ウィズ・コロナ時代の2つの新規会員獲得策
先週は明るいニュースがありました。
安倍首相の辞任発表の話ではありませんよ。
白血病で長期療養していた競泳女子、池江選手(ルネサンス)のレース復帰です。なんせ、競技会出場は約1年7カ月ぶりですからね。
彼女の持つ50メートル日本記録(24秒21)から2秒11遅れたものの、出場選手55人中5位の26秒32をマークし、10月の日本学生選手権の参加標準記録を見事上回りました。
20歳の池江選手の「復活」は、コロナ禍で苦しんでいる人々にも勇気と希望を与えてくれたのではないでしょうか。
池江選手の長期療養と同様、というわけではありませんが、終息まで長期化が予想されるウィズ・コロナ。私たちは、このことに先手を打って向き合っていく必要があります。
例えばその1つに、フィットネスクラブの新規会員獲得があります。
フィットネス業界では、緊急事態宣言の全面解除後から3カ月経った今でも「厳しい経営が続いています」、という声を業界関係者の方から見聞きします。
休会および退会の多さは周知の事実ですが、最近では、新規会員の獲得が進まず会員数・収入が減少したまま、という声もよく見聞きします。
つい最近も初対面の方からのご相談で、「入会者(会員)が増えずに困っています。相談に乗っていただけないでしょうか」というお声を続けていただきました。
もはや、政府やマスコミ等の影響で業界全体が風評被害を受けたため・・・などと言っていられる状況ではなく、経営の立て直しが急務、という会社も少なくないようです。
そこで本日は、ウィズ・コロナ時代の新規会員獲得策をテーマにお伝えします。この内容を知るかどうか、実行するかどうかで、この先、経営状況は大きく変わることでしょう。
コスト削減だけでコロナ禍を乗り切ることはできない
経営者にとって良い知らせがここにあります。
厚生労働省は8月28日、新型コロナウイルス感染拡大を受けた雇用調整助成金の上限額引き上げ(1日1人当たり8330円を1万5000円へ)などの特例措置について、9月末までとなっていた期限を12月末まで延長することを決めました。
これにより、どれだけ多くの経営者がホッとしたことでしょうか。
特に、助成率100%の中小企業経営者にとっては(大企業は同75%)、「恵みの雇用調整助成金特例措置」になっているところも少なくありませんからね。
ただ、特例措置については「雇用情勢が大きく悪化しないかぎりは、来年1月以降、特例措置は段階的に縮小していきたい」としています。
よって、遅くとも年内中(あと4カ月余り)に実効性のある対応策を講じておかなければなりません。
終息まで長期化が予想されるコロナ禍では、どれだけコスト削減に努めたとしても、収入増なしには真綿(あるいは鎖)で首を絞めつけられるかのように「経営は終焉を迎える」ことになるのは目に見えていますから。
課題は新規会員獲得にあり
そこでフィットネス経営にとって重要になるのが「輸血」、つまりウィズ・コロナ時代にいかに新規会員を獲得していくかです。
もちろん、会員継続(退会防止)取組みや客単価アップ取り組み、あるいは会費外収入増に取り組むことは大切です。
とは言っても、あらゆるビジネスにとって新規顧客を獲得することが重要であるのと同様、フィットネス経営にとって新規会員を獲得することは最重要事項の1つです。
ところが、緊急事態宣言の全面解除から3カ月経った今でも、新規会員獲得が上手くいかずに苦しい経営が続いている会社も少なくありません。
実際、前述したように当社でも、新規相談者の方から「入会者(会員)が増えずに困っています」というご相談が立て続けにありましたから。
コロナ「前」から苦戦していた新規会員獲得
日本のフィットネス市場(売上規模)は2012年から2019年まで右肩上がりの成長が続き、2019年の市場規模は4939億円と業界史上最高値を更新しました(「フィットネスビジネス」編集部調べ)。
また、会員数(555万人)・施設数(約6000カ所)も過去最高となりました。成長理由の1つに、フィットネス市場の安定成長に目を付けた「新規参入者の増加」が挙げられます。
業界全体の成長が続く一方で、新規参入者による店舗急増により、既存企業の多くは業績の頭打ちとなり、とりわけ新規会員の獲得が課題になっていました。
つまり、新規会員獲得問題は、コロナ禍で顕在化したのではなく、コロナ「前」から顕在化していたということです。
それが、コロナ禍で一段と深刻化し、かつ、感染予防対策などにより複雑化しているということです。
したがって、「コロナ騒動が早く落ち着いてコロナ前に戻ってくれればいいのに・・・」と考えている経営者や幹部は、基本認識を改める必要があるでしょう。
ウィズ・コロナ時代の2つの新規会員獲得策
ウィズ・コロナ時代は、感染予防対策を行いつつ入会者を獲得していかなければなりません。これは大変難しい課題(ゲーム)です。
しかし、解決策はあります(この情報をお伝えできるのはおそらく私だけです)。
コロナ禍の影響で休会および退会者が増え、収入が減ったフィットネス企業の大半は、緊急事態宣言の全面解除後の直近3カ月間、販促コストを大幅に減らしていました。
もちろん、「出血」をできる限り減らすためには、一見すると、当然と思える行動なのかもしれません。ですが、問題の長期化が明らかなだけに、経費削減だけでコロナ禍を乗り切ることは困難です。
また、ウェブ広告やチラシ広告を再開した企業についても、コロナ前の広告内容を基本に、感染予防対策を加えただけのものを多く目にします。
しかし、それでは前年を上回るどころか、退会者数を「下回る」入会者数に終わってしまっているのではないでしょうか。
その場合、会員数と会費収入は少しずつではありますが、確実に減りつつある、ということになります。
この、負のサイクルから脱却するためには、退会者数を「上回る」入会者数になることが不可欠です。言うまでもありませんが、この9~11月は重要です。
ここで会員数の減少に歯止めをかけることができなければ、12月はもちろん、1月の新春入会拡大時期に会員数を「減らす」ことになるかもしれませんから。
では、どうすれば入会者、つまり新規会員を増やすことができるのか?
