TBSボクシング教室・応募者2万人! | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。


世界フライ級ウォーズの鍵を握るTBS。平成12年に始まった、番組内でプロボクサー育成を目指すガチンコ・ファイトクラブを記憶されている方は多いだろう。大竹マネジャーも選手連れて、道場破りに行きました。(~~)

昭和30年、東洋チャンピオンスカウトの放送を開始したTBS。昭和36年、極東ボクシングクラブ・小高伊和夫代表はTBSとのタイアップでTBSボクシング教室なるものを開催した。

ブラウン管を通じ、チャンピオンを夢見る全国の若者に応募を訴えたこの企画には、7千人の応募者があった。16才から20才までの応募者の能力を科学的にテストし、ふるいにかける。合格者は30人。


沼田vsエロルデ。

昭和42年6月。合格者の一人、沼田義明選手が比国の英雄フラッシュ・エロルデを破り、世界Sフェザー級王座を獲得。小高氏の英才教育は見事に花開く。最高の結果を得たボクシング教室は第2期生を募集。

8月12日で締め切られた第2次ボクシング教室への応募者(15才~19才)は何と2万人。世のボクシングブーム、沼田選手の世界獲得が刺激になったのは間違いないが、2万人とは凄い。

「世界チャンピオンを育てるより、しょうがなくなっちゃたんだから、困っちゃったですよ」(~~)


小高伊和夫氏。

そのノルマを承知の小高氏の自信も見逃せない。テストは約2ヶ月をかけて全国各地で行われた。受験者は、東京大阪が圧倒的に多く、次いで九州地区。沖縄からも30人が応募。しかし、性格的には東北の方が向いていると語っている小高氏。

精神機能、心理的適性、基礎的運動能力等を含むあらゆる能力を検査、測定するテストは、各方面の大学の研究室が協力。第1回目のテストでは、東京オリンピック出場選手とさして変わりない能力を持つ者が何人かいたという。

「科学的ということは、つまり合理的なんだから」

「瞬発力、タテのバネ、集中力がいかに大事なのかは、前回のテストでわかった」

「アマ出身者は、途中で全部つぶれちゃった。やっぱり白紙でないと続かない」

「教室へ入れた者は全部育てたいが、ついて来れない者は捨てる。捨てる気持ちがなければ育たない。エリートは淘汰の上にしかないわけですよ」


ボクシング教室伊豆合宿。おそろいのTBSジャージで練習した。

理論派の小高氏が育てた沼田選手は、”精密機械”という表現をされた。教室の期間は1年から1年半を予定。学生でないものは、TBSでアルバイトが出来る仕組みになっている点も合理的だ。

「スターというものは、人が作ってくれるものです。人っていうのはファンですがね」

小高氏の発想には、ボクシング界発展の願いが込められていた。


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「テレビは本当はプラスアルファの所において置きたかったのが僕の気持ち」と苦笑い。テレビ局の好意、協力なくして世界タイトルマッチは出来ない事に感謝しつつも、業界人としてのプライドものぞかせている。

「好むと好まざるにかかわらず、生殺与奪の権を握られたような感じになって来た」


「沼田は今日を限りに現役から身を引きます」試合後のリング上で引退声明。10年間の苦労をねぎらう小高氏はさびしそう。

沼田選手以外にも多くの日本、東洋王者を育て上げた小高会長。これだけのエリートを集め、厳しい指導をされて来られた小高氏であるが、その結論は至ってシンプル。

「やっぱり本人の努力ですね」

本質は昔も今もなんら変わらない。能力ある者も、ない者でも、努力が必要なのは皆同じ。才能を買われながらも一番になれなかった者がメチャクチャ多いボクシング界。はるか昔、精神機能、心理的適正を科学的に検査した小高氏は改めて凄いと思います。

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