竜宮城ドロー・世界ランク入りなきにしもあらず！

骨のある対戦者と戦い続けるもなかなかランキングが上がらない沖縄の強打者・　竜　宮城(沖縄Ｗ）選手が、比国遠征で世界ランカー相手に負傷引き分け。

ボクシングＷＢＯ・Ｓフェザー級竜宮城、引き分け(琉球新報）

２度倒して１度倒されると言う激しい第１ラウンドを終えた２回２分17秒、ハカの両目上負傷で引き分けとなってしまった。

沖縄ワールドリングジムの中真会長は当然納得いかない。

かといって一度出された裁定が変わるはずもないが、ＷＢＡ世界Ｓフェザー級１２位にランクされるハカと引き分けたこの星が、ランキングに影響を及さない事もない。

１９８８年２月１８日、米国遠征中の日本Ｌフライ級３位小見山勝巳（ハラダ）選手はサンディエゴのリングで、地元のＷＢＡ世界ミニマム級２位トニー・バズーカ・デルーカ（米）と対戦。

デルーカはＷＢＣではＬフライ級７位にランクされていた強打者。

１ラウンドは小見山選手の優勢とあるが、２回早々偶然のバッティングでデルーカが負傷し、この回負傷引き分けの裁定となった。

悔しがった小見山陣営であったが、次のＷＢＣランキングでＬフライ級１０位に顔を出す事になる。

宮田博行（墨東）選手との２連戦で引き分け、判定負けを記録した後から米国遠征に旅立った小見山選手は、このランキング入りで一躍凱旋帰国、１年後には　柳　明佑の持つＷＢＡ世界Ｌフライ級王座にも挑戦するところとなる。

<ＰＲ>【ハワイでボクシング修行・カカアコジム】 　【2100円で海外旅行する方法！】

２度の世界フライ級獲得を成し遂げた不死鳥・大熊正二(新日本木村)選手の世界入りは、１９７４年５月当時のＷＢＣ世界フライ級チャンピオンベツリオ・ゴンザレス(ベネズエラ）とのノンタイトル１０回戦。

この試合は善戦健闘も及ばず０－２判定負け。地元ファンの前で大熊選手は悔し泣きをした。

しかし、その健闘ぶりが認められてＷＢＣ世界フライ級１０位にランクされた大熊選手は、１０月の世界王座を賭けたダイレクト・リマッチに挑み、今度は判定勝ち。世界王座を掴んだ。

｢大熊が世界の何位かにいたら、こんなバクチはやらない｣

アピールもあり偶然もあったろうが、幸運である。木村会長の思惑通り、世界への近道となった大一番だった。

さて、宮城選手。唯一の黒星を喫した渡邉一久(角海老宝石）選手との一戦では、渡邉選手がノーランカーという事もあり、勝って当たり前の空気が感じ取れた試合前控え室。

｢あんまり簡単に考えてると危ないよ｣

試合は、この雰囲気を感じ取った大竹マネジャーが危惧した通りの結果となってしまった。返す返すももったいなく残念。ランキング２位だった宮城選手である。

逞しいマッチメークの続く宮城選手だが、今後に期待！