答えは、2つ。
1つは、「広告を変える」こと。もう1つは、「●●●●●●●を変える」です。詳しくご説明しましょう。
どのように広告を変えるのか?
顧客が今も昔も買っているのは、商品やサービスそのものではなく、それらから得られるベネフィットや利益、つまり「結果」です。
フィットネスクラブでいえば、潜在客や見込み客が買っているのは施設や設備、トレーニングマシンの種類や台数、スタジオやプールレッスンの種類や本数といった商品やサービスそのものではなく、会員になることで自分が得ることのできる結果です。
ところが、ライザップのテレビCMのように結果を伝える広告はほんのわずかしかなく、ほとんどのフィットネスクラブの広告は「自社自慢型広告」になっています。
特に、大手チェーン企業など、本社・本部がすべての店舗の広告を一括して作成しているケースの大半は、この自社自慢型広告です。
でも、誰だって他人の自慢など見たくも聞きたくもありませんよね?
人が関心を示すのは、いつだって自分自身に関係することですから。
だから自社自慢型広告は、オンライン・オフラインを問わず、潜在客や見込み客から「私には関係ない」と無意識に判断され、すべてスルーされてしまうのです。
どれだけ感染予防対策をアピールしたとしても、どれだけ入会特典を強化したとしても、どれだけ様々なメディア(広告媒体)で訴求したとしても、自社自慢型広告である限り、期待した成果は永遠に得られません。
新規会員獲得のための広告は、潜在客や見込み客が望む結果からさかのぼったマーケティングメッセージ、写真、コピー、ストーリー、特典、CTA(コール・トゥー・アクションの略で、「行動喚起」の意味)といった広告部品を作り込むことが不可欠なのです。
その際、広告を作成する前に必ず行わなければいけないことがあります。
何だと思いますか?少し時間をとって答えを考えてみてください。
・・・
・・・
・・・
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・・・
答えはわかりましたか?
広告を作成する前に必ず行わなければいけないこと。それは、コロナ禍にもかかわらず入会してくれた人の「行動観察」です。
具体的には、入会者一人ひとりについて「コロナ禍では生活や体調にどんな変化があったのか、どんな気分だったのか、なぜ入会してくれたのか」などを聴き出し、それらの共通項やキーワードを考えてみることです。
営業現場の最前線の生の声や些細な事実収集から、自分の頭で考える仮説や実験、分析や検証などの試行錯誤を繰り返すと、コロナ禍での「入会動機の共通項と自店が選ばれた理由」が見えてきます。
それがわかれば、前述した広告の部品作りに活かすことができるだけではなく、入会予備軍である潜在客の「群れ」にたどり着くことが可能になります。
「群れ」がわかれば、メディアの選定や広告を出す場所についても、より効果的な方法がわかるようになるでしょう。
しかし、多くの経営者や幹部は、この視点と行動が全くと言って欠けています。なぜなら、この作業は口で言うほどやさしいことではないからです(だからいつまでも自社自慢型広告を作り続けることになるのですが・・・)。
つまり、ウィズ・コロナ時代の新規会員獲得策1つ目の「広告を変える」カギは、コロナ禍にもかかわらず自店に入会してくれた人たちのことを良く知ることから始める、ということになります。
もう1つの新規会員獲得策
ウィズ・コロナ時代の新規会員を増やす方法の2つ目は、「●●●●●●●を変える」ことです(●にはカタカナ7文字が入ります)。
正しい方法で広告を変えるだけでも成果は得られます。ですが2つ目の方法は、新規会員を大きく増やす上で絶大な効果をもたらします。しかも、お金のかかる施設や設備のリニューアルを必要としません。
つまり、商品やサービスを変える必要がないということです。また、企業規模の大小も一切関係ありません。
今では大手企業や上場企業となった企業の中には、「●●●●●●●を変える」ことでそうなった企業が数えきれないほどあります(例えばプラネットフィットネス、カーブス、ユニクロ、ニトリ、ワークマン、スターバックス、ドミノピザ、テスラ、ディズニーランドなど)
この方法と先に紹介した「広告を変える」ことを組合せることで、新規会員獲得には困らないどころか、多く集まりすぎて困るというところが出てくるかもしれません。
もう1つの会員獲得策、「●●●●●●●を変える」とは何か?
知りたいですよね? でもこの方法につきましては、お金を払って頂いているクライアント限定の情報になります(クライアントからクレームを受けるかもしれませんので)。
ですが、1つ目の「広告を変える」ことに取り組むだけでも、新規会員を(大幅に)増やすことは可能ですので、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。
本日も最後までお読み頂きありありがとうございます。
それでは次号をお楽しみに!
追伸
会員数が減って先行きが不安ではありませんか? 田村へのご相談は こちら からお気軽にどうぞ(経営者・社長様対象)。

