「ニッチ市場は儲からない」というウソ
事業戦略についてのセミナーやコンサルティングを行っているからでしょうか?
「中小零細企業にも事業戦略は必要なのでしょうか?」
というご質問を私はこれまで何度も受けたことがありますが・・・
「もちろん必要」です。
とりわけコロナ禍にあっては、大企業に比べて資金力や人材に劣る中小零細企業ほど「事業戦略」が必要になるでしょう。
そこで今日のサクセスは、「『ニッチ市場は儲からない』という勘違い、中小零細企業にお勧めの事業戦略」についてお伝えします。今日の内容を少しご紹介しますと・・・
✅中小零細企業は「ニッチを狙え」は本当か?
✅日米フィットネス業界でダントツNo1企業の共通戦略とは?
✅ニッチ市場を狙うなら「ここ」を狙え
✅魅力あるニッチ市場の探し方
などなど、今日のサクセスをお楽しみください。
「ニッチ市場は儲からない」というウソ
私がお勧めする中小零細企業の事業戦略とは、ズバリ「ニッチ市場戦略」です。
‟中小零細企業はニッチを狙え”
とは、本やセミナーなどでよく見聞きする話ですが、なぜでしょうか?
私の答えはハッキリしています。
ほとんどの中小零細企業は、ニッチ市場を「狙っていないから」です。
実際これまで、セミナーやコンサルティング時などでこのことについて話をしても、多くの人が「ニッチに絞るのは怖い」と言います。
これは結局のところ、ニッチ市場というものに対して正しい理解がされていないことが原因ではないかと思います。
市場におけるニッチとは、小さなセグメント(部分、断片)を指し、市場のすき間、機会の合間、とにきにはまったく無視されていたり、ろくな扱いを受けていなかったりします。
つまりニッチ市場とは、顧客の潜在ニーズはあるにも関わらず、参入している企業がほとんどない市場のことを指します。
そのため、大手企業や有名企業はそうした市場をまったくと言っていいほど「最初」は相手にしません。だからこそ、中小零細企業にチャンスがあるのです。
ニッチ市場に活路を見出した中小零細企業が、その後巨大化し、業界の雄となるケースは枚挙にいとまがありません。以下に証拠を3つ挙げます。
証拠1:カーブス(フィットネス)
カーブスはそれまでフィットネス業界でまったく相手にされていなかった客層(従来のフィットネスクラブに入会しなかった運動不足の中高年女性)を対象にサービス提供を始めました。
今では国内店舗数2,000店舗を超え、他社の追従を許さず、狙い通り「ニッチ市場」を支配しています。
証拠2:プラネットフィットネス(フィットネス)
アメリカを中心に周辺国で大型スポーツジムを2,000店舗以上展開するプラネットフィットネスは、同業他社よりも圧倒的に安い「月会費10ドル」でニッチ市場を開拓しました。
今やフィットネス会員数・売上高世界No1企業となり、更なる拡大を続けています。
証拠3:アニコムホールディングス(ペット保険の草分けで業界首位)
2008年にペット保険というニッチ市場に参入したアニコムホールディングスの今期売上高予想は456億円(前期414億円)、経常利益29億円(同22億円)でともに過去最高を更新する見込みです。
今紹介した3社が参入した市場は、業界内では「空白市場」でしたが、実は旨味のあるニッチ市場だったというわけです。
ニッチ市場の探し方
あなたが現在ビジネスを行っている業界でも、見方や角度を変えてリサーチしてみることで、中規模(や大規模)市場につながるニッチ市場を見つけ出すことができます。
とはいえ、誰もが先に挙げた3社のようなニッチ市場を見つけ出せるということではありません。そこで、ニッチを見つけ出す、一歩進んだ方法を今日は2つ紹介します。
1つ目は、「ボリュームの大きな市場」に着目することです。
ニッチ市場だからと言って、「小さなところ」に着目する必要はありません。むしろその逆です。
例えばカーブスは、フィットネス未参加者の(ボリュームの大きな)運動不足の中高年女性に着目しました。
プララネットフィットネスはフィットネス未参加者の80%の層に着目し、誰もが参加できる料金を設定しました。
アニコムホールディングスが2008年にペット保険市場に参入したのは、2000年以降(少子高齢化により)ペット飼育可のマンションが急増し、ペットの数が増えたためです。
こうしたボリュームの大きなところに着目し、参入企業がいない、あるいは少ししかいない市場に着目すると良いでしょう。
ただし、市場を創造していくためには数多の困難が待ち受けている上、旨味があるとわかればすぐさま競合が現れますから、努力はもちろん情熱を持って取り組める市場やテーマであることが重要です。
2つ目は、「富裕層や支払い能力の高い市場」に着目することです。
この市場の最大の特徴は、ライバル(競合)が極端に少ないことが挙げられます。
また、少人数の顧客で大きな売上高と利益を得ることができます。
さらに、驚くほど高い料金を設定することで知名度を(簡単に)上げることもできます。
イオン系のアパレル専門店「コックス」は、同社が運営するファッションマスク専門店「Mask.com(マスクドットコム)八重洲地下街店」で、今年1枚10万円のマスクを販売したところ多くのマスコミに取り上げられました(すでに10点以上販売)。
さらに、11月18日には100万円のマスク2種類(「パールマスク」と「ダイヤモンドマスク」)を発売しました。
担当者によれば、「高額なマスクは、来店していただいた方がSNSで発信して『話題になればいいかな』と思っていました。しかし、10万円のマスクを実際に購入される方がいらっしゃった。今回の100万円マスクも『観賞用』だけではないと考えています」(ITmediaオンラインより)。
マスク1枚に100万円の料金を設定できる度胸と行動力のあるライバルなど、そうはいません。超ニッチ市場ではありますが、オンリーワンかつナンバーワンに「一瞬でなる」ことができます。
今や日本人の個人の金融資産は増えに増え、2020年6月末時点で1,883兆円(3カ月前より55兆円増)で、このうち現金と預金は1,031兆円と莫大です。
日銀は「個人、企業ともに手元の資金を増やして不透明な状況に備えようという傾向がみられる」と指摘する一方で、巣ごもり需要を捉えた「高額なおせち」の予約販売が今年売れに売れています。
つまり、「お金はあるけど買いたい・欲しいものがない」という潜在市場を、いかに開拓することができるかどうかということです。
そんなわけで中小零細企業は、富裕層や支払い能力の高い人向けの商品・サービス、そして高価格を開発して販売してみてはいかがでしょうか。
以上、本日は中小零細企業にお勧めの事業戦略「ニッチ市場戦略」についてお伝えしました。「Go To トラベル」事業が停止となった年末年始にぜひ、ニッチ市場戦略について熟考してみてはいかがでしょうか。
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
それでは次号をお楽しみに!
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余談:
最近すっかり「朝型」になりまして~
年齢のせいか3時前後(朝)には目が覚めて、
その後は眠るでもなく起きるでもなく・・・。
寝床から出るには少々早すぎますし(特に冬場は)。
そこで、睡眠学習ならぬ、
寝たままの状態で「起床学習」をしています。
具体的には、寝床にイヤホンを指したiPhoneを置き、
朝目覚めてからオーディオブックを聞いています。
これが、最も集中して読書(耳書)できることがわかりました。



