佐藤 修 ・マッチメーク | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

ワールドボクシング誌3月号に、元世界王者・佐藤 修 (協栄)氏のインタビュー記事がある。”もしも、あの時”・・・。

98年11月、当時日本S・バンタム級2位にランクされていた東條達也(相模原ヨネクラ)選手と対戦した佐藤氏は、見事KO勝利。試合後、「ウォ~」と吼えた修ちゃん。その瞬間から、佐藤選手に大きな自信が乗り移りました。

このマッチメーク。大竹マネジャーが、修をランカーと勝負させるならこの選手とマーク、長い時間を掛けて相模原ヨネクラジム・幡野会長を口説き落とし、実現させたのでした。

以来、幡野会長には”恩”を感じている大竹マネジャー、「チャンスをあげるなら知らない所より、幡野会長にあげたい」。

20日後楽園ホールで行われた8回戦、日本ウェルター8位加藤壮次郎(協栄)選手が、相模原ヨネクラジムのルイス・オカモト選手と対戦。加藤選手、勝てば日本タイトル挑戦を約束されていました。

”まさか”負けないと思って組まれたカードでしたが、結果は”まさか”の判定負け。デビュー10年になる加藤選手に、節目の日本タイトル挑戦をさせてあげたかった大竹マネジャーも渋い顔。試合自体は、”気持ち半分”負け。加藤選手元気がなかったですね。

試合後の幡野会長、申し訳なさそうに「勝たせてもらって」と挨拶に来られました。「幡野会長の所ならしょうがない。修の”恩”があるからな」最近の大竹マネジャーの口癖です。

マッチメークにはいろんな思惑がありますが、なかなか思う通りに行かない事もあれば、佐藤選手、最近の瀬藤選手のようにピッタリはまったり。

それにしても瀬藤選手、良くここから這い上がって来ました。先の下田戦の勝利で、これが良い勉強になったと言えるようになりました。マッチメーカーとしても嬉しい限りですね。瀬藤選手、日本ランキング8位に返り咲きです。