台与は狗奴国を滅ぼしヤマト王権を確立した? | 縄文家族|天竜楽市

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陳壽『三國志』魏書三十烏丸鮮卑東夷伝倭人条(通称・魏志倭人伝)には、倭の女王(卑弥呼)に属する邪馬臺(ヤマト)国以外の旁国が幾つか記されています。

そのうち山田孝雄は『狗奴国孝』(明治43)で蘇奴(さな)国を遠江佐野郡に、内藤湖南は『卑弥呼考』(明治43)で華奴蘇奴(げなさな)国を遠江国磐田郡鹿苑神社に、それぞれ比定しています。

三國志によれば、女王の境界の尽くる所は奴(ぬ、な)国で、その南に狗奴(くぬ、くな)国が有り、男子を王と為し、その官には狗古智卑狗(くこちひこ)有り、女王に属せず、となっています。

魏の正始八年(247)倭の女王卑弥呼、狗奴国の男王卑弥弓呼(ひめくこ)と素より和せず…相(互いに)攻撃する状(さま)であったらしく、魏の帯方郡では使者張政を遣わして卑弥呼に激を飛ばしましたが、張政が到着した時には既に卑弥呼は崩じて(原文では「死」)いたようです。

(*゜ー゜)ゞ⌒☆
狗奴国との戦争の最中、卑弥呼が崩御し、男王が立ったものの国中服せず、復た卑弥呼の宗女臺与(とよ)年十三なるものを立てて王と為し、張政はあらためて臺与を激励しています。

短期間立った男王を仲哀天皇、臺与を開化天皇の子孫(宗室)であった神功天皇とするならば、張政ら魏の後押しを得て臺与(神功天皇)、その息子応神天皇らが一気に狗奴国を滅ぼし、ヤマト王権の基礎を固めていったと考えても良さそうです。

魏志東夷伝倭人条の記述はその後、臺与が大夫率善中郎将ら掖邪狗(やざく)ら二十人を遣わして張政を送って行かせ生口三十人、白珠五千孔、青大勾玉二枚、異文(珍らしい模様)雑錦二十匹を献上(貢)した記述で終わります。

一方、魏を滅ぼした司馬氏の晋朝についての史書(唐の時代に編纂)である晋書の四夷伝には、倭の女王が晋の初代武帝の父司馬昭が魏の相(相国)となる(魏の景元四年=263)に及んで何度か使者を遣わしたと記しており、また四夷伝に“秦始初(265)遣使重譯入貢”、晋書武帝紀に秦始二年(266)十一月五日に倭人が方物を献じたとあるところから、臺与が魏末晋初に頻繁に中国へ使者を送っていた様子がうかがえます。

臺与は、魏を後ろ楯に狗奴国との争いに勝利し、毎年の朝貢を行えるほど国力を高め、ヤマト王権の基盤を固めていたと考えて良いかもしれません。

神功天皇が皇祖神として(神武天皇を差し置いて)長年、崇め称えられてきた理由になりそうです。
また、毎年の朝貢が出来るということは、おそらく朝鮮半島にも勢力を広げていたのだ⁉️と考えれば三韓征伐の実態もあったと見ることも出来るでしょう。

晋の秦始初年とは、十二月に司馬炎が魏の元帝から禅譲を受け、匈奴南単于、四夷が参列し即位の儀式を盛大に執り行った年にあたります。魏に送ったはずの臺与の使者は、はからずも四夷の一員として晋武帝の即位の儀に列席することになったようです。
翌年十一月五日の貢を最後に倭の遣使の記録は百五十年間途絶えますが、ヤマト王権の確立の後ろ楯になってくれた魏が滅んだことが前年の使者が帰ったこと(使者の帰還まで半年から一年を要したと思われます)によって、それ以降、晋への遣使を見送ったと考える説もあるようです。

日本書記は、神功天皇の記事の註に、晋書の266年の倭女王遣使を記し、神功天皇=臺与を暗に仄めかしていますが、子の応神天皇を四世紀後半の人物とし、九州から攻め上って邪馬臺国を滅ぼし新たに応神朝が始まったと考える説、或いはそれ以前に崇神天皇が三世紀後半に邪馬臺国を滅ぼしていた説、また崇神王朝こそ邪馬臺国で、卑弥呼はヤマトトビモモソヒメ、臺与は崇神皇女トヨスキイリビメとする説、中国漢代の皇帝と同じ諡号を持つ孝昭、孝安、孝靈、孝元こそ邪馬臺国の王(この場合も卑弥呼は孝靈皇女ヤマトトビモモソヒメ)とする説など、邪馬臺国については様々な仮説があり、興味の尽きないところですね(*´・∀・`*)❗

( `・∀・´)ノ さて、内藤湖南博士が華奴蘇奴国に比定した磐田郡鹿苑神社…実はとんでもない山の奥に鎮座しているのです‼️



次回、鹿苑神社と、もう一つの奴国(九州に奴国があるのはよく知られています)、東海説根強い狗奴国について考えていきます❗

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邪馬臺国と狗奴国、実は天竜川に大いに関係している‼️という説があります❗

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