4月11日グラストンベリーへ | Staretsのブログ

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4月11日
朝、パッキングして、ヨーク氏と別れる。別れ際に日本から持ってきたお土産を渡した。

一つは和紙で出来た十二支の動物の絵の描いてあるコースター。もう一つは自分にとっては産土の神に当たる小さな神社のお守り。お雀神社という名前だが、以前神社の由来を調べたときに、「雀」はもともとは「鎮め」を意味していたということを知った。小さい神社だが、できたのは古代らしい。ちょうど、ヨーク宅のリビングには日本のお守りがぶら下がっていて、ヨーク氏はコレクションしていたようで、グッド・チョイスだった。ヨーク氏にはその由来にとても感心され、また喜ばれた。

ちなみに、ヨーク氏の仕事について簡単に紹介しておこう。ヨーク氏はニューエイジとペイガニズムの研究者として名高い。ニューエイジとは、既存の宗教から離れて個人で精神的(霊的・スピリチュアル)な探究をしている人たちが、やがて個人個人の意識が変われば新しい時代(ニューエイジ)がやって来ると主張したことに由来する。ペイガニズムとは、もともとはキリスト教にとっての「異教」を意味する言葉で、古くは古代ギリシア・ローマの多神教を指した。中世でも魔女などは異教に当たる。それら、キリスト教によって抑圧された宗教が、自然と関わり調和しながら生きる生き方として再評価され、現在では人気を博している。否定的なニュアンスを含む「魔女」という言葉の変わりに、「賢者」という意味を持つ「ウィッカ」という言葉が使われている。ニューエイジャーは、このような土着の古来からの宗教的資源を発掘して、折衷して習合させ、個人個人のライフスタイルとして採用する。ヨーク氏は、世界宗教や近代的思考様式が広がる中で抑圧されてきたペイガニズムが、世界のあちこちで連動しながら同時多発的に復興していると指摘している。魔女だけでなく、古いケルトの宗教、ネイティヴ・アメリカン、インドの宗教などなど。日本で神道のアニミズムが注目されるのもこの文脈である。ヨーク氏は日本の神道についても本の中で紹介している。非常に壮大なスケールの大きい学説である。もちろん、それだけに、読み進めると大雑把すぎると感じるところもあるのだが。ヨーク氏の著書は日本語に訳されていないが、誰か翻訳してほしいものである。

http://www.amazon.co.jp/Pagan-Theology-Paganism-World-Religion/dp/0814797083
http://www.amazon.co.jp/Emerging-Network-Sociology-Neo-Pagan-Movements/dp/0847680010

アムステルダム空港に到着するも、飛行機が1時間以上も遅れる。

そして、イギリスのブリストル空港に到着。バスに乗って、ブリストルのバス・ステーションへ。さらにバスに乗って、ウェルズという町へ。さらにバスを乗り換えて、やっとグラストンベリーのタウン・ホールへ。バスの車窓から見えるイギリスの田園風景はとてものどかだった。日本とは違い、急な斜面ではなく、なだらかな丘陵が続き、そこに羊や牛がのんびりと生活をしている。

Starletsのブログ-english_country_side

ここでちょっと不思議な体験をした。バスの中で、そういえばここ数日、日本語をしゃべっていないなと思う。そこで試しに、自分の心のなかで誰か他の人物を想定し、対話をしはじめる。

「グラストンベリー・トール(丘の上に立つ遺跡)は、そろそろ見えてきてもいいけど。まだ見えないかな」
「すぐ見える」と即答。

するとほんの2秒もたたないうちに、トールが見えてきたのだ!

「すごい! こんな風にして、内からわき出る声と対話をしていけば、いいんですね。あなたを信じます!」

するとその声は、

「だめだ。信じてはいけない」

と答えた。

「まだ、インスピレーションを十分にキャッチできる段階ではないから」

もちろん、これは自分が勝手に想像した人物の声で、読者の皆さんはくれぐれも、僕が霊能者になったなどとは思わないでほしい。でも、トールが見えたときは、自分でもちょっと驚いた。もし、自分に自分を指導してくれる存在のようなものがあるとしたら、彼は、つねにこうした偶然の一致をばらまくが、つねに軽信せずに疑いながら理性的に生きることを僕にすすめてくれるような存在だろうと思う。

グラストンベリーの町に着いた時刻はもう8時くらいだが、サマータイムなのでまだ明るい。宿の周囲は何もないのが分かっていたので、ここで夕食を済ませなければならない。そこで、町並みを少し歩いたのだが、やたらと魔術やオカルトやニューエイジ関連の店が目に付き、圧倒される。聞いてはいたけれど、何とも言えない。日本のどこにもない雰囲気。

Starletsのブログ-magik_shop

それっぽい店で食べたかったが混んでいたので、バー・レストランに入って、ヴェジタリアン・プレートを食べる。マッシュルームのストロガノフでなかなかおいしい。が、昨日の日記で話したように、肉抜きのイミテーション。

Starletsのブログ-mushroom_stroganof

店を出るともう暗くなっていた。そこから15分くらい歩くと宿だが、だんだん暗い住宅街に入ってゆく。軽く田舎の山道のようになってゆく。何か看板が出ているかと思ったが何も出ていない。プリントアウトしてきた地図に、宿の電話番号を書くのを忘れて焦り、右往左往するが見つからない。結局、「そうだスケジュール表に電話番号が書いてあるじゃないか」と思い出し、電話をして迎えに来てもらう。

迷いながらも、空気がどこか懐かしくて、丘の上から見えた夜景は気持ちを落ち着かせてくれた。翌朝読んだグラストンベリーについての論文ではUFOが目撃されているということが書かれていた。

Starletsのブログ-night_grlastonbury

宿は靴を脱いで上がるスタイルで、インテリアは白一色。素晴らしい。服をかけるところがないのが難点だが。

ここはヒーラーの宿だが、夜も遅いのでそういう話はせず、ここ数日疲れすぎてさぼりがちのストレッチをじっくりして、就寝。