガンものやオカルトものに手を出す気になれない。キリスト教の天使関連のものを修道院ショップで買った。

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これもけっこうかさばりそうだけど。

帰りにいつも通っている、羊が放牧されている空き地(公共の歩道となっている)を少し登って見る。これもちょっとした丘になっている。木に、丸い木枠が付いており、古びた色とりどりのリボンがついている。去年のメイポールで使ったものだろうか。(メイポールとは5月1日におこなわれる儀式のことである。)

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と、のほほんと眺めていたら、翌日、修道院ショップの絵はがきで、これが有名な木だということを知る。アリマテヤのヨセフが杖を指したらサンザシが生えてきたということで、グラストンベリー・ソーンと呼ばれている。この丘は、Wearyall Hillというらしい。それにしても羊の糞だらけ。ちょっと疑問なのは木が2000年近くも古いことになるけれど、とてもそんな古そうには見えないということ。常識的に考えれば、植え替えているということになるだろう。

振り返るとトーアが見えた。

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今日は曇っているので、写真写りは悪いが、雰囲気が出ている。

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もう、あれを登ることもないだろう。

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人通りのない何気ない景色。いつも、ここで日本にもありそうな景色だなと思う。地面のアスファルトと雑草だけを見れば、まるで日本だと思う。その瞬間、多分日本を思い出しているのだろう。あとで、ここで写真を撮っておけば、そんな風に思っていたのだということを思い出して、懐かしむことになるだろう。そう思って写真を撮る。

すべて放り出して、日本に帰ってしまいたいという気持ちにもなる。と同時に、ここに戻って来ることはもうないだろうと思うと、それも少し寂しいと思う。

宿から見える馬、もしくはポニー。

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夕食は、宿にあったベイクト・ビーンズのトマトソースの缶詰めとスーパーで買ったツナ缶でまたもやスパゲティ。ちょっと胸焼けがした。

さて、感傷に浸っている暇はない。グラストンベリーの総括をしなければと思う。が、そんなことできるわけない。コピーで持ってきたマリオン・ボウマンや、エイドリアン・イヴァキフの文章をぱらぱらとめくる。結局、事実的なことに関しては、イヴァキフを読めばよいと思う。

イヴァキフを読んでいると、今まで断片的に入ってきた情報があらためて整理される。この本は重いけど、やっぱり一冊、コピーじゃなくて本で持ってくれば良かったと思う。
Adrian Ivakhiv, Claiming Sacred Ground: Pilgrims and Politics at Glastonbury and Sedona (Indiana University Press, 2001).

プリンス&リッチズは、ずばりグラストンベリーのニューエイジについて一冊まるまる当てているが、少し冗長な感じがする。しかし、色々な声の引用は面白い。
Ruth Prince and David Riches, The New Age in Glastonbury (Berghahn Books, 2000).

ボウマンのローカルとグローバルの関係性についての考察は、僕の問題意識と重なる。各地のニューエイジ&オルタナ・スピリチュアリティにおけるローカルとグローバルの比較的考察という問題意識である。
Marion I. Bowman, "Ancient Avalon, New Jerusalem, Heart Chakra of Planet Earth: The Local and the Global in Glastonbury," NUMEN, Vol 52 (2005), 157-190.