長谷川穂積vsF・原田・バンタムからフェザー挑戦! | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

11日、WBA世界Sバンタム級王者プーンサワット・クラティンデーンジム(タイ)vs挑戦者細野 悟 (大橋)戦をリングサイドTV放送席で観戦したWBC世界バンタム級王者長谷川穂積(真正)選手。戦前は同王座への挑戦をほのめかしていたが軌道修正。



長谷川選手(中央)。  ★携帯ストラップに→【ミニグローブ】


4月、WBC世界Sバンタム級王者西岡利晃(帝拳)選手との揃い踏みで、バンタム級王座11度目の防衛戦か、WBC世界フェザー級挑戦者決定戦のリングに登場する。

4月上旬にW世界戦 西岡V4、長谷川V11かフェザー級転向初戦(スポーツ報知)

交渉はすでに最終段階で、WBCの承認待ち。「後1週間程で結論が出る」という。心はフェザー級転向に傾いているのではと見るが・・・。



WBC世界フェザー級ランク1位は、元WBC、IBF世界Sバンタム級王者、イスラエル・バスケス(メキシコ)。2位は23戦無敗のファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)。挑戦者決定戦の場合は、このどちらかの選手との対戦になる模様。

1位バスケスは、5月22日宿敵ラファエル・マルケス(メキシコ)との4度目の対戦が決まっている。したがって2位ブルゴスが有力と見られるが、ブルゴスは16日(日本時間)試合予定がある。この結果を待って色々と決まってくるんでしょうか。ブルゴスは22歳。身長173センチ。23戦全勝16KO勝ちのレコードを誇る。

バンタム級からフェザー級転向。日本人初の3階級制覇を目指した、いや、半ば成し遂げた男ファイティング原田(笹崎)選手。世界バンタム級王座5度目の防衛戦は、一度は1位ジェサス・ピメンテル(メキシコ)で決定と伝えられながら、急遽6位ライオネル・ローズ(豪)に変更。

1968年2月27日。原田選手は足元をすくわれるような形で王座を明け渡す。強敵一転、無名の19歳の若者に対し、『燃えるものが足りなかった』、というような試合であった。


ファイティング原田。  ★携帯ストラップに→【ミニグローブ】

フェザー級へ転向した原田選手は、その第1戦目に無敗の新鋭柴田国明(ヨネクラ)選手をマットに沈めたばかりのドワイト・ホーキンス(米)と戦い判定勝ち、再起を飾る。


続いて日本フェザー級王者千葉信夫(ヨネクラ)選手を7回でKO。国内ではWBA世界フェザー級王者西城正三(協栄)選手との対戦が大いに期待され、笹崎会長と金平会長は、夢の対決実現へその第一歩も踏み出した。

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そんな矢先の1969年4月2日、原田選手は米アリゾナ州Sフェザー級王者アルトン・コルター(米)と対戦。だが、世界2位は意外な判定負けを喫してしまう。リングキャリア始まって以来の不覚。

試合は自らは仕掛けず、逃げてばかりの長身の黒人選手を必要以上に追い回した原田選手が、後半あせってカウンターを喰らうという展開。この時コルターのセコンドに付いていたマック・クリハラ氏は9回を前に、「これがラストだ。攻めろ」とハッパをかけている。

9回が終わって原田選手に握手を求めたコルター。完全にだまされていた。最終回も積極的に出た黒人選手は勝利にクリンチした。しかし、その顔面は大きく腫れ上がリ、まるで敗者のようであった。

「アグレシッブで原田の勝ちで良かったのではないか」

こんな意見も多くあったが、負けは負け。3階級制覇の道は閉ざされたと思われた。

WBAランキングは7位に後退。WBCは5位に踏みとどまった。6月4日再起戦勝利。そして、7月28日(現地時間)WBC世界フェザー級王者ジョニー・ファメション(豪)への挑戦が実現する。

しかし、この試合は世紀の誤判定といわれる結末で原田選手は敗れる。5回にスリップ気味のダウンを奪われはしたが、2、11、14回は原田選手がクリーンノックダウンを奪っている。


ファメションvs原田Ⅰ。  ★携帯ストラップに→【ミニグローブ】

「強烈なダウン取った14回が5ー4で、ダウンのない15回も5-4とはべら棒な話」

「ダウンがあった場合、5-3とか5-2とつけるのはあまりに常識的な為、念を押さなかった(試合前)」

翌70年1月6日、原田選手の3階級制覇達成の偉業を達成させるべく、JBCは国内初のWBCタイトルマッチを認め、原田vsファメションの再戦は実現したが、期待の挑戦者は14回KO負け。

「なめとったんやろ」

3階級制覇はならなかった。

「ボクシングはうまくなったが、野性味が薄れた」

「ファメションの足が問題」

「原田はすでに下り坂」

3階級制覇達成に向けて、評論家諸氏は否定的であった。その風評を吹っ飛ばした緒戦。返す返すも、ダウン取っても5ー4は恨めしい採点だ。

Sバンタム級がある時代に原田選手と同じく、バンタム級(53・52キロ)から一気にフェザー級(57・15キロ)王座を目指す長谷川選手は、まだまだ下り坂ではない。今がピークなのか、まだピークはこの先にあるのか。

フェザー級転向がそれを教えてくれるだろう。WBC世界フェザー級王者エリオ・ロハス(ドミニカ)は捕まえにくい選手であることは確か。手元のデータでは身長で2センチ、リーチでは9センチ、ドミニカ人が上回る。



フェザー級王座挑戦への道。

ジム生にリングを譲る場面もあるという謙虚な長谷川選手、応援したいですね。

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