32年前。一人の日本人挑戦者が、会場に流れる”君が代”に顔をゆがめ、人生のジャックポットを狙うリングに立ち、敗れた。
「負けはしたけれど、ラスベガスで戦ったということは生涯忘れないで。あなたは誇りを持っていいのよ。立派に戦って立派に敗れたのだから。ボクサーをやめた後も、このことを決して忘れないでほしいわ」
1978年2月11日(米国時間12日)ラスベガス・ヒルトン・スポーツ・パビリオン特設リング。日本人挑戦者がWBC世界ウェルター級王者カルロス・パロミノ(メキシコ)にKOされた直後、この試合のプロモーター、アイリーン・イートン女史が、わざわざリング下へ駆けつけ、通訳を介し投げかけた言葉である。

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OPBFウェルター級王者 龍 反町(野口)選手は30歳。黒星デビューから13年。「次も負けたらやめようと思った」男は、キャリア13年、69戦目にしてラスベガスのリングに立った。
1月21日(米国時間)には世界ライト級王座統一戦。WBA王者ロベルト・デュラン(パナマ)vsWBC王者エスデバン・デ・へスス(プエルトリコ)の一戦が、シーザースパレスで開催されていた。
そして、2月15日(米国時間)には、あのモハマッド・アリ(米)が、この地でレオン・スピンクス(米)に王座を追われている。
そんな時代にラスベガスのリングに立った反町選手。最初の世界挑戦は、輪島功一(三迫)選手との日本人対決。試合決定直後のインタビューでは、「今なら一杯飲んでもいいけど」という間柄の親友対決。

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互いに燃えない試合になってしまう。結果は0-2判定負け。ジャッジ2者はいずれも1ポイント差。応援に駆けつけた歌手五木ひろし氏との差は、そう大きくもなかった。いや、野口プロから五木氏がデビューする頃、ボクサー龍反町は既に脚光を浴びていた。
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輪島選手の思わぬ王座転落によって巡って来た2度目のチャンス。オスカー・ショットガン・アルバラード(米)への挑戦は、大いに期待された。「ロープを背負う悪い癖を出さなければ」という条件付きではあったが・・・。
ショットガンの威力に耐え切れず、キャンバスに沈んだ反町選手に、育ての親野口 恭 会長は引退を勧めた。「少し前なら反町が勝っていた」。

夢破れ果てて。
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「僕からボクシングを取ったら何もない」
再起の反町選手は、僅か3ヶ月のインターバルで最強の挑戦者、日本王者辻本章次(ヨネクラ)選手相手に、虎の子のOPBFウェルター級王座を賭けた戦いに挑む。大激闘。
「KOしたら外車がもらえる」
KOのご褒美に後援者から高級外車を約束されていた辻本選手はKO狙い。後がない反町選手は必死の戦いだ。劣勢で迎えた最終回、起死回生の3度のダウン(一度はスリップの裁定)をスコアした反町選手は、引き分け防衛ながらも勝者気分。

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「これでまたボクシングを続けられる」
だが、もう一度世界挑戦のチャンスが転がり込む等とは考えてもいなかったろう。しかも、それがラスベガスとは・・・。
前座カードに、もう一人の晴れがましい日本人ボクサーの姿があった。日本ヘビー級コング斉藤(リキ)選手。77年9月、米国での5連続KOを手土産に凱旋試合を行った斉藤選手は、ストーニー・ランド(米)を圧倒するも、あまりにもランドの出来がひどすぎて、「正規のナンセンス」と揶揄される。
そんな中、再び米国へ渡った斉藤選手にラスベガスのチャンスがやって来たのである。「アガッてしまった」。観客まばらな6回戦のリングだが、KO勝利した斉藤選手の声は上ずっていた。これで8連続KO。
ラスベガスで戦ったヘビー級ホープは、再度日本のリングに立つ。自信満々の態であったが、ミドル級の長岡俊彦(金子)選手に、あえなくノックアウトされてしまう。再戦でもKOされたヘビー級ホープは、ラスベガスを想い出にリングを去る。
ラスベガスから1年。反町選手はOPBF王座を失い引退する。減量との戦いに疲れ果て、パロミノ戦で見せた勝利への執念は、もうなかった。

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「あなたは誇りを持っていいのよ」
この言葉は日本人初ラスベガス世界挑戦者の、最大の栄誉でしょうね。あれから32年。日本人ボクサーのラスベガス世界戦への道のりは、近そうで遠い。
ラスベガス世界戦初勝利の快挙は、誰が演じるのでしょうか?
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