具志堅用高・V13王者の言葉・心の隙・番狂わせ! | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

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V13王者・具志堅用高選手。そのロングランの秘訣は素直な心と、意志の強さ。79年7月29日、後に世界S・フライ級王者となるラファエル・ペドロサ(パナマ)を破り、V9を達成した具志堅選手の言葉。

「水を飲みたいという気持ちに負けたら、勝負に勝てないよ」「1杯飲めば、2杯目が欲しくなる。今日飲めば、明日も飲む事になる」「水分取ったのはスイカとかメロンとか果物と紅茶だけ」

試合は7連続KO防衛こそ逃したが、3人のジャッジ(レフェリー含)の内、2人がフルマークを付ける完勝。試合後は、レコードを吹き込み、ハワイで静養した後、三菱電機のコマーシャル撮りだとか。

現代とでは水分の取り方に対する認識が違うが、この”心”は王者たられるゆえんであると思う。この気持ちあってこそのV13。この79年夏は、番狂わせが多かった。

OPBFフェザー級王者・世界6位ロイヤル小林(国際)選手は、スパーング・パートナーを務めてくれた事もある日本S・フェザー級2位友成 光 (新日本木村)選手と7月26日ノンタイトルで対戦。期待を大きく裏切る判定負け。小林選手後半スタミナ切れ、大振りパンチ、王者の面影なしと評価も手厳しい。

友成選手はアマ王者からプロ入り6連勝するも、その後4連敗。東洋ジム閉鎖後、新日本木村ジムへ移籍。木村七郎会長によって再生され、日本王座も獲得し世界1位まで躍進。世界王者サムエル・セラノ(プエルトリコ)への挑戦も果たした。友成選手がデビュー間もない頃、一緒に練習した事がありましたが、いい人でした。

8月9日、初代世界クルーザー級王座決定戦出場が決まっている世界3位鈴木利明(協栄山神)選手が、韓国S・ウェルター級2位金正植と対戦。全く精彩がなくパンチも大振り、3階級下の金に足元をすくわれた。昨年末にもこの金に敗れている鈴木選手。相性も悪かったか・・・。

協栄ジム先代金平正紀会長は大激怒。「こんなに出来が悪いのは、スパー打ち上げ後の飲み過ぎ、食べ過ぎしかない。心がけが全然なってない。トレーナーにも責任がある」「11月1日、蔵前国技館でテレビも決まっているが、負けたい以上は、もうプロモートできません。世界戦出場は辞退します」

鈴木選手もアマ王者からプロ入りした選手です。体も大きかったが、水分の取り方も”ハンパ”じゃなかった。(~~)

7月16日、ハリケーン・テル(石川)選手が阿南弘生(小島)選手の持つ日本バンタム級タイトルに挑戦。試合は2回テル選手がKO勝ち。苦節10年めの日本王座獲得だった。阿南選手は初のテン・カウントを聞いた。リターン・マッチでの復活を強調していたが、スポットライトは戻ってこなかった。テル選手はルペ・ピントールの世界バンタム級タイトルにも挑戦した。

7月11日横浜文化体育館で堀畑道弘(協栄山神)選手が、6度防衛中の安定王者・柴田賢治(斉田)選手の日本S・ウェルター級王座に挑戦。対戦4度目にしての初勝利。それも見事な10回KO勝ち。元”逃亡者”が苦節10年でタイトルを手に入れた。「うれしいです」他に言葉が出なかった。

堀畑選手、とんとん拍子に勝ち進み全日本新人王を獲得したが、ここで低迷。鳴かずとばずの時代が続いた。「名前だけでも怖かった」”龍 反町”選手をノンタイトルながら破った事で自信を付け、日本王座獲得。このタイトルは大阪で新井容日(大星)選手に不可解な判定で敗れるまで7度守った。よく協栄ジムまでスパーしにやって来ていた堀畑さん。とってもいい人な印象が強いですね。

そして大久保克弘(三迫)選手。アマ王者からプロ入り。デビュー当初は、後に世界王者となる同僚三原 正選手よりも明らかに期待されていた。4戦目には世界入りを狙って、元世界王者ぺリコ・フェルナンデス(スペインと対戦したほど。しかも、輪島功一選手の引退記念試合でした。大好きな輪島選手の引退式、見に行きました。

大久保選手、7月15日デビュー戦で1ラウンドKOしている森俊男(ヨネクラ)選手と1年振りの再戦。楽に勝てるマッチメークのつもりが、6回TKO負け。以後清水 精 (元日本王者)氏の下、ハワイ、ロスで復活を狙ったが果たせなかった。

そして丸内徳男(大阪帝拳)選手。全日本新人王を獲得し、久々の大型新人と騒がれた。7月30日大阪のリングで小次郎佐々木(中日)選手と対戦。けっしてパンチャーではない佐々木選手のボディ攻撃で、あっけなく4回KO負け。大型ホープが不覚を取った。

勝った佐々木選手、息の長いボクサーとして活躍した。そして丸内選手のその後は鳴かずとばず。何度か試合を見たが基本に忠実な好選手だった。しかし、いつのまにかリングを去った。意外な再会は、私が担当していた秋田勝弘(協栄)選手が、セレス小林選手の持つ日本タイトルに挑戦した試合でのこと。

なんと丸内選手、秋田選手と同じ会社で仕事していた。最初全然わからなかったが、「昔ちょっとやってた丸内です」と言われて、「アッ、わかります。試合見た事ありますよ」(~~)その後も秋田選手、応援してくれました。

ボクシングだけでなく人生にも辛抱、踏ん張りどころがある。夢を忘れず、気持ちがしっかりしているなら、今が頑りどころ。先生信じて、頑張ってください。迷ってる人には、ハワイキャンプもいいきっかけになりますよ(~~)

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